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流山、俳句ハイク

2020.02.22

お父さんの好き、得意を地域の人たちと楽しむ、パパレヤマスクール的な企画。今回は、小林一茶が50回以上も訪れた流山の地で、
俳句を詠みながら、ハイキングをしようということで、俳句ハイクをやってみました。今日は、お父さんたちが詠んだ俳句の一部、ご紹介します。

杜のアトリエ黎明

一茶双樹記念館の前に、こちらのアトリエさんが9時から開いていたので、10時一茶双樹記念館集合の前に、入ってみました。
そうか、ひなまつりなんですよね、時期的には。ということで、うちの坊やの頭と一緒に。

坊やを抱っこする私ザクを観て、アトリエの方々が、優しくおもてなししてくださいました。うちの坊や、上のお姉ちゃんたちの服をそのまま着させられているので、女の子だと思われてました。でもひなまつり、朱に人形の色彩豊かな空間と、吊るし飾りを創る人たちの声がホールに響き渡りなんとも心静かな時間を過ごせました。ここで一句。

人々の 声やわらかに 雛祭り

一茶双樹記念館

杜のアトリエの反対側に、こちらの一茶双樹記念館があります。10時から本企画スタートということで、さっそく、中に入ります。

と、その前に、なぜ一茶双樹記念館かというと。
小林一茶は、もともと信濃の出身でありますが、色々な地を旅しながら俳友達に俳句をしたりしていたといいます。最も親交が深かったのは、双樹と号した醸造業を営み、味醂(みりん)を開発したと言われる商人ということですが、このお二人は友人であり、一茶は50回以上も流山を訪れたということです。それで、一茶双樹記念館。

一茶双樹記念館の中にも、つるし雛、ありました。記念館のなかの石庭と、つるし雛と庵の調和、江戸川を渡る今世の鉄道の音。

吊るし雛は、2月の朝の凛とした風にゆれていましたね。風のなかに、現代の音が混ざる。庵の縁側は今世と昔を渡しているかのような・・・

ここで、もう一つ。

吊るし雛 昔を偲ぶ 風にゆれ

小林一茶は流山で多くの俳句を残したということです。昔、一茶が流山で大きな洪水を体験したとき、その大雨が収まって静かな夕方を迎えたときに、生き残っていたきりぎりすの音を聞いて、こんな俳句を残したとか。

夕月や 流れ残りの きりぎりす

流れ残る。この言葉は、その場にいないと共有できない意味ではありますが、なるほど、俳句とはその場にいてこそ味のある芸術でもあると感じた次第です、

それにしても、一茶と双樹は、この場所でどんな話をしたのでしょうか。遠方より友が来る、これもまた楽しいことではないか、とよく言いますが、この地でお酒を飲んだのだろうか、酌み交わしながら語っていたころを偲んで、最後に一句。

昔人の 宴の跡に 梅一つ

流山 俳句マップ

これまでパパレヤマのお父さんたちで詠んだ俳句を並べてみました。冒頭にあったものとおなじですね。

一旦こうやって並べてみると、俳句を詠みにハイクしたくなります、と思っているのは私、ザクだけでしょうか。

旅人は俳句を詠むために旅をし、旅をしたくて俳句を詠んだのでありましょう、と、彼の日の俳人たちと自分たちを重ねてしまいそうな調子に乗ってきたところで、止めておきます(笑)

またやって、俳句マップ作りを進めましょう。

(記)共同代表 ザク

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