交通手段をどう選択するか
遠くに行く時の話。
安く行きたいけど、時間かかったりキツいのは……ってのが人間ってもの。
ですが、費用と時間・快適性はトレードオフ。必ずどこかで妥協しないといけないです。
この前安く行く方法みたいな記事書いたじゃないですか。ですけど、安く行こうとして削ってはいけないところまで削る人ってまあまあいるんですよ。削りすぎてしんどいって、それじゃ本末転倒だし。
費用対効果ってあると思うんですけど、この辺について、僕の偏見も大いに混ざっていますが、ちょっと書いてみました。参考になるかは知りません。決めるのは読んでる貴方自身です。
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・だーうえ的モーダル別メリット/デメリット
・4時間の壁
・東京大阪をどう動くか
・名阪間は新幹線?在来線?それとも高速バス?
・名阪間は近鉄もある
・東名間は新幹線?それとも高速バス?
・特急に乗る?乗らない?
・高速バス3列 vs 4列
・在来線グリーン車のススメ
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<モーダル別メリット/デメリット>
飛行機
〜メリット〜
・乗っている時間が短い
・押さえる時期によっては安い
・長距離移動に強い
〜デメリット〜
・空港まで遠い事がある
・空港での拘束時間がある
・直前だと高くなりがち
飛行機の場合どんな長距離でも移動時間が短く済むのが一番大きいです。特割/先得などで取れれば価格も抑えられますね。
しかし、空港までの移動時間や空港での拘束時間があること、直前に取ろうとすると特割などで取れないことも十分あります。
そして実は定時性が低い事も地味なデメリット。10〜20分程度の遅れは普通です(15分以内なら定時運行って考えらしい)。
新幹線
〜メリット〜
・都心直結
・すぐ買ってすぐ乗れる
・シンプルでわかりやすい料金体系
〜デメリット〜
・割引が少なくて料金高止まり
・長距離では時間がかかる
・webで押さえるのが面倒
新幹線は都心直結、すぐに買ってすぐ乗れるというのが非常に強いです。直前まで予定が決まらない人にはうってつけ。繁忙期/閑散期/通常期通して価格の変動も少ないですね。
その分といいますか、割引などは少なく、値段は高止まりしがちです。また、やはり陸路なので長距離となると長時間乗車を強いられることになります。
高速バス
〜メリット〜
・豊富な種類と行先
・価格の幅があり、安いものは安い
・夜行の場合は深夜帯を有効活用出来る
〜デメリット〜
・モノによってはキツい
・価格の変動が大きい
・定時性は低め
高速バスはピンキリで、3列や4列、目的地などで様々です。価格帯も様々ですが、これは多くの場合、時期・快適性次第。何を求めるかにもよりますが、安いのは本当に安い。
夜行や長距離の場合、体力勝負になりがちです。また、繁忙期は新幹線と変わらない価格になる事もあり、この時期に限ればわざわざ選ぶ必要はないかなと思います。逆に閑散期は安いので検討してみてもいいのではないでしょうか。
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<4時間の壁>
飛行機と新幹線についてです。
よく言われるのが4時間の壁ってやつで、新幹線での所要時間が4時間を超えるかどうかで飛行機と新幹線、どちらを使うかが分かれると言われています。
まずは東京スタートで東海道山陽新幹線の例を考えてみます。
名古屋まで 1時間半
新大阪まで 2時間20分
岡山まで 3時間10分
広島まで 4時間
博多まで 5時間
実際のシェアはと言いますと、岡山までは新幹線優勢ですが、広島でほぼ半分、博多になると圧倒的に飛行機優勢となります。
もう一例、東京から北海道東北新幹線ではどうでしょうか。
仙台まで 1時間半
盛岡まで 2時間10分
八戸まで 2時間45分
青森まで 3時間10分
函館まで 4時間半
仙台や盛岡はほぼ新幹線です。実際、航空機で羽田から仙台・花巻への便は無いですし。青森も設定はあるものの、やや新幹線が優勢な状態です。
ですが、羽田三沢で1日3往復、羽田青森で1日6往復航空便がある事から、この辺りまで来ると価格によっては飛行機の選択肢も考慮しても良いでしょう。
羽田函館に至っては1日8往復と新幹線とほぼ同等の本数が確保されており、飛行機が優勢ではないでしょうか。早い時期に押さえれば1万ちょっとですし、価格面でも優位です。
実際のところ、僕はこの4時間というのは本当に選択肢の分かれ目になるところであると思っています。僕自身も4時間を超えるか、新幹線と新幹線の乗継が発生する場合に飛行機の選択をする事が多いです。
ただこの場合、新幹線の4時間と比較するのは空港間を結んだ時間ではなく、空港まで/空港からの時間と、空港での拘束時間を考慮したものになります。いくら新幹線で4時間超えるからと言って、空港が不便なんじゃ選ぶ意味あんまないですし。大分とか広島とか。
<東京大阪をどう動くか>
言わずと知れた大動脈東海道。この区間は新幹線もあれば飛行機、高速バスもあり、様々な手段を考えられます。
新幹線 1.4万円 2時間半
飛行機 8000〜2.8万円 3時間
高速バス 5000〜1.5万円 9時間
こうやって見ると新幹線圧勝。費用対効果は非常に高く、ドケチな僕ですらも新幹線を勧めます。この区間のシェアは8割が新幹線とも言いますし。やはり都心直結2時間半は強いです。その分運賃は高止まりしがちですが……。
飛行機は先得などで押さえてしまえば時期にもよりますが、ANA/JALの大手2社ですら片道1万円を切ることも可能です。予定を早いうちに決められるのであればこちらも十分検討出来ると思います。実際のところ、これだけ需要が大きく、競合他社もある区間では2日前でも片道1.1万円で取れたりするので、空港が遠くないのであれば航空機という手段を頭に入れておくと結構幸せになれます。
高速バスは夜行だけでなく、昼行便も結構な数が走っています。時間はかかりますが、早朝に出れば3時半に到着、許容範囲内でしょう。3列往復で1万円以内に収めることも可能です。途中停まるSAで色々見て回るのも楽しいですね。
夜行の場合、片道8000円程度のものがコスパ最強だと思いますが、ここまでくるとぷらっとこだまの選択肢も見えてくるので悩みどころ。
<名阪間は新幹線?在来線?それとも高速バス?>
18シーズンに出てくる疑問がこれ。割と迷う人が多いのではないでしょうか。
大阪⇔名古屋(片道)
在来線 乗換1 or 2回 3時間、3400円(18きっぷ:2410円)
新幹線 直通 1時間、6000円(自由席)
高速バス 直通 3時間 1500(早得)〜3000円(通常)
新幹線は値段2倍で時間1/3、本数も10分に1本以上、高いですが非常に優秀です。
見ての通り、新幹線は一瞬で着きますが、その分割高ですし、在来線は安く上がる分多少時間かかります。
実は関西・中京地区は新快速・特別快速が非常に優秀で、「関ケ原さえどうにかなれば」非常に楽なルートです。そのため名阪間程度であれば在来線移動の人も結構多いです。
ただ、この関ケ原が曲者で、関西発の場合、乗換先の大垣/名古屋方面の列車の両数が新快速と比較して少なく、混雑が常態化しています。乗換先が米原から名古屋に直通するものならば多少余裕あるんですが……。
バスは早得取れれば安いんですけど、すぐに無くなるのが難点。本数も1時間に1本と他と比べるとやや少なめ。それでも乗換なしで座っていけるのは大きな利点です。選ぶ価値はあるでしょう。
<名阪間は近鉄もある>
実は名阪間はもう1つ、近鉄という選択肢がありまして、これがまた優秀なんですよね。
大阪難波⇔名古屋
近鉄 2時間〜2時間半 4340円(全席指定)
あくまで、正規運賃で買うとこのようになるのであって、実際はweb予約と金券ショップの併用で3500〜3700円程度になります。18期間外であれば積極的に使っていけるでしょう。2時間座って移動出来るのでとてもラクチン。大阪南部スタートの場合に強い味方となってくれるでしょう。
18期間?サイコロ振って決めればいいんじゃない?費用対効果そこまで変わらんし。
<東名間は新幹線?高速バス?>
続いては東京名古屋の場合。こちらも早さの新幹線と価格の高速バスです。
新幹線 1時間40分 10600円
ぷらこだ 2時間40分 8500円
高速バス 5〜6時間 2500〜5500円
高速バスの最安値は21日前までに押さえることになるので、実際は3500円前後が相場でしょうか。もちろん4列です。
東名間はバスでも5時間程度なので、安く取れてかつ急がないのであればこちらを選択しても良いでしょう。正規料金になるのであれば、料金面での優位性が結構下がるので、新幹線を考えても良さそうです。
<特急に乗る?乗らない?>
また悩みどころです。例として大阪敦賀と大阪福井の移動を考えてみましょう。
〜大阪からサンダーバード利用〜
敦賀まで 80分 4170円
福井まで 110分 5610円
〜大阪から新快速利用〜
敦賀まで 直通 130分 2310円
福井まで 乗換1回 180分 3410円
僕の感覚的にですが、在来線で2時間を超える or 特急で100分を超える所はもう特急に乗ってしまいますね。特急で100分かかる所ってやっぱり遠いです。多少お金積んででもこっちの方が費用対効果は高いと思います。
もう1つありまして、それは特急以外の普通列車が極端に少ない区間を挟む場合です。この場合は思考停止して特急に乗らないと地獄を見ます。
例えば、佐賀長崎間を考えてみます。
特急かもめを利用すれば90分、在来線各停を利用しても130分、まあ問題ないように見えます。
しかし実は長崎本線、県境を越える区間の各停の本数が少なく、その本数、なんと1日7往復。これじゃ厳しいですね。特急が1日20往復以上走っていることを考えると、特急を利用するのは自然でしょう。
<高速バス3列 vs 4列>
これは所要時間次第。僕の中では4〜5時間が壁です。
大阪を基準にしますが、夜行は3列確定です。昼行は高松、徳島、名古屋、北陸道、高山までは4列、それよりも遠くなると3列、というようにしています。長距離は3列じゃないと厳しい、特に夜行。
<在来線グリーン車のススメ>
これは主にJR東日本管内の話になります。
例えば18きっぷで東海道を移動するとなった時、必ず東京〜熱海を通るはずです。ここを通過するのは上り東京方面の場合、体力を消耗した後の時間ですし、逆に下り大阪方面の場合は早朝1本目である事が多いかと思います。この時に1000円程上乗せして東京〜熱海でグリーン車に乗ってしまうという考えを頭に置いておくといいでしょう。
東京〜熱海は大体2時間です。この2時間を快適なリクライニングシートで過ごせると考えるとなかなかいいもんじゃないでしょうか。普通車とは天と地ほどの差がありますし。
他にも東京〜宇都宮/黒磯、上野〜水戸、都区内〜高崎/前橋などで連結されているので、長距離乗る場合は積極的に検討していきましょう。
あ、でもラッシュ時は避ける事。自由席だから座れない事も多々あるし。
気をつける点として、グリーン券は券売機とか窓口で事前購入の事。20分に1本走ってるので乗るのであれば1本見送ってでも途中下車して色々買い込むついでにグリーン券も買えば良いです。車内でも買えますが、割高です。
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<感想>
今までほとんど感覚で選択していたので、それを文字に起こそうとすると結構難しいですね。
実は今回、18きっぷの事も書こうとしたんですけど、これについてちゃんと書こうとするとそれなりに長くなるので、別記事にします。ただでさえ今回長いですし。
最初にも書きましたが、これは僕の偏見が混ざっています。なので参考になるかは知りませんし、これを読んだ上で実際どうするか決めるのは読んでいる方々次第です。
何かの参考になれば嬉しいです。それでは。
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