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『ハツコイ=醒めない魔法?』

クレジット(敬称略)

プロデュース・作詞・作曲・映像 ・ボーカロイド調声:ギンクル
ボーカル:初音ミク
イラスト : ZUMI
Keyboard Arrangement : 青田圭
Guitar Arrangement : たまいす
Bass Arrangement : 早蕨凪音
Drums Programming & Choruswork : ブロブ
Mixing & Mastering & SE Programming : しょてん
公開前/後CMナレーション:芽唯
キャラクター監修:かふぇ

歌詞

ハツコイ=醒めない魔法?

春風を 指さした約束
とっくに過ぎ去ったって 言えやしないな
重すぎて 振り切れた天秤
ひとりよがり 釣り合わないや

固結び 赤い糸 解けるのは キミだけ
なのに 分かったふりばっか
どうして?なんで? ずっと待ち続ける
ひとりぼっちのシーソーゲーム なんてやだ!

「恋なんてしなきゃよかった」なんて
思えば 思うほどに 恋しくなった
「アイラブユー」なんて そんなもんじゃない
ハツコイ=醒めない魔法?

春風が そっと連れてきた
新しい出会い これって運命?
弾む 会話と 足取り
お似合いだって 釣り合いそうで

だけど

甘酸っぱくならないと デートじゃないんだって
気づいてしまった  「キミじゃなきゃ 嫌だな」
キスして それから それから... なんてさ
キミとのプランじゃなきゃ 勝たんのです! 

「初恋は叶いっこない」だなんて
思っても 言い聞かせても 諦めらんない
上書き出来ない 思い出ばかり
ハツコイ=消えない呪い

春風が指さした未来は
見たことない風景だった

「恋なんてしなきゃよかった」なんて
思ってた 自分に少し 誇れるように
運命とふたり 前を向くんだ
ハツコイ=終わらないメロディー

ハツコイ=醒めない魔法?

インスト

↑2mix版(二次創作で使いたい人向け)

↑マスタリング済(単体で聴きたい人向け 筆者がマスタリングしたので、こだわりのある方は2mixをご自身でマスタリングされてください)

ステムやVSQXも持っていますので、二次創作などで必要な方はツイッターとかで気軽に声かけてください。

YouTube・ニコニコ動画・TikTokなどの動画サービスなど、二次創作への利用も大歓迎です。

ただし、スタッフを含め、第三者や組織などへの誹謗中傷・批判・検証などに値する使用は禁止します。

もし商用利用される際も、とりあえずこちらにご一報いただけますと幸いです。

構成譜

BPM=132

コードに関しては、自分で付けた後、青田さんにリハモをしていただいています。

A9ではなくAadd9なのでそこは各自読み替えお願いします。

キャラクター・ストーリー解説

名前:雛田明里(ひなだ あかり)

名づけ親(キャラクター監修)かふぇさんからのコメントです。

春っぽい雰囲気とほわほわした明るさを意識してみました。前回と同様、名字は珍しく(実際には無い?)下の名前はよくある感じにしました。姓名判断の結果もまあまあ良く、縁起が良いとされている左右対称文字も入っています。

昨年春にリリースした『思い出たちにキスをして』でも出演したキャラクターです。

今作は「思い出たち~」の続編という立ち位置の楽曲です。

「思い出たち〜」は、大学2年生程度の女の子がしばらく逢えなくなる好きな男の子との思いをつづった作品です。今回は、そこから約1年経ったときを描きます。

今作のメインテーマは「いつまでも覚めない"初恋"という名の魔法」「デートってそもそも何?」の2本立てとなっています。

初恋相手の男の子が多忙・環境の変化によりしばらく逢えなくなったあとも、ちょこちょこ軽い連絡を取り合ったりします。逢えたらまた遊ぼう的な約束もします。

その間にも他の男の子から遊園地とか水族館とか誘われたりして実際行きます。でもなんか違うな、やっぱり私は無理だとわかってても初恋の相手が好きなんだ、ということを描きます。

明確に振られたりしない限り、初恋は呪縛のように付き纏う。じゃあどうすんのさ?というのが1つ目のテーマ。どこかのタイミングで「諦め」を無理やり付けるしかないのかなぁと思ってます。そうしないと、一生先には進めないかなと。だから今作では「諦め」「前へ進む」というのをラスサビで表現しました。

そして「そもそもデートって何よ?」というのが2つめのテーマ。議論を重ねたりして導いた結論は「帰ったあと、甘酸っぱい気持ちになれるのがデート」というものです。今回この意見を(狭義)とします。広義は「異性と2人でどっか行った」ことをデートとすることです。

こういう定義分けをするのは自分が初めてかと思います。

「思い出たち〜」の女の子は他の男の子と遊んだりしても「何か違う」となったのは、狭義のデートには当てはまらなかった、そういうことです。

キャラクターデザインは、今まで同様ZUMIさんにお願いしました。昨年のイラストと比べても進化を感じ、ワクワクしました。

MVで登場するデート中のシーンのイラストに関しては、以下のようにオーダーさせていただきました。MVでは全身お見せすることができなかったので、何等かでお見せ出来ないかな...と思っています。

デートっぽい服でお願いします。なお、このデート相手は「初恋の男の子」とは違うので広義のデートです。そのため横向き気味でお願いします。正面のほんとうの笑顔なんて狭義の相手にしか見せないと思います。
表情差分として、軽い笑顔・本当にこれでいいの?という悩みの顔をお願いします。

そしてメインビジュアルのイラストに関しては、髪を切るという行動変化により「諦め」「前へと進む」という心理を連想させようという試みを行っています。

服装などに関してはこのようにオーダーさせていただきました。

1枚目は前回と同じ方向性で、ベーシックな外着でお願いします。同じでも大丈夫です。2枚目は春の陽気が漂うおしゃれな感じで。デート系の服装ではなく、普段着感を出しつつも「一歩前へ」進んだ感じをお願いします。切る前は前作と同様の立ち、切った後は、このような感じで「前に進む」という感じのポージングを出していただければ、と。

余談ですが、これと概ね同じ内容を「企画書」としてZUMIさんに送った際に「本気度を感じられました」と言っていただけて嬉しかったです。

MVでは、今回ご提供いただいたイラストに加え、「思い出たち~」のイラストも使用させていただき、ビジュアルからも「時間経過」を感じていただける仕上がりになったのではないかと思います。

サウンド

2月に公開した『ブルームリボン』が「純粋ないい曲」の集大成になったので、「今までとすこし違う」のを目指しました。エモい・アニソン感から少し外れて、ポップな今どきの音楽をやってみたいというのがあります。

リファレンスは「この曲」ってのはないんですが、聴けばわかると思います。

メロディーに関してはめちゃくちゃ書いては消し...の繰り返しでした。「ボカロでなく人が歌ったとしても違和感のないメロディー(息継ぎが出来るか否か、といったもの)」など、個人的にはけっこう理詰めで書いたメロディーになります。

↑これが最初のデモっぽいです

結果的にいい感じにキャッチーなメロディー・イントロのリフが出来たので良かったです。伴奏面は名プレイヤーの皆様がいるので何とかなりますが、やっぱりメロディーが悪いとどうしようもないので、今後もこだわってやっていきたいです。

ピアノは株式会社 FAVORITE STEPS所属 青田圭さん。アイマスの「太陽キッス」を手掛けた、アニソンシーンに於ける名作曲家 no_myさんが手掛ける音楽事務所に入られた音楽作家です。

青田さんのピアノのすばらしさは今までの曲を聴いて頂けるとわかるはずです。今回も素敵なピアノを弾いて頂きました。

個人的にピアノが活きるかなと思って作ったのが2Bなんです。それまでの曲調として「最近のポップス」なんですが、敢えてアニソン然とさせたことで曲のメリハリを付けました。実際にここで心情変化が起こっているわけですし。

2Bのテクニカルなピアノ、全体的に柔らかいフレーズもそうなんですが、今回の聴きどころは間奏のエレピソロ。エレピで弾いたらよかったということでご提案いただきましたが、オシャレさが加速してめちゃくちゃいいです。

青田さんは今後、より広いシーンでご活躍されると思いますが、今後も機会があればお手伝いいただければ、と思っておりますし、「作家 青田圭を呼ぶにふさわしい楽曲コンテンツ」を常に生み出し続けられるように精進いたします。

ギターは今まで同様、たまいすさんにお願いしました。リフ以外ほぼお任せで弾いて頂いています。

今回はめっちゃ打ち合わせを重ねました。まずはギターの種類から選定が始まり、ヨルシカ感の強いレスポールか、こういう曲でよくあるストラトか、更にはピックアップをどうするかといったところから検討を重ね、数種類でデモを弾いて頂き、最終的にはレスポールのmixを採用しました。

ほかのバージョンもめっちゃ良かったです(B’zみたいになってるのも好きでした)

この手の曲はギターの中毒性がものを言う気がします。たまいすさんのエモーショナルなフレーズ、サウンドで最高に仕上がりました。

基本的にリテイクは出さない(というか出さずとも最高のテイクが毎回届く)んですが、ラスサビのギターソロに関してはリテイクを出しました。最初のテイクがめっちゃ良かったんですが大人しめだった(というかこういう曲は大体ソロも大人しいんだけどね)んですが...

「堀崎翔みたいに」というかなり限定されたオーダーをお願いして、その後も「アウトロからシームレスに移る(UNION!!の感じ)(やりたくなっちゃって我慢せずにやっちゃった感)」「ギターソロが続いているまま、コードに解決せずに「キュイーン」と歌に繋いでいく感じ(上がってチョーキングでいってるときに最後の歌も始まる感じ)(ギターソロの余韻+最後の歌という感じ)」という直感的なアディショナルオーダーにも応えていただき、最高のソロを弾いて頂きました。

ドラムは自分が打ち込んだマッピングをブロブさんがアレンジして、しょてんさんがかなり細かくサウンドメイクした形になります。

「ブルームリボン」に関しては、SFD3というかなり生音に近い音源を使って、今回もその方向で考えてたんですが、それ以前で採用してきたAD2を起用しました。AD2は出音がめちゃくちゃクッキリしてるので、こういう4つ打ちの曲には最適です。

ブロブさんの手数の多いアグレッシブなアレンジを活かしつつも、ヒトリエのゆーまおさん感のあるサウンドに仕上げるべく、しょてんさんが細かくサウンドメイクしている最中に、ツイッターでエッチな画像をDigっていることがバレ、叩かれました。

大変申し訳ございませんでした。

ベースは初参戦の早蕨 凪音さん。昨年お会いしたこともあり、今回はベースソロもあり、楽器数も少ないことから生ベースが活きると確信し、ご参加いただきました。

みんなが絶対に大好きなベースサウンド・プレイをされる方です。ギターや作編曲も手掛けているマルチプレイヤーです。

ベースソロの軽いフレーズは置いておいたんですが、それ以外は完全お任せ。「宅録依頼史上一番やっちゃっていただけると、助かります。」「ハイフレでめちゃめちゃスライドさせるやついっぱいやってほしい」というオーダーに、凄まじいベースで応えていただきました。

ベースがものすごく良くて聴かせた過ぎて、デモミックスではとんでもないくらいにベースの出音が大きくなっており、流石にもう少し抑えようとなりましたが、本音源でもバッチリいい感じに目立って最高です。

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↑ベースが凄すぎて興奮するチャット

新たな試み

今回は公開前/後のCMで、キャラクターのボイスナレーションをつけました。以前「魔法少女幸福論」のMVを制作させていただいた、声優の芽唯さんにお願いし、キャラクターになりきってナレーションを読んでいただきました。

↑めっちゃいいのでみんな観てね

こちらの歌ってみたや、他の動画を観ていただけるとわかると思うんですが、芽唯さんは作品作りに関する熱意が強く、自分自身オファーを頂いた際は「マジで頑張ろう」となりました。

映像表現を向上させるための武者修行として行い続けている映像制作ですが、その中で素敵なクリエイターさんと知り合うことが出来、このようにコラボレーションができることはとても嬉しいです。

ティザー映像のピアノアレンジはブロブさんにお願いしました。めちゃくちゃ素敵で、せっかくなのでここに貼っておきます。単体で聴きたい方はどうぞお聴きください。

MVについて

本当は2週間くらいかけてじっくり作ろうと思い、殆どの案件をトラックダウン前に終わらせておいたんですが、嬉しいことにトラックダウンの日に5件依頼が来て、スケジュール的にヤバくなったので3日くらいで作りました。

どのくらい作るのにかかったかな、と自動保存ファイルを見返して計算したら、15時間くらい起動していました。かなり頻繁に途中飽きて寝たりしてるので、大体これの2/3くらい掛かるんじゃないかなという計算です。

MVに関しては「観て」としか言いようがないです。サビ以外の波形表示は各楽器のソロになってたり、2Bの背景は3月にパンケーキを食べるためだけに行った淡路島の写真だったり、文字の塗りをテクスチャ使って可愛くしてみたり...と色々あるんで気になったところはスクショとかしてシェアしてください。

最後に

ブルームリボンの公開後、デカい案件に関わったり、映像制作を無限にしたりして本当に慌ただしく過ごしましたが、数多くの皆様のお陰で素晴らしい作品ができました。

ここにクレジットされている方々だけでなく、1Aの「ひとりよがり」というフレーズをボソッと呟いた作詞家のめがねこさんや、リモートTDに参加してくれたBlu-rayさん、愛媛のDJ、北海道のコンビニ店員など、数多くの方々の支えにより完成いたしました。

夏・秋・冬も何らかの形で続編を用意したいと考えています。可能なら、通義は季節モノ以外の新しいアプローチの楽曲を公開したいです。

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