Vol.5(11/9) 厚木から富山へ、旅と旅の狭間につらつらと。

こちらは冴沢鐘己 公式メルマガを記事ごとにアップしたものです。
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ビートルズを解散した後、ビッグビジネスのごたごたに疲れたポール・マッカートニーは、しばらく田舎に引っ込んでたのね。

で、ちょっとだけソロで活動を始めてからまたバンドをやりたくなって「ウィングス」を作ったんだけど、絶対にビートルズと比べられて叩かれるに決まってるので、どうすれば落ち着いてバンドを育てられるか考えて、さあ、何を始めたでしょう?

なんと、1台のワゴンで全米を移動しながら、アポなしで大学と自分で交渉し、学生たちの前でライブを重ねたそうな。あの、ビッグスターのポールが。

これはポールにまつわるエピソードの中でも僕の大好きなひとつで、詳しくは語り出すと長くなるのでまた別の機会に譲るとして、ともかく旅はいいもんです。

あてのないひとり旅が好きな人も多いけど、僕は目的がないと動かないタイプなので、とにかく「遠征」と名のつく旅がしたい。

10年ほど前は、毎月のように関東でブッキングを見つけて遠征してました。もちろん毎回夜行バスで。体のデカい僕にとって夜行バスはかなりきつくて、だいたいがほとんど寝れないまま、朝の新宿のサウナで仮眠をとってたもんです。

あの時、ギターを背負って街から街へ、電車やバスを乗り継いで歌を歌う旅をしといてよかったなと。もう今はやらない。いや、やってもいいんだけど、あの時とは違う状況や心境、環境でやりたい。

もともとひとり旅に興味のなかった僕は、あれがなかったら一生ひとり旅をしてなかったかもしれない。真っ暗な深夜の夜行バスの中で、イヤホンで聞いていた音楽は、あの時以外では聞かなかったようなものが多かった。

それからいろいろあって、

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