【金沢競馬編】冠レース申込み手引

GWが明けてからというものの、仕事は当然としてあらゆることに対するやる気が失われてしまったため、僕は金沢競馬の冠レース申し込み方法をまとめることでなし崩し的にやる気の復興を図ることにしたのでした。
両者の関係性は全くもって不明ではありますが、手を動かしていれば色々と良い方向に向かうんだ!という鉄壁の精神論を振りかざして、サクッとまとめることにします。
ぶっちゃけ公式ページを見れば大抵の事はわかるのですが、それはそれ。実際に申し込んだ人じゃないと分からない感覚というものがある(はずだと信じています)ので、備忘録的にここに記しておきます。
なにかめでたいことがあったときに「この気持ちを競馬で伝えたい!!」なんて考える奇特な方へ多少の助けになれば。



開催競馬場選定について

ご存じの方もおられるかもしれませんが、一部の競馬レースではいくらかの費用を支払うことで個人や企業・団体が好きなレース名を付けることが出来るようになっています。

残念ながら中央競馬(JRAが主催する毎週末に全国各地で行われている競馬、みんなが見てるやつ)にはこのような制度はないのですが、数多くの地方競馬(各自治体が主催する平日にも実施されている競馬、玄人がみてるやつ)ではこの制度が実施されており、競馬が開催されているほぼすべての日程において、レースに名前を付けることが可能です。
好きな名前を付けたレースのことを「冠レース」または「協賛レース」といい、2022年5月現在では以下9つの地方競馬場で実施が可能です(うち3つは企業協賛のみ)。

ばんけい競馬(十勝)
金沢競馬
笠松競馬
名古屋競馬
高知競馬
佐賀競馬
船橋競馬 ※企業協賛のみ受付
大井競馬 ※企業協賛のみ受付
岩手競馬 ※企業協賛のみ受付

本来はここに、川崎競馬園田競馬も加わるはずなのですが、昨今のコロナウィルスの影響のためこの2つは受付を一時停止しています。

個人協賛を受け付けてくれる競馬場は全国に6箇所あり、冠レースを開くために必要な協賛金は、一番高い名古屋競馬で25000円、それ以外の5箇所では10000円とかなりお手頃です。
金額は変わらなくとも、レース開催の特典なんかは結構変わってくるため、もし冠レースを開きたいと考えている方がいれば、開催日程や費用、特典などの諸条件を比較して検討すると良いでしょう。
また競馬場によっては意外なところがハードルになっていることもあり、例えば佐賀競馬の場合は競争当日に申込者が現地にいる必要があるなど、遠方の方だと条件を満たすのが難しい場合もあります。
検討の際には、当日現地に行く必要があるのかも一つの要因として捉えましょう。

僕の場合は、ネット中継があること、日曜日に開催されていること、レース映像をDVD or BDに焼いてくれること、当日現地に行く必要がないこと、などの点を重視して金沢競馬を選びました。
結果としては良い選択だったと思っています。スタッフの人が親切で初めての申込みでもわかりやすく、冠レース自体も写真つきでメッセージ掲載が出来て盛り上がったからです。
今回は最初から現地観戦の可能性がなかったのでネット中継で見るならどこが良いかの観点で検討したのですが、ネット中継前提なら金沢競馬か、笠松競馬あたりが良いんじゃないかと思います。



冠レース申し込み方法

申込みの流れはめちゃくちゃ簡単です。
1.申込書を書く。
2.申込書を郵送する。
これだけです。

募集要項と申込書があればもう僕が説明することはない気がしましたが、それは流石にあんまりというか、この文章を書き始めた意味が無くなってしまうので、募集要項からは読み解けない、実際に申し込んでわかったことを中心にまとめておきます。

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1.申込書を書く。

公式ページからダウンロードしてきた申込書への記載を進めましょう。
まずはどんどん記載してみてください。もし分からないところが出てきたら金沢競馬に電話(076-258-5761)で聞くと親切に教えてくれます。
僕の場合は、申込みは先に進めておきたいが記載項目に一部まだ未確定のところがあると相談したところ、後日メールで連絡すれば良いとしてくれたことがありました。わりと柔軟に対応してくれます。
そもそも提出後に確認の電話をしてくれるので、そこで不明点を聞いても良いかもしれません。

希望レース日は募集要項に記載されている日程から好きなものを選べばよいのですが、どうやら冠レースの開催は一日あたり5レース程度が上限らしく、これを超えてしまった場合には別日の開催を提案されます。
ただ5人目までに申し込めれば安泰かといえばそうでもなく、1日4レースが上限になることもあったりするようで、この場合は5人目でもアウトです。
1日何レースまで受け付けるかはレース実施の1週間くらい前にならないと分からないため、申込みが5人目だったりして希望日の開催が怪しい場合は金沢競馬の人が電話をかけてきてくれます。
僕の場合はちょうど同じ日の5人目に申し込んでしまっていたらしく、電話がかかってきましたが「どうなりそうですかねえ」と尋ねてみたところ、「多分大丈夫だと思いますよ」と言われ、実際に希望日の開催が出来ました。
運が良かっただけかもしれませんが、申し込み前に「○月○日の申込みはまだ間に合うか」と確認すれば申込状況を教えてくれるので、先に確認しつつ、早めに申し込んでおいたほうが良さそうです。
オマケ的な情報として、募集要項は年度ごとに新しいものに差し替わるのですが、更新時期がだいたい3月上旬から中旬にかけてなので、翌年度の4月以降のレースに申し込みたい場合は、この時期にホームページをチェックしておくと早めに申し込むことが出来ます。

希望レース番号はもしあれば書いてもいいですが、たいていは時間で指定することになると思います。ざっくり何時くらいで通りますが、もしほかの申込者と被ったらどうなるのかはよく分かってないです。
おそらく申し込み順になると思いますが…。

冠レース名称については、留意事項が募集要項に書かれているので熟読してください。
「○○さん誕生日おめでとう記念」だとか「〇〇さん&△△さん結婚おめでとう記念」だとかの無難な名称ならまず通ります。
冠レースのきっかけは他のどこかで使われるということもないので適当に書いておけばよいです。

副賞のご提供方法は、当日来場するつもりなら2でも良いのですが、大抵の人は1を選ぶことになると思います。
金沢競馬は協賛金を現金で受け付けてくれないため、商品券を提供する必要があり、現地にいかない場合はこれを事前に郵送しておく必要があります。
申込書に同封して送ってもいいですし、申込書と別で送っても大丈夫です。

確認事項は、レース当日の来場や特典の希望を記載するだけなので特に気にすることもないのですが、いくつか補足を。
・勝利騎手のサイン色紙やレース映像のDVD or BDは申込者の住所宛てに送られるのが基本ですが、予め伝えておけば別の住所に送ってもらうことも可能です。
・大型映像装置へのメッセージ掲載と画像掲載を両方希望した場合は、送った画像の上にいい感じにメッセージを載せたものを掲載してくれます。これはネット中継でも見ることが出来ます。
・掲載する画像は事前に競馬場での審査が必要らしく、余裕を持って送って欲しいと言われます。具体的な締切は聞けば教えてくれるので、電話の際に聞いておくと良いでしょう。
・冠レース名称の由来やエピソードの掲載は、競馬場で配布されている競争番組表(レーシングプログラム)にしか載らず、中継で読み上げられたりもしません。この競争番組表は後日、サイン色紙やDVDなんかと一緒に届くので、それを楽しみに待ちましょう。
・エピソードの内容など、掲載してもらう文章には一定の判定基準があるらしく、反社会的な内容だと修正する必要があるそうです。僕の場合は「麻雀」という言葉が賭博を想起させて審査対象となるかもしれないと言われました。競馬場が何言ってんだという感じですが、あまり不味いことは書けないようです。


2.申込書を郵送する。

募集要項に載っている以下の住所に送れば良いです。
〒920-3105 金沢市八田町西1番地
石川県競馬事業局 冠レース係

申込書単体で送る場合は普通郵便で構いませんが、副賞の商品券を送る際や、同封している場合には紛失補償のある簡易書留で送ったほうが良いでしょう。
無事に届くと、そのうち申込書に記載した電話番号宛に確認の電話がかかってきます。



冠レース開催

申込みが無事に完了し、レース開催日が確定すると、金沢競馬からレース開催のお知らせが郵送されてきます。

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決定時の電話連絡などは一切ありませんが、申し込みの確認時にレース内容がいつ確定するかを教えてもらえるので、一応こちらからその日に確認の電話をすれば開催日を教えてもらえます。

開催日さえ決まればもうあとは当日まで待つばかり。
レース詳細が決まると、金沢競馬の公式サイトはもちろん、netkeibaなんかにもレース名や出馬表が掲載されるので、それを見てじっくり予想を進めながら気持ちを昂ぶらせていきましょう。

レース当日を迎えるとあとはもうレースを楽しむだけなのですが、ここまでくると当然、レースを見るだけではなく馬券を買って楽しみたい、あわよくばビシッと当ててやりたいという欲が出てくることかと思います。
地方競馬の馬券は基本的にネットで買えるようになっており、中央競馬の開催日の土日であれば(場合によっては平日も)、JRAのネット投票経由で買うことが出来ますし、それ以外ではRakuten競馬Odds ParkSPAT4などの地方競馬に特化したサイトもあります。
ネットで買うなんて味気がない、俺は紙の馬券が買いたいんだという場合は、全国各地の地方競馬場や場外馬券場、BAOOで購入が可能です(※JRAの競馬場やWINSでは売っていないので注意)。
金沢競馬の場合は、公式サイトのインフォメーションから開催日程ごとの発売施設を確認できるようになっているので、そこで確認してから買いに行きましょう。日曜日のレースだと売っている場所が少なかったりして注意が必要です。
紙馬券で買うことの最大のメリットは、やはり左下に冠レース名が印刷されるところに尽きるでしょう。お祝いしたい人の名前が印字された馬券なんて競馬好きからしたら堪らない記念品になります。

そして肝心のレースですが、今の時代は地方競馬の中継をネットで見られるようになっているので、中央競馬を見るときのように専門のチャンネルを契約する必要は全くありません。

金沢競馬もレース開催日はYouTubeでライブを行ってくれています。
パドックや返し馬があるので、レース発送時刻のだいたい30分くらい前から見始めると全部見逃すことなく楽しむことが出来ます。発送前にはアナウンサーがレース名読み上げてくれたりして結構テンションが上がります。
僕が開催したのは結婚おめでとうレースだったのですが、このときのアナウンサーの方はレース名読み上げはもちろんのこと、結婚おめでとうのメッセージまで下さり、良い記念レース開催になりました。

希望していれば、このタイミングで画像とメッセージの掲載があります。ネット中継の場合は、配信画面全体に画像とメッセージが表示されるようになっており、なかなかにインパクトがあります。
写真掲載に抵抗がなければぜひとも希望しておくと良いでしょう。
ちなみに、現地の場合だと大型ビジョンに同様の画像とメッセージが掲載されているそうです。いつかは現地で冠レースを観戦したいものですね。

この画像とメッセージですが、中継時間の調整に使われているフシもあり、馬券発売締切までの間に何度か断続的に表示されていました。
迫る締切時間とめでたい画像が並ぶさまはなかなかにシュールでした。

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締切時間を迎えるとレース発走です。
めでたい気持ちを抱きながら、馬券を握りしめてレースの行く末を見守りましょう。
きっと普段の競馬観戦とは違った優しい気持ちでレースが見られるはず。
馬券が当たるかどうかなんてどうでもいいじゃありませんか。人が人を思う気持ち、この冠レースを通じてお金では計れない大事なものを学べた。そういうことが大事なんじゃないですか?僕はそう思いますよ(馬券は盛大に外した)。


今回はネット中継中心の冠レース開催でしたが、競馬場によっては特典で特別室に入場できたり、表彰式のプレゼンターをやらせてくれたりするところもあるので、いずれはそんなことも楽しみながら現地観戦してみたいものです。

目指せ!全競馬場探訪&冠レース主催!!

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