お終いが始まっている

(この記事は、以前書いた2記事の続きです)
(推敲してないんですぐ消すかもしれないです)

持病の発作が始まりそうだ。もう七年付き合ってるのでこの痛みが発作の前兆であることも全て分かっている。もうすぐ発作が来る。

去年末、三ヶ月近く休業してしまったので、もうこれ以上迷惑をかける訳にはいかない。

私の会社はとても優しいので、休んでいる間も幾許か給料を出してくれていた。だがこんなに短いスパンで再び甘える訳には行かないし、というかそもそも甘えられる訳もないと思う。普通に自主退職を迫られるのでは????

関西でそこそこいい大学をなんとか卒業し、東京に出てきてそこそこいい会社に入ったのに、色々が泡と消えようとしている。のを今見ている。

お終いが始まっている。ふざけないでほしい。効かない薬を日に二十錠も飲んでいる。それでももうじき、鎮痛剤を打つ毎日が帰ってくる。

組織変更がある度に、上司が変わる度に、私は自分の病気を説明し直さなければならなかった。彼らは口を揃えて「ストレス」「精神」と指摘してきて、そしてそれを否定できない自分がいた。病気のメカニズムが解明されていないから、「それもあるかも知れませんね」と苦笑いするしかなかった。

難しいとは思うけど、という前置きの後、体調管理に気を付けてねというアドバイスで面談はいつも終わる。

今年も発作が起きれば鎮痛剤の注射を打って、その内副作用で心筋障害が起きて注射を禁止されて、そんな日々がやってくる。

それは来年も再来年も起きて、50歳になるまで続く。

結婚して、子供が出来て、マイホームが出来て、みたいな段階でも私は毎年注射を打って、心筋障害が起きて、注射を禁止される。幸せの妄想の一切が出来なくなってしまった。最悪だった。

ただ、最後の手段があるから割と楽観的ではあった。いざとなれば、実家に帰って発症期以外にバイトして食いつなげば何とでも暮らしてはいける。

アメリカは銃社会なので、発作が起きたら辛すぎて普通に頭を撃ち抜いて自殺する人がいるらしい。最悪だ。最悪だけど、俺は絶っっっっっっっっっっ対自殺しないからな。最悪だけど、何とでもなるなーと思って生きていくからな。

もう自殺してしまった人達のために、何か出来ることはないか探した。難病指定だったり、障害者認定だったり、何かしらの運動が私に出来るのであれば、幾らかはマシになると思った。担当医に聞いてみたり、もう何年も連絡を取ってない医者の友人達に突然電話してみたりしたが、良い返答は聞けなかった。

あとは、私が50歳になるまでに医学が発展してくれるしかなかった。研究段階ではあるが、LSDやマジックマッシュルームの摂取で治る事例があるらしく、現在幻覚作用だけを取り除いた新薬を開発中とのこと。怖くて飲めるかよそんなもの。

バカ高い鎮痛剤を買っても治るわけでもなく、働けないので給料は減る。就職してから始めた少々の貯金を切り崩しながらまた薬を買う。効かない酸素ボンベを買う。お終いが始まっている。でも生きます。

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