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ペット保険 in the US

皆さんはペット保険に入っていますか?

私自身の日本の医療保険については、勉強した結果全て解約したのですが、動物の医療費は日本でも100%自己負担なので保険などで備えておくと安心ですよね。アメリカは医療費が高いことで有名ですが、ペットに関しても同じです。人間に比べるとペットの保険の仕組みは比較的分かりやすいのですが、仕組みさえ知らなかったため理解するのに苦労したので、ここに記録として残しておこうと思います。

保険の簡単な仕組み

アメリカでの人間の医療保険はCo-payといって医療を受ける度に窓口で支払う自己負担額がその保険プランによって決められています。しかし、ペットに関しては日本と同じく、とりあえず全額自己負担、医療を受けたその日に全て支払います。

その後、領収書と診療記録を保険会社に送り、請求claimし、どの項目がカバーされたか、補償対象額など計算されて返事が来ます。

診療記録?!と思った方が多いかもしれませんが、「Medical Recordください」と病院に言えばすぐにメールで送ってくれます。病院によっては診察後アプリにアップロードしておいてくれます。保険会社への手続きも非常に簡単で、アプリやPCを通してアップロードするだけです。

保険プランについて

カバーされている項目、年齢などによって保険料が変わってくるのは当然ですが、1年間経ってみて注意しておくべきだったなと思う点について以下に記しておきます。

Reimbursement Level
保険会社がカバーしてくれる割合です。80%補償対象になるのがベーシックだと思います。この割合が高くなればなるほど保険料は高くなります。

Deductible
自己負担額です。カバーされた額の合計がDeductibleを越えると保険会社から支払われます。だいたい$250をベースにしているプランが多いと思います。こちらは自己負担額を高く設定すると、保険料は下がります。

Max annual payout
保険会社が支払ってくれる1年間あたりの最大の金額です。$5,000や$15,000など限度があるプランやUnlimitedのプランがあります。もちろんこの金額が高くなればなるほど、保険料は上がります。

Exam Fees
診察代です。現在Palが入っている保険にはこのExam Feeがカバーされません。実際病院に行ってみて、大きな病気や手術ではないということもありますが、この診察代が全体のかなりの割合を占めていることがわかりました。

Prescription medication
お薬の処方箋代です。治療費はもちろんですが、薬代が高くて度々驚愕しました。「この1mlで$15よ!」とか「この1/2錠で$12よ!」なんてPalにいいながら、"どうか吐かないで!!"と願いつつ投与していました。この処方箋代がカバーされていない保険もあるのでみて必ずチェックしましょう!

以上が私が特に注意してみておいた方がいいと思うところです。
基本的に定期検診checkups、ワクチン接種vaccinations、避妊/去勢手術spaying/neuteringはカバーされていません。健康診断やワクチン接種といったWellness Careをオプションで追加できる保険会社もあります。保険料は約3〜4倍になります。
ちなみに基本的な保険料は$25-30/monthが目安です。

色々なパターンでカスタマイズして見積もってみるといいかもしれません。日本のように保険価格比較サイトがいくつかあります。登録は必要ですが…

Palの例

保険のプラン内容を大まかに理解したとは言え、実際病院にかかってみないとどれくらいかかるのか全く分かりませんでした。ここNYでは動物病院によっても費用にかなり差があります。なので、かかる病院によって違うかもしれませんが、Palの例で参考にしてみてください。

ワクチン以外で初めて受診した時のものです。Palが痒そうに全身掻いており、便に寄生虫のようなものが混じっていたため受診しました。痒みに対しては芝アレルギーかもということ、寄生虫だと思っていたものは穀物だった(どこかで食べたみたい...)という受診結果でした。上が保険会社からのExplanation of Benefitsクレーム報告書で、下が病院での領収書です。

①初めて入った保険は基本的なDeductible $250、Reimbursement 80%、請求額無制限のものでした。

②診察代がカバーされないプランだったので、カバーされるのは③の注射代のみです。$38のうちのReimbursement80%である$30.40がカバーされています。これが保険を使う初めての受診だったため、自己負担額$250-$30.40=$219.60を今後の受診で超えたら保険会社から給付されます。

③病院での抗ヒスタミン薬投与 $38

④診察代 $34

ここで余談ですが、医療費の高いアメリカ、人間も「〇〇買って飲んでね!」と薬は薬局で市販で売られているものを指定されることが多いのですが、今回Palの場合もそうでした。「〇〇 (人間用に売られている薬)をまた痒くなったら1/4錠飲ませてあげて!」と指示されました。

保険の見直し

1年間Palと過ごして$250の自己負担額は超えませんでした。一番悔やんだのは、診察代がカバーされていないことでした。現在入っている保険会社から、保険料が$29.78/monthから$36.59/monthに上がるというお知らせが来たので、これを機に見直そうと思ったのですが、保険加入時には健康診断の結果が必要なのです。健康診断だけでもなかなかのお値段がかかるんですよね。1ヶ月前半前のワクチン接種時の診察結果で強行突破...!!しようと思ったのですが、結局、健康診断結果を要求されず契約できました。

※2021/5更新
契約時にはこれまでのPalの健康状態を証明する書類提出は必要ありませんでしたが、初回保険申請時に今までの診療録全て提出が必要でした。

さいごに

そもそも人間も医療保険に入ってない人がいるアメリカ。この1年保険に入っていてもDeductibleを超えなかったこともあり、ペットは入り続ける必要あるのか悩みました。

しかし、旅行中に病院を選べず診察を受ける可能性があること、こちらの医療費は想像を遥かに超えてくることから、我が家は保険を見直した上でお守り代わりに保険契約を継続することにしました。

今後犬連れ・猫連れでアメリカに住む方、アメリカで犬・猫を飼い始める方の参考になると嬉しいです。

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