ライブ会場に行けない

こんにちは。

私は中学3年生のとき、はじめて音楽ライブに参加しました。その時好きだったグループが地元に来ると知り、同じ趣味を持つ友人がいなかったので1人で行くことにしました。
3ヶ月ほど前からお小遣いを貯め、交通手段を母に交渉にてわざわざ仕事の休みを取ってもらい、その日のために学校生活を頑張る日々を過ごした記憶があります。

当時、スマホを持っていなかった私は、SNSなどもやっていなかったので、「その日に物販がある」ことしか知らず、ちょっといい服を着て会場に向かいました。
到着したところ、周りの人たちのTシャツが同じことに気づき、髪型やメイクにこだわることを知りました。メンカラのリボン、メンカラのスカート、メンカラのアクセサリーを身につけた人たちが列を成していました。

ツアーTシャツも着ていない、メイクも髪も何もしていない私はかなり浮いていました。この時点で少し後悔していました。
キャパシティより100人ほど多い人間がスタンディングの会場に詰められ、体の方向を変えることも難しいくらい人と人が密着していました。ちょうどステージが見やすい位置でよかったなーと考えていたと思います。

開演を待つ間、周りの人たちがペンライトの確認をし始め、もちろん持っていなかったので棒立ちのまま待っていました。スマホもないので、ただひたすら30分ほど待っていました。

その時、後ろから女性2人の声が聞こえてきました。
「前のやつ邪魔なんだけど」
「後ろ行くとか横行くとかなんかできんだろ」
私は当時、身長が168cmあり、周りを見ても頭1つほど小さい人しかいなかったので、この言葉は私に向けられているとすぐにわかりました。
動けない会場内で、何も持っていない私には何も出来ませんでした。

参加者のコールとともに、ライブが始まりました。
聴き込んだアルバムの全曲が披露され、あっという間の2時間でした。会場の写真を撮るために真ん中に集まる時間、ペンライトを掲げる人たちの中で必死にピースをしていました。

ライブが終わったあと、帰り際に後ろにいた2人組を見ました。かなり気合いの入ったヘアメイクとツアーグッズを全身に身につけており、この日を待ちわびていた人たちだったんだと感じました。

物販の行列を横目に、真っ直ぐ母の車に帰りました。「買わなくていいの?」の声に、首を縦に振ることしかできませんでした。

さっきのライブを思い出したいのに、2人組の声しか聞こえず、以降、1度もライブに行けなくなってしまいました。

8年経った今でも、オンラインのライブしか観れないです。

現在好きな地下アイドルがいるのですが、どうしても会場に行きたいと思えません。通販でグッズを買ったり、リポストしたりするしか応援方法がありません。助けてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?