「ミスター・エリミネーター」~ディック・ディル&デルトーンズ
自分が初めて買ったLPレコードがこのディック・ディル&デルトーンズの「ミスター・エリミネーター」というアルバムである。サーフィンミュージックの世界的な流行が一段落し、次にやってきたのがホットロッドという車やバイクの音がロックミュージックに混ざってくるというほんの一瞬の流行りだったのだ。この「ミスターエリミネーター」もジャケットがフォーミュラレーサーの写真だったということだけでアルバムを買ってしまった。
自分も単純すぎる男だなといまだに笑ってしまうばかり。そしてこのアルバムには、ジャガーX-KE、コブラ、コルヴエットなど車の名前が歌詞で連呼されている曲も大好きになった。いまだに口ずさんでしまう大好きな曲が並んでいる。
先に登場したプロデューサーのテリー・メルチャーが組んでいたリップゴーズというグループで出したヒット曲が「HEY LITTLE COBRA」という曲で、この曲などもジャン&ディーンとかビーチボーイスばりの立派なサーフィン&ホットロッドな大好きな曲である。
当時ヒットしていた「GTOでぶっとばせ」とか世のホットロッド曲などもたくさんあり、頭脳警察の「ウィスキーハイウェイ」なら、またレコ倫から突っ込まれて、飲酒運転で放送禁止にされること請け合い。
なにせ、レコ倫に言わせると、歌の中でも道交法が適用されるらしく、赤信号をぶっとばせという曲はハナからダメ。ワイン片手にハンドル握りも引っかかったらしい。「ウィスキーハイウェイ」にいたっては、302キロのBBボクサーでベロベロ酔っぱらい運転なんだから良く発売禁止にならなかったものだと感心してしまう。
話はそれてしまったが、後にこのディック・ディル&デルトーンズの、「ミザルー」が、クエンティン・タランティーノ監督のパルプフィクションのテーマソングとなり、一躍世界的にビッグヒットしてしまった事件は小気味よい。
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