2020/11/09

ハレちゃんへ

先日、例のキャンペーンを利用して長崎と福岡へ旅行をしてきました。もちろん食事の時間以外はマスク着用、人混みを避けて……という感じでしたが充分に楽しめた！馴染みのない方言を聞きながら知らない土地を歩くことが、やっぱり好きだなと再確認しました。正直キャンペーンが行われること自体に、何も考えなかったわけじゃないけれど、最終的には欲に負けてしまった（苦笑）。言い訳をすると、残したい場所のためにお金を使いたいという強い気持ち！あとは仕事が忙しい時期には休みがとりにくいから、時間がいっぱいある今に、という。ハレちゃんは旅行の予定はありますか？
前回の〈気が滅入ったときにどうするか〉、お返事をくれてありがとう。写真の空が青くてきれいで、東京にもこんな広い芝生があったんだとちょっと感動しました。わたしも実家近くの、だだっ広い公園で湖と山を眺めて癒されたので写真を送ります。笑っちゃうくらいきれいなやつ。実はここは小学生の頃、両親に何度も連れてきてもらった場所で。久しぶりに母と周回してみたのだけど、びっくりするほど何も思い出せなかった。その時期はいつもずっとつらかった記憶があるのだけど、具体的なことはなんにも。大事にしてきたいいも悪いも全部の思い出を、こうして時間が奪うのなら、わたしの手元には何が残るのだろうって。夢中でシャッターを切っていたら、母が近づいてきて「何枚か送って！」と言ってニコニコ。まあ、別にわたしが全部持っていなくても、いいのかもな。

このお手紙を書いていると、いつか全世界の人たちが忘れちゃうようなことも、わたしとハレちゃんは憶えているのじゃないかなって、思ってしまいます。

ハルより