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【NIKE】Zoom Rizeパフォーマンスレビュー

(本レビューはブログ「エントレ」の内容を転記+リライトしたものです)
今回はNIKEから発売されているZoomRizeのパフォーマンスレビューをしていきたいと思います。

チームモデルとして安定のパフォーマンスを発揮していたHyperDunkシリーズが終了し新しいモデルとして発表された本モデル。

同時に発売されたAlphaDunkと共に注目を集めましたが実際の性能はどんなものなのか?詳しくレビューしていきたいと思います。

NIKE Zoom Rize

好評だったHyperDunkシリーズが終了し名称も新たにZoom Rizeとなって発売された今作。

"Nike Basketballが技術を結集してジャンプ力を追求した一足"という謳い文句で宣伝され反発力に重点を置いて開発されたようです。

HyperDunkシリーズはデザイン・性能共に好みのモデルが多く、ほとんどのモデルを履いていたのでZoomRizeが発表された時、同時発表されたAlphaDunkとどちらかは買おうと思っていました。

どちらも試着した結果ZoomRizeの方が自分の足には合ってそうだということで購入、今回のレビューに至ります。

購入モデル基本情報

Color:WHITE/RED ORBIT-AURORA GREEN

Last:Grobal

Size:29cm(my size)

Insole:SIDAS Action 3D

デザイン

NIKEがジャンプ力を本気で追及したモデルであるZoom Rizeは最近では減りつつあるMID-HIカットのデザインを採用したモデル。

加えて前足部に巨大なZoom Airユニットを備えた特徴的な外観をしています。

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第1印象は最近のモデルにしては野暮ったいデザインだな、という素直な感想です。

アッパーの大部分を占めるエンジニアードメッシュが異様な質感を出し前足部のBig Swooshがダサさを強調させているな、と。

ヒールパーツのエンボス加工や非対称のシューレース構造など細かい加飾は評価できるんですが全体を見るとやはり積極的には選びにくい外観。

機能がよければそこまで外観は気にしないタイプなので試着のフィーリングで購入決定したおかげでこのレビューを書くことができています。

構造としてはハーフブーティの無難な構造。

ヒールのパディングも十分あり作りとしてはかなり安定感があります。

サイズ感

Zoom Rizeはハーフブーティなので足入れにはそこまで苦労しないタイプ。

タンとヒールに大きなループのタブが付いているので割と簡単に足を押し込めます。

足入れした感じはエンジニアードメッシュがすごい良い仕事をしてくれて前足部から中足部にかけてはレースアップしなくても十分にフィット。

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ヒールが抜けててもバスケできるタイプなのでこのままでも十分バスケできちゃうレベルです。

レースアップすると厚めのタンと斜めかつV字のレース構造が履き口に向かって中足部~踵をキチンと締め上げてくれるので全体のフィット感はかなり良好。

ヒールパーツから伸びる外側のレースホールもフィット感向上に一役買っているようで余程甲高でなければ満足できる作りになっていると思います。

トゥボックスに若干の余裕を感じますがこれはインソールを交換していることが原因なのは試着で確認済。

注意点としてはアーチサポートが高い点でしょうか。

個人的には心地よい高さのアーチサポートでしたがアーチが低めの方にはやや過剰に感じるレベルかと。

耐久性

購入時はトゥから壊れていきそうかなと思っていましたが特に摩耗が多い部分にはフューズが圧着されているので最低限の耐久性はあります。

床をこすりながらプレイするタイプのプレイヤーはここからダメになるとは思いますが通常の使用では問題にならないレベル。

レビュー時点で既に10回以上着用していますが他に特別壊れやすい部分はないようです。

特大のZoom Airも割れやすいといったことはなく安心して踏み込めます。

全体的に耐久性の高い作りだと思うので部活プレイヤーなどハードな用途でも長持ちするモデルかと。

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強いて挙げるならソールパターンの関係でエッジになっている部分が破損しやすそうな点でしょうか。

Zoom Rizeの場合はトランスルーセントになっている部分のソールパターンが当てはまります。

Kyrieシリーズなどでも採用されているこのブレード形状のソールパターンですがエッジ部分の摩耗負荷が大きく端っこから削れるように取れてしまうのが惜しい。

これは私がフォアでの加速を多用するため負荷がかかる部分なので致し方なし。

ソール反発力【20/20点】

NIKEがソールの反発性を再定義したというだけあってこのモデルの反発力は近年のモデルの中では群を抜いて高いと感じます。

足裏で感じるソールの厚みも薄すぎず厚すぎず適度な厚さ。

特大のZoom Airはレスポンスが早く反発力がかなり強調されているのでフォアで踏み込むとポンポン加速してくれます。

ジャンプするときも踏み切る前の強く踏み込む1歩の押し込みに負けないでしっかりと反発を返してくれます。

そのため、ジャンプシュートは打ちやすいしリバウンドは跳びやすい。

HyperDunkシリーズもこの傾向にありましたがさすが後継モデルというだけあって文句なしの反発力です。 

ソール剛性(屈曲復元力)【18/20点】

ソール剛性については試着時点で合格点以上の剛性があることは確認済でしたが実際にプレイしてみてその感触は間違いないと確信しました。

といってもガチガチに硬いわけではなく屈曲させた際の力の反発はキチンと感じるが屈曲させにくい不自然さは感じません。

また、屈曲の仕方も自分の足に合わせて自然に屈曲します。

プレイ前は巨大Zoom Airが悪さをするのではと懸念していましたがそんなことはなく快適な屈曲かつ剛性。

ねじれ方向の剛性も高いので左右の切り返しでも過度によじれず快適に切り返せます。

フィット調整【15/20点】

足入れした段階から安定したフィット感を出していたZoom Rizeですが斜めかつV字のレース構造が逆に細かい調整はしにくくしている感じ。

特にアーチが低いプレイヤーや甲高のプレイヤーの場合、土踏まずの過度なサポートを感じ甲には圧迫感を感じやすいモデルではないかと思います。

それぞれシューレースで調整しにくいポイントなので注意が必要です。

また、レースホールは屈曲点のあたりまでの配置なのでトゥボックスのフィット調整は利きません。

グリップ【18/20点】

ソールパターンは踵と中足部に中心点を持つ同心円パターン、前足部の部分はウェーブ上に変化をつけています。

パターンとしてはヘリンボーンパターンに近く全方向関係なくグリップ力を発揮するように設計されています。

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左右方向の切り返しでもアッパーのエンジニアードメッシュの強度とソールのグリップがいいバランスで調整されているので足が溢れるような感覚やブレといった感覚はほとんどなし。

この点についてはHyperDunkシリーズでも近い設計思想でパターンが当てがわれていたので安定のグリップ力といえる性能です。

また、ソリッドの部分もトランスルーセントの部分も材質に関係なく良グリップ。

個人的に嬉しいのはトランスルーセント部分がソリッド部分より少し高くなっているのでこの段差を利用してフォア加速するときのとっかかりにしやすい点です。

材質によるグリップ力の差はあまり感じないのでとっかかりを使って遠慮なく踏み込める安心感があります。

惜しいのは耐久性の部分でも書いたエッジ部分が削れやすい点ぐらいで基本的には満足のグリップです。

接地感【8/10点】

基本的にあまり接地感を求めないのでパフォーマンスに影響はありませんが接地感は昨今のフォーム系クッションで構成されたモデルに比べると薄いと思います。

とはいえこれだけ巨大なZoom Airが配置されていることを考えると優秀な接地感かなとも思います。

インソールを薄手のアクション3Dに変えてこのフィーリングなので純正インソールだともう少し接地感は薄くなりますが。 

ヒールの掴み(踵の抜け感)【8/10点】

V字のレース構造とヒールカップから伸びるレースホールのおかげで全体的なフィット感は良いZoom Rize。

踵単体のフィット感で見るともうちょっと抑えがあったら最高だったのにな、という感じです。

不満が出るレベルではないですが全体のフィット感と相対的に比べるとちょっと惜しいと感じてしまう。

ではパディングが不足しているのか?と言われるとそんなことはなく十分なパディングが備わっているのでカットの高さの影響もあると思われます。

総評

全体を通してみるとパフォーマンスは優秀、ただしデザインは、、、という感じですね。

パフォーマンスの満足度の高さから色々な方に勧めてみましたが大体はデザインで回避されるという始末。

挙句の果てにNIKE公式含めてすぐにセール品行きとなった不遇のモデルです。

パフォーマンスは間違いないうえ今なら安価で手に入るので騙されたと思って履いてみてほしい一足です。 

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