今日のあいはら 冷戦...
俺がデビューした時分はまだまだ関西のテレビ、及び芸能事情も今とは違った。
夕方の帯番組対決。
ダウンタウン軍団、圭、脩さんVS森脇健児さん、山田雅人さん。
吉本対松竹
お互いの事務所同士が牽制しあい、そして住み場所を広げて行く戦い。
ボコスカに殴り合う訳ではないが、お笑い事務所同士の静かな戦争。「冷戦」
その頃の吉本のトップの考えは他事務所、特に松竹の共演など勿論認めなかった。
テレビは特に厳しい。
企画の中で松竹芸人の名前などあると吉本芸人はその番組には出ない。
一緒に画面に出るなど認めない。
各局にある新人賞レースに松竹に負けたりすると、
劇場の支配人に怒鳴りつけられた。
「松竹に負けてどないすんねん!」吉本であるプライドを持てと。
俺が若手の二丁目劇場時代
芸事もそうだが、プライベートでも戦いはあった。
仕事終わり夜な夜な繰り広げられる、どっちがいい女を引っかける事が出来るか?
そうナンパ合戦。
心斎橋二丁目劇場
道頓堀角座
お互いのホームが近い為、戦場が重なる。
「あいつらよりいい女」
ベストの場所を早くキープせねば。
その時代の若手オシャレ対決は圧倒的に松竹勢はカッコ良く背が高く、顔もイケメン。
そして流行りの服を着こなすシャレ男。
吉本の若手はお笑いの本道。
ブサイクそしてダサい。
当時の資料を今見ると、とんでもない服装をみんなしている。
釣りをするわけでもないのに、街中で変なポケットがいっぱいあるベスト着ている。まるで釣りバカの浜ちゃんだ。
何故かそれが二丁目で流行っていた。
女ウケは圧倒的に松竹勢。
ブサイク、ダサい芸人は吉本を全面に出して、
「俺やでー知ってる?二丁目芸人やで!」
と看板のデカさで勝負していた。
最初は牽制しあっていたが、日々顔を合わせると、お互い情報交換、そして同世代同士の目的の共有でボチボチ話しだす。
氷が溶け出す。
それぐらいの時だったか?
俺自身、芸人として奮起しなければならないと思いイベントを細々とやり始めた。
その多くのイベントの中でどうしてもやりたかった企画
メッセンジャーあいはらpresents悪い唇〜吉本VS松竹〜
なんとか偉いさんにバレないようにとひっそり開催した。
吉本の多くの小屋の中でも中立な小屋。
NGKスタジオで。
普段絡まない芸人同士の禁断の企画。
ぶっちゃけ話しのしあい。
団体交流戦
盛り上がった。
そして30年。「冷戦」が終わった。
今やテレビも事務所の壁などありもしない。
バチバチの時代が懐かしい。
数十年前にあった番組。
「爆笑ブーイング」
4代目グランドチャンピオンにメッセンジャーはなった。
同点と言う事でもう1組。
初の2組同時チャンピオン。
それが同期で仕事も夜もバチバチやり合った。
「TKO」
本当に人生はわからない。
お互い色々ある。色々あった。
久しぶりに舞台でぶっちゃける。
祇園花月
3月19日土曜日夜7時
ゲビでありんす。〜もう00は投げません〜
ゲストTKO木本
シャンプーハットてつじ、令和キタミナミ河野、中西正男。
このラインナップ損はさせません。
明日2月14日先行発売。
吉本FANYチケットにて。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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