競争優位性を保つためのEXではなく、想いを実現するためにEXに目を向ける。
この本を読むことになったのは、Twitterでメルカリの石黒さんのセミナーに当選したことがきっかけでした。様々なキャリア経験の末、今一押しの本ということで紹介を受けたのがこの本でした。(1on1セミナーについてのnoteも後日、関連付けて書きます)
本を読み、EXを見直した結果をまとめ、実際に行ったことを書きます。
1.ありがとうの日の導入 2.パート従業員の土日の給与の見直し 3.マネジメント層に対する教育の見直し 4.権限委譲の案件を増やす
以下、説明します。
1、ありがとうの日の導入
主要な事業成果は、組織を回す人びとの体験とエンゲージメントのあとについてくるものなのです。 エンプロイー・エクスペリエンスより引用
弊社は鳥貴族をフランチャイズ展開している会社で、TCCと呼ばれる独自のフランチャイズに参加しておる創業15年の中小企業です。バリューである「感謝を形に」という価値観を社内で大切にしています。業績は右肩上がりではありません。今、冷静に考えなければならないのは、事業成果についてです。だからこそ、この一文が沁みました。
組織を回す人びとの体験と、エンゲージメントがあってこそだと。お客様へ感動を提供できれば、お店を愛し、大切にしてくださいます。そのお客様を大切にしてくれているのは、ブランドでも会社でもなく、お客様の目の前で働く従業員です。その従業員が、お客様を大切にしようと思えるかどうか。会社から日頃、自分が大切にされていると強く実感していなければ、お客様に感動を提供したいと思うことはないでしょう。だからこそ、まずは社内から。弊社のカルチャーである「ありがとうの手紙」が増え、たくさんの人から受け取り、感謝や感動を受けられる環境づくりを推進していくよう施策を入れました。月に一度、同じ日の同じ時間に、日頃言えなかったありがとうや、些細なことにでもありがとうを伝える日。それがありがとうの日です。
2.パート従業員の土日給与を上げることを決意
前々から声が上がっていた内容ではあったものの、踏ん切りがついていませんでした。ですが、本を読んで感じたのは、いかに、従業員と確かな信頼関係を築けるか、でした。僕たちは従業員の期待に応えられているだろうか?その問いに対して、特にパート従業員への感謝の形は、大切なものでした。バリューについて考えれば考えるほどに、この声は実現すべきだと判断しました。8月から実施していきます。
3.マネジメント層に対する教育の見直し
飲食店のマネジメント層の特徴として、マネジメント経験のない社員がマネジメントをすることがよくあります。店長経験は豊富であれど、マネジメントの経験はほとんどありません。たたき上げの社員がほとんどです。メルカリさんの1on1ミーティングのセミナーで受けたとき、確かにその通りだと思ったのは、経験の少ないマネージャ―は、自分が過去に受けたマネジメントしか、部下社員へと落とし込むことは出来ないという課題。特に、飲食業界ではそれは色濃く出てしまいます。だからこそ、ここに風穴を開けていく。まずは、僕自身がマネジメント経験を受ける場に行ったり、勉強したりすることで、そのマネジメントの流れを断ち切ること。未来的には、マネージャーへはコーチング等を受けてもらい、マネジメントスキルを磨いてもらう方向性へと変わっていきます。
4.権限委譲の案件を増やす
弊社の根幹を成すホスピタ総会(アルバイトスタッフの社内式典)においては、判断や選択が迫られ続けます。今までは、より理念に近いマネージャー以上の方々にそれを託してきました。この本を読んで、納得したことの一つに、「従業員の期待に、いかに応えていくか」でした。今、店長として働いてくれている社員は、店長としてどんな仕事をしていきたいと考えているのか。責任を押し付けるではなく、責任ある仕事をしてみたいと思って働いている人へ、権限委譲していく。やったことがない、ではなく、リスクも検討した上で、任せていくことでEXは高まっていく。
ここまでが仮説。それを実証していくのが、これからです。
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