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ナポリ新監督リーノ・ガットゥーゾ入団記者会見

会見の冒頭、副会長のEDLと同席したアウレリオ・デ・ラウレンティス会長の言葉

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これまで私達のチームを率いてくれたアンチェロッティに感謝している。
カルロと私は今も昔も友人であり今後もその関係はつづくとカルロも言った。
このように我々の間には明白な信頼関係が未だに存在しています。
残念ながらナポリでの仕事は上手く行かなかった。
仲の良い夫婦が離婚してしまうように、離別後も良い関係は維持できる。
私とカルロは夢を一緒に叶えようとしてきた。
彼の監督としてのキャリアにこれ以上汚点を与えるのは本意ではないと感じ私は彼の名誉を保護するべきであると決断した。
そしてあなたに相応しい道に進んでくださいと言いました。

ガットゥーゾのことを私から説明するまでもないが、あなた方記者には彼を報道する義務がある(笑)
彼はサッリの戦術を学び、それをミランにフィードバックし、危機にあったチームを最終的にシーズン5位まで押し上げた。
さあリンギョ・スターの登場です! 
※ニックネームのRinghioと元ビートルズのリンゴ・スターに掛けている

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何故、そして何時ナポリからのオファーにイエスと言ったのでしょうか?

決断はすぐにできた。
過去10年ナポリはイタリアとヨーロッパで活躍し主役を演じてきたチームだったしね。
今は悪い状態にあるが、素晴らしいチームである事実は変わらない。
私はナポリの選手たちをとても良く知ってるし好みのプレイヤーばかりだ。
自分の描いているゲームプランに99%応えてくれるはずだ。
(ミラノから)12時間かけて車を運転し8日の日曜日の午後9時頃、ローマのフィルマウロで会長に会いオファーを受諾すると言った。


アンチェロッティから何かアドバイスはありましたか?

昨夜から今朝にかけて聞いた。カルロは困難な時を過ごしていたけれど。
私自身もナポリの次期監督の選択をした自分の立場を彼に説明しなければならないと感じていたしね。
私は監督業を始めてから6年経つが、壁にぶつかったり事あるごとにカルロに電話を掛けてはアドバイスを求めてきた。
そのたびに彼は親身に耳を傾けてくれとても寛大な人だと思っている。
私にとっては第二の父親みたいな存在だ。
そんな偉大な監督と私を比較しないで欲しい。
カルロは全てのタイトルを勝ち取ってきた偉大な監督で私はまだまだ駆け出しの青二才だ。
カルロの成し遂げてきた偉業の10%でも達成できればと願っている。

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就任するに当たり今季の目標をお聞かせください

ナポリは欧州の舞台で戦うべきチームです。
困難なミッションだがチャンピオンズリーグの資格である4位以内を目指し勝ち点を積み上げていく。



アンチェロッティは決勝ラウンド進出という置き土産を残し、カンピオナートでは微妙な順位にある。どう両立させていきますか?

とにかくハードワークに徹する。
ウインターブレークまでの2試合にまず集中する。
ナポリはやり遂げる義務を負うチームです。それを全力でサポートする。


あなたは何をチームに与えることができ、そして選手には何を期待してますか?

何を自分がチームに与えられるかはよく理解してる。
そのためには選手と会社の手助けが不可欠だ。
手を携えて前に進む必要がある。
この状況を抜け出すには全員がその方法を共通理解しなけらばならない。


最近ファンの間でとても不満が溜まっている。この危機的状況をどのようにして改善できると考えていますか?

今の順位がファンの心からチームへの帰属意識を奪っている。
失われたポイントを出来る限り奪い返さないといけない。
以前のような良いゲームを披露し、ファンの心を再びチームに向けさせる。
それが唯一の道だ。


差し支えなければナポリとの契約条件を教えてください

この契約は私の残す結果がすべて評価される。
会長が6ヶ月という短期契約を提案しなかったら、自分からそうしてもらうつもりだった。
何故ならナポリはそれだけ重要なチームであり、またチームとしてのクオリティーがある。何より私自身がやりたいと思うゲームのタイプに一番マッチしていると思う。


あなたの言うタイプ、それは4-3-3なのでしょうか?

さあ、それはどうなるかな。
次節まで残り2日あるけど対戦相手にヒントを与えたくないからね。
けど自分の頭の中ではチームのシステムは完成してるよ。
テクニカルスタッフ?
GKコーチがまだ決まっていない。後は自分が信頼を寄せる腹心を連れてきた。

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Foto via Goal Italia 


イブラヒモビッチについて何か具体的に話せることはありますか?

今は自分が利用可能な選手の話だけをしたいです。


ナポリが現在抱えている問題は何であるとお考えですか?

最初は原因が何であるか、よく観察して探ることが重要だと思う。
DFライン、フィールド全体のカバー、ドリブルで前に持ち運ぶなどなど多くの改善点があり、私は改善できると思う


来季のチャンピオンズリーグの資格を得るためというミッションには?


4位以内で終わるのと5位以下で終わるのでは経済的に大きな変化がある。
ナポリの現順位は恥ずかしいことだし信じられない。
カンピオナートでのパフォーマンスは酷かったが選手は原因を把握しており、このチームはチャンピオンズリーグの資格を得るためのカードを全て握っている。


アンチェロッティがあなたに言い残したこと、それはすべて当てはまりますか?

カルロは経験豊富な偉大な監督だ。弟子に対しアドバイスがどう影響するかもよく分かっている。
彼は大きな意欲でナポリを率いていた。
引き継ぐにあたって私たちは話し合ったが、その内容については話せない。

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今日ナポリの練習場に来て感じた印象は?


予想以上で驚いたね。
皆が巻き返しに意欲を燃やしているんだよ。
今日は正午に着いたけど、自分の気持を伝えるのはまだ難しい。
会長と一緒に練習場内を歩いて回りスタッフ皆に挨拶した。
ピッチコンディション、ロッカー室、その他設備全般言うことなしだ。
期待以上だった。


今のナポリを引き継ぐのはモンテッラのミランの時より困難でしょうか?

確かに、そうだ。
モンテッラの出身地であるナポリの街の雰囲気はよく理解している。
コリリアーノ・カーラブロという小さな港町で生まれた私が今、ナポリという大海原に飛び込む時が来た。
しかし何も恐れてはいない。
私を知る人なら私が何にも動じることがない人物であると理解しているはずだ。(会場から笑い声)
高いレベルにある人々と一緒に仕事をする責任をひしひしと感じており結果を残す必要がある。
私がここナポリに来るのは自分自身の誇りを保つ源と考えている。

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ガットゥーゾの生まれ故郷コリリアーノ・カーラブロ

ナポリにはレジスタが必要とお考えですか?

いやそうした話はもう結構だ。
今は現有戦力でどう戦うかを考えるだけだ。
移籍市場の話は今日話すつもりなない。


あなたはかつて自分は南部人であることを誇りに思うと言った。
今日もまたそう言えるでしょうか?

私の妻はイタリア系のスコットランド人で、頭の中で物事を英語に置き換えて考える。
私はまずカラブリア語で受け止めイタリア語に変換してる。
私は12歳まで故郷のカラブリアで過ごしたが、その生い立ちと伝統は今でも私の体の内部に脈々と残っているよ。


シーズン前アンチェロッティはカンピオナートで優勝できると言った、あなたの考えは?そして何が修復事項と思いますか?

国内よりも海外でのナポリの評価があなたが考えてるよりも重要だと思う。
ナポリは海外に広いマーケットを持っている。
しかし会社の方針なのか選手が集まらない。
何かが機能してないのは明らかだと思う。

※おそらく肖像権管理のことや、ハメスの獲得できなかったカルロへの弁護

私はその現場に居合わせなかった。
なので今ここで過去について語るのは得策ではない。
私は熱いハートで人と語ることを好む。
目標はナポリに相応しいステータスに戻すことだ。
2試合戦えばどの方向のチームが向かうのかはっきりするはずだよ。


次のゲームにはどのようなスカッドで臨むか、もう考えは固まってますか?

いいや、まだなんとも言えない。明日選手のコンディションを把握した上でないとね。


ナポリのベンチであなたはどんな奇跡を起こしますか?

目標は遅れたポイントを取り戻しチャンピオンズリーグ出場の4位以内に戻りフィニッシュすることだ。


インシーニェにチームの命運を賭けますか?

すべての選手に賭ける。
インシーニェはナポリにとってかけがえのない選手であり、私は彼に自信を取り戻させることに成功しなければならない。
ロレンツォはこのチームのキャプテンであり象徴でもある。
しかしこの作業はどの選手に対しても同じで私は彼らに自信を取り戻させるだけだ。

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アンチェロッティの築いてきたチームとあなたのチームどこが異なるのでしょうか?

ポジションの変更はあると思う。
守備時のブロックで4枚を2列にして構えるのは好みではない。
しかし次のゲームまで2日しかないので今回は行わない。
カルロと自分の方法論にそれほど違いはないが来週から作業に取り掛かるつもりだ。


ADLがあなたに白羽の矢を立てた理由は何だと思いますか?

(隣に座る会長を見ながら)ははは、そりゃ困った。さあなんだろうね?
自分がナポリを選んだ理由は説明したよね。
素晴らしい会長に率いられたチームであり、優れた選手をたくさん抱えている。
決めるのは簡単だった。お金についても会長の言いなりだったしね(笑い)


ファンと親密になるために何かメッセージはありませんか?
たとえばCLでセンセーションを起こすぞ!とか?

自分はどんな時でもファンはチームの状態によって気分がどうなるか考えてきた。
だから過剰とも言えるファンサービスをしてきたしね。
チャンピオンズリーグで?
いいね、じゃあ2月にやってみよう。
チームにとっては大きな切っ掛けになると思うしね、相手はどこであろうと強敵には違いないし。

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