Vol.27「あらためて、冴沢流『正しいワンマンライブの作り方』をお教えしよう」

こちらは冴沢鐘己 公式メルマガを記事ごとにアップしたものです。
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毎週 火曜・金曜日(年末年始を除く) 発行予定
形式: PC・携帯向け/テキスト・HTML形式
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いちおうfacebookやnoteには御礼の記事を書きましたが(https://note.com/showky/n/nacb0936a3935)、BBガールズの京都ミューズホールライブ、終了しました。応援、本当にありがとうございました。

イベントの成功を、どの物差しで判断するかはいろいろあるかと思いますが、事前に想定していたクリアポイント(クオリティーや動員、予算収支など)をきちんと超えたということで、十分に彼女たちの頑張りは称賛に値します。素晴らしかった。

そして、何が成功かと聞かれたら、「僕の方法論」が成功したのだと、ほっと安堵してるのも正直なところ。

なにせ、理解されにくく伝わりにくいのが「僕の方法論」なのね。やってみせるしか手がないという。

例えば、ワンマンライブの作り方。

大きなハコでたくさんの人を集めてのワンマンライブは、ミュージシャンなら誰もが最初に憧れることで、人によってはもっと別のアプローチで、集客や宣伝に力を入れるでしょう。

たぶん、一番多いのが「お涙頂戴」パターン。

「皆さんのお力で、私たちをあそこのステージに立たせてください!」とか「夢の舞台へ力を合わせて!」とか「自分たちの頑張る姿でたくさんの人に勇気を与えたい」とか「苦労して育ててくれた親に晴れ姿を見せたい!」とか、そんなやつ。

たぶんそれをやってたら、今回のライブのフィナーレではタジもカナちゃんも、きっと涙涙でぐしゃぐしゃになってたでしょうな。

でもね。ええねん、そんなん。そんな感動、オレはいらんねん。

もっと言えば、一番やったらあかんねん。

なぜなら、それをやったら、その日のライブの達成そのものが「ゴール」になってしまうから。もっと言えば、観客動員という「数字がゴール」になってしまうから。

今回は100人集めたから、次は500人目指します!とか、そのうち付き合ったられへんなるよね。

何年か前に、そのやり方で一気に大阪城ホールに人を集めたバンドがあって、周りでもそれを応援してた人が多かったけど、結局終わったらそれっきり。その熱の冷め方に、きっと本人たちが一番びっくりしたと思う。

ま、それはそれとして。

数字(達成)を目標とすることの何がいけないかというのは、商売をやっている人ならよくわかっていることで、数字というのはあくまで「次の一手をどうするか」の分析材料なのね。目的ではないのよ。

短期的な売れ方と中長期的な売れ筋の動向、それらを数字をもとによくよく検討して、開発と宣伝と販売に挑む。

そしてそのためには、商品の数と種類がないと分析や判断のしようがない。

それを我々、音楽業界でいうなら、何はさておき曲ですよ、曲。みんな「歌、曲、演奏」を聴きにきてるんだもの。そこでストーリーを作らないと。

コンビニとかスーパーだってさ、ただ商品を並べてるんじゃなくて、ちゃんとストーリーを設定してお客さんの動線を考えています。

同じように、1曲1曲にドラマやストーリー、思い出や思い入れが、リスナーにはあるわけで。

もう1回言おう、あくまでも「リスナーの方に」ストーリーがあり、それらが約2時間の中で繋がり絡まり広がりあって、「リスナーが」感動をする、それがライブなのです。別に歌手は感動しなくていい。

僕はそう思ってる。

歌手や主催者、関係者にどんなドラマがあろうと、頑張ってようと、それはあくまでもサイドストーリー。特典DVDの中ででも語ればいいのよ。

そんな思いもあって、開演前のふたりにはくれぐれも、

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