見出し画像

【NIKE】Air More Uptempoパフォーマンスレビュー

(本レビューはブログ「エントレ」の内容を転記+リライトしたものです)
今回はNIKEから発売されたAir More Uptempoのパフォーマンスレビューをしていきたいと思います。

外観が特徴的なこのモデル、現在ではカジュアルシューズとして知られていてバッシュとして履く方はかなり稀有な存在ではないでしょうか。

バッシュらしからぬ外観ですが当時(96年)は黄金期のブルズに所属してたスコティ・ピッペンが着用してたモデルでバッシュとしてきちんと機能していたようです。

元々オフコートで着用する予定で購入しましたがせっかくだからということでバスケで履いてみたのでこのレビューが書けるというわけです。

レトロモデルでありこの外観もあってこのレビューを見てバスケで履いてみよう!と思う方は少ないかもしれませんが読み物として楽しんでいただければと思います。

Air More Uptempo

今回レビューするモアテンはカジュアルシューズとして現在は地位を確立していてカラーによってはかなりのプレ値が付く場合もあるようなモデルです。

確かに外観は特徴的ですしゴツめのシルエットなこともあってあるカテゴリーのファッションスタイルにはよくマッチすると思います。

画像1

今どき(デザイン含め)このモデルをバスケで履こうとする人間がいるわけないだろうと思ってましたが、実物を手に入れてバスケで履きたい欲がふつふつと湧いてきてしまいました。

そんな今モデルのパフォーマンスはいかほどのものか詳しく見ていきたいと思います。

購入モデル基本情報

Color:WHITE/UNIVERSITY RED/BLACK(IN YOUR FACE)

Last:Grobal

Size:29cm(my size)

Insole:Superfeet GREEN

デザイン

モアテンといったらこの側面の「AIR」が最大の特徴と言えるでしょう。

AIRから下に伸びた位置がフルレングスMax Airのビジブル部と連動していて更にソールもそれに合わせて色分けされています。

画像2

このAIRの文字だけでもNIKEでモアテンであるということを強烈にアピールしてますが随所にSWOOSHも入っているためザ・広告塔といっても過言ではないほどの主張の激しさです。

AIRの存在感だけでなくシルエットも他のスニーカーに比べて大きいのでとにかく目立つデザインとなっています。

これをカッコいいと思うかダサいと思うかは好みが分かれるデザインだと思いますが個人的には好みです。

ただ、カラーが中々好みのものが発売されず悶々としていましたがこのカラーを見て購入を即決しました。

幸いSNKRSで抽選もなく購入できたのでモアテンの中では不人気カラーの類ではないかと思います。

好きなカラーだから人気不人気は気にしてないですが。

サイズ感

サイズ感についてはマイサイズで完全に失敗しました。

縦、横、空間、全てがデカい。

元々オフコート用で購入したのでとりあえず履ければいいや、という感じでマイサイズ購入したためこのあたりは致し方なし。

改めてバスケ用に購入するならハーフサイズダウンしてソックス&インソールで調整という形になりそうです。

空間に関してはフルサイズダウンしてもいけそうですがそうすると縦が足りなくなるので厳しそうです。

バスケでプレイするにあたってはエリートソックス2枚履きでようやく中の空間を埋められました。

また「AIR」はシューレースとも連動していてサイドサポートとして機能しますが逆にこれが足の形に追従しないので薄手のソックスで履こうものなら全体でカポカポしちゃうぐらい。

耐久性

Air Max搭載のモデルの耐久性に関する最大の懸念はエア破損ではないでしょうか。

オフコートで履く分には破損するようなことはないと思いますがオンコートで履く場合ヒールストライク多用する方やエッジで擦るタイプの方が履くと破損しやすいかもしれません。

私の場合はどちらにも当てはまらないので履いていて耐久性に関して気になる部分はない印象です。

画像3

バスケで履き潰すために購入したわけではないので実際の耐久性は不明ですがフォアをしっかり使うタイプのプレイヤーなら壊れやすい、ということはなさそうです。

ここまでが採点外レビュー項目。

ここから採点対象のレビュー項目になります。

ソール反発力【18/20点】

Air Max搭載のモデルは衝撃吸収に重きを置いていると思われる方も多いと思いますがモアテンの場合はそうではないようです。

フルレングスAir Maxということもあってかエア圧は高めに設定されているようで荷重に対してかなり強めの反発を返してくれます。

これは反発力を重視する私にとっては嬉しい誤算でジャンプするにもドライブするにも心地よいフィーリングでした。

ただAir MaxということもあってかZoom Airに比べると沈み込む量自体はそれなりに大きく荷重が点荷重に近くなるほどこれは顕著に。

乗りこなしにくいという印象はありませんが最近のフォーム系モデルやZoom Airに慣れていると最初は違和感があるかもしれません。

ソール剛性(屈曲復元力)【17/20点】

ソール剛性についても反発力同様思っていたよりも高く結構快適にプレイできます。

フォアがAir Maxのモデルはモアテンが初めてなんですがこれぐらいの剛性を担保できるならオンコート用にUptempoのレトロモデルを狙ってみようかなと思わせてくれるぐらいの感触。

ねじれ剛性についてもエアバッグ独特のテンションがかかるのでアッパーの「AIR」も相まって切り返しで過度にねじれることもありませんでした。


唯一気になるのはフォアの屈曲点が「AIR」のAの部分で決まってしまっているので若干私の足には合わず微妙に不快だった点。

プレイに影響があるか?といわれると微妙ですが快適ではない屈曲点でした。

フィット調整【12/20点】

 独特のアッパーのおかげもありサイズ感をミスったこのモデルですがフィット感の調整も難しい構造となっています。

左右の「AIR」は伸縮するラバーバンドで繋がっていてこれがある程度ロックダウンしてくれるのかと思いきやコイツはほとんど機能しません。

私の足型はそれなりに甲高ですがそれでもこのバンドの恩恵をあずかれなかったので普通の足型の方は合ってもなくても同じに感じるのではないでしょうか。

画像4

そしてシューレースは細丸紐かつシューレースホール(フック)の数が少ないので細かい調整も効きません。

私の場合はサイズ感を間違えたこともあり厚手のソックス2枚履きでなんとか対応しましたがジャストサイズを買っても良好なフィット感を得るのは難しいかなと思います。

グリップ【17/20点】

ソールパターンは「AIR」から伸びる黒のエリアはヘリンボーンパターン、それ以外が白のエリアと赤のSWOOSHは大きな凹パターン(フォア部分は凹ドット)になっています。

また、ヒール部には大きなエアバッグが見える窓が開いています。

接地するのは主に黒の部分ですがラバーの粘性は比較的柔らかく思いのほか良好なグリップです。

スキール音がならずグイッと止まるタイプのグリップなので最近のモデルのグリップが好みの方は少し違和感があるかもしれません。

ソール自体変に沿ったりしていないので安定感のある接地をしてくれるため割と安心して体重を預けられるソールです。

ただ、フォアで蹴ろうとすると白のエリアで接地しますがここはホコリの多いフロアではグリップが少し甘い。

そのためフロアの状況によってはフォアで蹴る際母指球あたりまで力を入れる事になるので少し疲れやすくなるかなという印象です。

接地感【5/10点】

接地感については良好ではない、というよりちょっと癖がある感じ。

ダブルスタックのZoom Airでも接地感があると感じしまう私ですがフルレングスのMax Airの場合、荷重に対してアウトソールの変形より先に足が沈む感覚があり接地感として敏感に地面を感じることは難しいかなと思います。

地面を捉えていないというわけではないですがある程度アウトソールのどっしりした接地にまかせてしまうような使い方になると思います。

私でこれなので普通の方が履くと完全に地面から隔離されたような接地感に感じるかもしれません。

ヒールの掴み(踵の抜け感)【5/10点】

ヒールの掴みについてはソックス2枚履きで調整後という点を加味してもあまり良好とは言えません。

原因はパディングの薄さにあるかと思います。

ミッドハイぐらいのカットなのでパディングが薄めなのはわかるんですがフィット調整の項目で書いたようにうまくロックダウンできないためヒールもうまく抑えることができません。

画像5

ヒールカップ自体はソールユニットの巻きあがりもあってかなり強固ですがロックダウンされないヒールカップは機能としては半分未満と言わざるを得ません。

総評

トータルの感想としてはある程度強度のある練習などでは履きたくないモデル、という感じでしょうか。

十分バスケができますがモデルの特性上気を使う部分も多いという感じです。

これを履いてあれだけのパフォーマンスを出してたピッペンはさすがですね。

評価としては低くなってしまいましたが決して古いモデルだから、というわけではありませんあくまで私には合わない部分があったという感じ。

評価項目にないので書きませんでしたが重量もかなりあるので最近のモデルに慣れている方はバスケでは履けたものではないかと。

エンジョイバスケや軽いワークアウトにはちょうどいいかもしれません。

このモデルをバスケで履いてみて良かったなと思うのはAir Max Uptempoなど他のフルレングスMax Airのモデルを履いてみたくなったという点でしょうか。

意外にフルレングスMax Air、いいかもしれません。

このモデル自体はオフコートで今後も大事に履いていきたいと思います。

画像6


サポートいただいた費用は今後の情報発信のために利用させていただきます。