今日のあいはら 衰えない人...
50を過ぎなんとか「人力飛行」
の様に必死に漕いで
見た目、体力を維持している人は多いだろう。
しかーしじわじわと迫り来る老い
「出てこない言葉」
「ど忘れする名前」
逆らえないのか?
凡人はこの流れには逆らう事は出来ないのか?
だが世の中には川を逆流する鮭の如く
老いなんて微塵も感じさせ無い人も実在する。
そのお人の名前は
「西川のりお」師匠
今年72歳になると言う。
ぶっちゃけた話
「変な薬やってますか?」と聞きたくなるぐらい
喋る。
喋り続ける。
凄まじいハイテンションで。
ある祇園花月の出番の日。
京都と言うことで一応早め45分前には劇場に入る。
一歩劇場に足を踏み入れたその瞬間から
「のりお師匠」のお喋りの声が聞こえてくるからもう怖い。
遠くからあの特徴のある声が耳に迫ってくる。
「のりお師匠」は「よしお師匠」とお話している。
何が怖いって相方同士で捲し立てて何を話す事があるのか?
ベテランコンビが
「数年ぶりに再会?」
ぐらいのテンション
流して話していないのがわかる。
テレビで喋るぐらいのトーンだから凄い。
その話し声は出番ギリギリのギリギリまで
袖のキワキワのキワキワまで
続くからまた怖い。
その勢いのまま漫才15分
袖に帰った瞬間から話の続き。
終わらないトークエンターテイメント。
師匠の漫才終わり
1回目と2回目の間
喫茶店に誘って頂いた。
「のりお師匠」と「よしお師匠」と、俺。
西川のりお上方よしお、メッセンジャーあいはら
師匠はもう食事をとられた様で
俺だけカレーを頂く事になった。
しかしスプーンを口に入れる暇がない程の
絶え間ない「師匠」の喋りの大放水。
数分に一回ある息継ぎの合間にカレーを口の中に掘り込む俺。
話題の豊富さがこれまた凄い。
芸人の詳しいギャラ事情は勿論の事ながら
ベテラン、若手、新喜劇まで情報の保有量に驚く。
東京芸人の住宅価格
そのローンの長さ。
ある芸人など76歳まで返済は続くそうだ。
「イキっているが面白くない芸人」
「坂田敏夫ノンデリカシー伝説」
「あの人とあの人は深い仲だった」
ここは個室では無く、オープンスペースの喫茶店という事はもう忘れてしまっている。
他の客の注目度が凄い。
舌鋒鋭過ぎてもう金を払いたくなる程「衰えないのりお節」
「しましまんずの改名」の話は時間にして20分
愛あるダメ出しと、
怒気ををはらんだ忠告の
あいがけカレーを召し上がれ!
締めて2時間半の大演説。
「よしお師匠」は手を抜く事無く最高の合いの手で「のりお師匠」を乗りに乗らす。
トークサーフィンは永遠に波を乗りこなして行く。
2回目の出番が迫り喫茶店を後にした。
「両師匠」は楽屋に戻りお二人で話しの続きに興ずる。
そしてギリギリのギリギリ
袖のキワキワのキワキワまで話しをしている。
からの漫才15分。
最高の褒め言葉で讃えたい。
「のりお師匠」は衰え知らずのバケモノだ!
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