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明るい農村🌾稲作🌾

3月下旬の春分の日を過ぎると、
今年の農作業活動開始💪🏼

育苗用のハウス設営〜草刈り〜
田んぼの溝上げ
(乾かしトラクターが埋まらない様)〜
あぜ付け〜草焼き・・・


そして、種まきの準備を行います🌱


★種籾(たねもみ)の塩水選(えんすいせん)★

中身の詰まった良い種籾(たねもみ)を
選ぶために塩水につける
「塩水選(えんすいせん)」を行います。

種籾の中身とは、
主に胚乳(はいにゅう)のことです。

胚乳は発芽から初期生育にかけて
必要な栄養源なので、
この胚乳が多い方が良いわけです。

胚乳が充実した種籾は発芽率が高く
根に活力があり、活着にも優れています。



【良質な種籾とは】

胚乳が少なく軽い籾なのか
胚乳が多く重い籾なのか
見ただけでは区別はつきません。

そこで、塩水選を行います。

まずは、籾を塩水につけます。
すると、胚乳が多い籾は重いので沈みます。
浮き上がった軽い籾を取り除き、
底に沈んだ重い籾を種籾とします。

塩水選は、明治時代に開発された方法で、
良質な種籾の選別が簡単に出来るようになった為
当時の収穫量が一割も増えたと言われています。



【塩水選の手順】

種籾についている
ヒゲのような芒(のぎ)を除去します。

芒があると、種まき機に引っかかるなどして
播種(はしゅ)ムラができてしまいます。

脱芒機(だつぼうき)などを使って
芒を除去しますが
少量の場合は種籾用のネットに入れた状態で
手袋をして揉むだけで除去できます。


次に、種籾候補を、枡(ます)を使って
バケツに移します。

この枡は一升(1.8リットル)入る一升枡です。

バケツにホースで水を入れ、
ぐるぐる掻き混ぜます。
すると、塩を混ぜる前の段階で、
かなりの量の籾が浮き上がってきました。

浮いた籾を取り除きます。


真水での作業を繰り返してから、
塩水による作業に移ります。

いもち病やばか苗病にかかっている籾も
浮きやすい傾向にあり、
塩水選を行うとかなり取り除けるようです。


塩を混ぜていきます。

塩は台所で使っている普通の食塩です。
塩水を舐めて、塩加減を判断します。

塩水を掻き混ぜて、
浮き上がった籾を取り除きます。
水に塩を溶かすと、
水より比重の重い塩の影響で、
水の比重が上がり、物質は浮きやすくなります。

真水のプールより塩水である海の方が、
体が浮きやすいのも同じ原理です。

比重とは、物質の密度と
標準物(一般には摂氏4℃の蒸留水)の
密度との比です。

一般に、塩水選の塩分濃度は、
生卵を浮かべて頭がのぞく程度とされています。
その状態での塩水の比重は1.13です。 

真水の比重1.0では浮かなかった、
比重1.0以上で1.13以下の籾が
浮き上がることになります。

そして比重1.13以上の重い籾、
つまり中身の詰まった良い籾が
底に沈んだままとなります。
この底に沈んだ籾を種籾とします。

水を捨て、もう一度水と塩を入れて、
同じ作業を繰り返します。

浮く籾が無くなると、
今度は塩分を洗い流すために、
真水できれいに種籾を洗います。
塩水選が完了すると、澄んだ水になります。


塩水選(えんすいせん)をした
種籾(たねもみ)は乾燥させます。

その後、種籾を一斉に発芽させるために、
必要な水分を吸収させる作業を行います。

これを「浸種(しんしゅ)」と言います。


【種籾に水分を吸収させる浸種】

種籾は水分が13%以上になると、
呼吸が盛んになり、
細胞の分裂や伸長が始まります。

また、水分を吸収することで、
胚乳(はいにゅう)の中のデンプンが分解されて
ブドウ糖となり、新しい細胞を作ったり、
呼吸をしたりするエネルギー源となって
発芽が促進されます。


浸種をする日数は水温によって異なり、
水温×日数を積算温度と言います。

種籾の場合、発芽に必要な積算温度は100℃、
水温が15℃であれば7日間、
水温が12℃なら8日間が目安となります。

水温が高いほど早く吸水し、
デンプンの糖化も早くなり
催芽活動が早まります。

水温が高いほど浸種時間が少なくて
済むわけですが、急激に吸水させるため、
発芽ムラができやすくなります。

水温が低ければ、多少の吸水ムラがあっても、
長時間かけて吸水するので、
発芽ムラは少なくなります。

このため、低温が望ましいという考え方が
一般的です。

この条件を満たすために、
地下水・河川水・溜め池水などで
浸種する場合もあります。

小さな溜め池などでは、
水面に近い水は気温の上昇につれて
水温が上昇しやすいので、
深めの場所で行います。

↑↑↑どうしても、発芽率が悪くて
ムラが出てしまうので、

播種(はしゅ)の前に人為的に発芽させています、その事を催芽(さいが)といいます。


種子の発芽には
好適な温度,水分,酸素の条件が必要であり,
あらかじめ適当な条件を与えて
発芽を済ませた種子をまくことにより,
出芽を早め,
斉一で確実な出芽を期待することができる。

このような方法を芽出しまきといい,
発芽させる処理を催芽という。
催芽は種子に十分吸水させたのち,
20~30℃の加温を行う。


昔は、夜皆んながお風呂を済ませた後、
浴槽へ入れて発芽させていました
(今はハトムネ自動催芽機)

今年は、こだわって一粒万倍日に
4月6日【浸種】
4月9日【催芽機作動】
🌸結果が楽しみです🌸

けんちゃん




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