Vol.32「ジャズ喫茶から学ぶ、ライブハウス経営入門(前書き風)」

こちらは冴沢鐘己 公式メルマガを記事ごとにアップしたものです。
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形式: PC・携帯向け/テキスト・HTML形式
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日本中、コロナウィルスで大変ですねえ。京都も人通りが、ここまで減るかってくらいに減ってます。特に外国人観光客が。いわゆるインバウンドを当てにして乱立気味だったホテルも、本当に大変だと思います。開業してすぐの時期がいちばん大事で苦しいのに。

イベントも軒並み自粛でこちらも大変。いやほんと、たまったもんじゃないのよね。主催者、関係者としては死活問題よ。

各地の会場やホール、ライブハウスも、それぞれに対策に頭を悩ませながら、なんとか乗り切る手立てを考えています。

僕なんかは、ビビらずにやればいいのに!と思ったりするんだけど、万が一感染者が来たり出たりしたら、下手すると営業停止案件になりかねないからねえ。

まあ、よっぽど熱が出て咳が止まらないような人の近くに長時間いないかぎりは、大丈夫なはずなのよね。僕はそんな判断で日々動いてます。特にマスクもしないよ。皆さんは皆さんで自分なりの判断を。

とりあえず、体調の悪い人は気をつけて。木屋町のパームトーンも、まるで何事もないかのように、予定しているイベントは予定通り開催しますが、調子悪そうな人は入り口でストップするかもよ。

さて、ここまでは前置き。

今回のテーマはライブハウスです。

ライブハウスはご存知ですか?知ってますよね?

って言いたいけど、意外と知らないというか、足を踏み入れたことがないって人はけっこう多いと思うんです。

ええ!うそ!?って驚いたのは、あなたが音楽関係者かその周辺にいる人だから。僕がfm GIGをやり始めた時に一番驚いたのもそれ。

ラジオDJを目指してて音楽も好きっていう子のほぼ全員が、ライブハウスに行ったことがなかったのです。ある、って答えた人も、友達がバンドやっててとか軽音楽部に知り合いがいて(義理で)観に行ったとかそんな感じ。

もちろん印象はあまり良くない。

うるさい、暗い、狭い、汚い、食べ物がまずい、ドリンクが高い、などなど。間違っても自主的に行くとかヒマだから行くとかは無いってさ。

約20年前でそんなだもんね。

ちなみに、ライブハウスが若者にとっての流行やメッセージの発信源、遊び場、居場所、交流の場所だったのは、おそらく僕より少し上の世代まで。BOOWYとかレベッカとかあのあたり。それ以降は、ホコ天と城天とかストリートとかテレビの企画とかアイドル絡みとか、別の要素と組み合わさってブームが作られるようになっちゃいました。あるいはクラブに取って代わられたりして。

なので、今の40代より下の人って、自ら歌うのでもないかぎり、ライブハウスに行ったことのない人がほとんどじゃない?

コロナ感染騒ぎでニュースになった大阪のライブハウスも、あるニュース解説では「ライブハウスで若者にもコロナ流行か」みたいな記事を見たけど、いや待てと。ちゃんと調べたらほとんど50代以上だったぞという笑えない笑い話も。

確かにバンドをやってるとね、音を出せる環境は限られるから今でも活動の拠点はライブハウスにならざるを得なくて、東京とのルートを持ってるハコに(ノルマをものともせず)出続けてればブレイクするチャンスもあるにはあるよ。

でもそれもどんどん先細りしてってるから、かつてのようなバンドブームも起こりにくいのよね。

なんかだんだん湿っぽくなってきましたな。もう夢も希望もないのか。

いや、待て。そういう時こそ原点に戻らねば。

そもそもライブハウスは何のために存在したのか。

日本におけるライブハウスの原点は

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