Vol.28「ショートショートバトルから学ぶ、異業種チームのすすめ」

こちらは冴沢鐘己 公式メルマガを記事ごとにアップしたものです。
価格:¥550/月(税込)
毎週 火曜・金曜日(年末年始を除く) 発行予定
形式: PC・携帯向け/テキスト・HTML形式
購入リンク: https://fmgig.official.ec/items/23778242

「ショートショートバトルVol.5」無事に終了しました。御礼とレポートはこちら( https://note.com/showky/n/nc2c166b3b9b4 )。

本当に面白いイベントなのですが、なんでこんなに順調に盛り上がってきてるかというと、やっぱり「僕にとって異業種」だからだと思うのです。

だって、小説家がどんなメンタリティーでものを考え、行動してるかなんて、ちょっと想像できないでしょ。

単純な話、どんな風に声をかけていいかすらわからないし、何かに誘ったとして、喜んでもらえるのかそれとも面倒くさがれるのか、こわいよねー。イメージ的に、なんとなく気難しそうじゃない?

大きいくくりでは、ミュージシャンも作家も「エンターテイメント」や「アート」に入るけど、その間には、プロレスと囲碁くらいの大きなコミュニケーションの隔たりがあるように感じるのです。

そもそも住んでいるエリア(比喩的な意味で)も違うし、下手したら一生接することもないままじゃないかな。

それがほんとにひょんなきっかけで(井上さん、ありがとうございます)僕がもともと本(ミステリー)好きだったことが表面化し、有栖川有栖先生とお会いでいたのをきっかけに、するすると我孫子武丸先生とも繋がれて、今に至るわけです。

とにかく我孫子先生も僕と同じくフットワークが軽いタイプで、さて、何か面白いイベントをやりましょうとなって、「ミステリ研究会」がスタート。

「犯人当て朗読会」から始まり、看板通りミステリを中心に企画を立てていく中で、「ショートショートバトル」というのをなぜ思いついたかというと、実は先に木下昌輝先生と水沢秋生先生がおふたりでやってらっしゃったんですね。

Twitterでそれを見て、面白そうだなあと思って。でもそれをパームトーンでやろうと思うと、もうちょっとたくさんの人が参加できる形式にしないとなあと。

で、いったん「作家」とか「小説」というのを忘れて、団体戦の対戦イベントとしてルールと絵面をあれこれ考え、「ステージ上で書く」「リレー形式」「タイトル指定」「お題組み込み」というのにたどり着いたわけです。アドリブとハプニング性が多い方が楽しそうだものね。

あとは現実的にそのルールで作家の皆さんが乗ってくださるのか、そもそも人前で、がちゃがちゃ周りが騒いでいる中で書けるものなのか、ある程度書き上げるのに何分くらい必要なのか予想がつかないので、ここで我孫子先生に相談。

で、ひとりの執筆時間は最低でも30分必要となり、その間を何で埋めるか、書きあがったものをどうやって会場で共有するかが課題となりました。

普通に考えて、書きあがったパソコンの画面をプロジェクターに映すっていうのが正解なんだろうけど、システム的にちょっとめんどくさそうだなあと。配線やら機材トラブルやらでバタバタすると萎えるじゃない?

そういう時に、今ある手札で解決法を考えるのはわりと得意なので、noteが使える!と閃いたわけです。

あとは、その場でnoteにアップされた作品を朗読し、トークを挟めば、その30分はなんとかなるんじゃないかと。それで成功の可能性は50%を超えたので、いよいよ企画ゴーとなったわけです。

実際に動き出すと、井上さんの人望と人脈ですぐに作家さんからの参加表明が届き、当日も、僕が土台だけ用意しておけば、我孫子先生の的確な解説とトーク、曽我未知子の朗読、そして井上さんのあれやこれやの気配りもあって、無事に第一回が終了。

参加の先生方も遺憾無く実力を発揮してくださり、「プロの作家の実力」をわかりやすく実感できるイベントとなりました。

で、あらためて「僕にとって異業種」だったのがなぜよかったのかと言えば。

一番大きいのは。。。

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