パリテと平和
菱山南帆子(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)
今年の4月10日で日本において女性の参政権が実現してから74年になります。
女性が選挙する権利を持つ、女性が立候補するという当たり前のことが、市川房枝さんら女性の先輩たちの闘いによってやっと実現してからまだ一世紀もたっていません。
参政権が認められた1946年の第22回衆議院選挙では、39名の女性議員が誕生しました。しかし、それから39名を超えて女性議員が誕生するのは2005年第44回衆議院選挙で43名の当選者を出すまで59年間もかかっているのです。
直近の2017年の第48回衆議院選挙でも女性議員はわずか47名、10%程度なのです。
政治への女性の参加度を示す女性国会議員の比率は193ヵ国中165位という低さです。
それは、74年前に勝ち取った女性参政権がそれから今日に至るまで、ほとんど開店休業状態に置かれてきたということを示しているのではないでしょうか。
だからいつまで経っても「政治は男のもの」「女は家やパート先で輝いてろ」といった風潮が根強く、「子どもは3人以上産め」「LGBTの人たちは生産性がない」「セクハラという法律はない」などの性差別発言が自民党内から止まらないのです。
上記の発言には自民党の杉田水脈さんという女性議員の発言も入っていますが、それは女性議員でも「男化」しなければ生き残れない世界に政治の世界はなってしまっていることを示しています。
圧倒的多数が男性で、少数の女性に対して「男化」の同調圧力が集中するような政治の世界が本当に私たちの未来が創り出せるでしょうか。
今現在、全世界で多くの死者を出しながら感染拡大する新型コロナウイルス問題は「政治が誰のために行われているのか」を深刻に問い、その答えを求めています。
武力に頼り、生産性を求める政治は間違いなく男の政治に由来します。そう考えると安倍政治は100%男の政治です。「国民の命と生活を全力で守る」と言いながら辺野古の海への土砂投入を1日として止めず、トランプ大統領の言いなりの武器爆買いも止めないのは、言っていることが嘘であることの証明です。
今こそ「ヒト、モノ、カネ」のすべてを「命と暮らし」を守るために投入するときです。
国会議員の割合で女性が半数を占めれば必ず今の政治は変わり社会が変わります。
こんな時だからこそ、女性は声を上げ、立ち上がろう!
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