20221213
3月中旬に鳥取に移り、ここの土地で演劇をしたいと思っていた矢先に出会った鳥の劇場の市民参加型プログラム「じゆう劇場」の公演が終演しました。ロミオとジュリエットを原案とした「シングルマザーと障がい者」のコンビニチェーン店の争いのお話でした。
[つくることへの熱量]
公演当日にコロナ疑惑で2名役者が降板になり代役を1時間前に立てたり、かくいう自分も本番2日前にアキレス腱断裂により車椅子での出演となったりといった直前トラブルの中で、さまざまな不自由がある中で、制作・役者・演出・裏方陣が「ひとつの作品を作り切る」という気概に溢れていたように思います。トラブル対応のスピード、意欲が尋常ではなく、演劇もチーム競技なんだな、という気づき、そしてこの10年続いている「じゆう劇場」の底力をまざまざと見せつけられた気がします。
[伝える身体]
感覚としては、舞台特有の恐ろしい気持ちよさが個としてはありながらも、それだけでは終われない感じで。舞台を通して作品が”社会”みたいな大きいものに対して表明するメッセージを自分の身体で伝える[メディア]としての役割、エゴはいちど側に置いておいて、ただ[作品を伝えるための身体]になる感じがありました。
[感情の表出]
怒りの表現について悩んだ舞台でした。今回の舞台ではお客さんに「頑張ってる」様子が見えてしまったようでなかなか悔しい。 別の選択肢をまずは研究していく [引く]怒りの模索もしていきたいなと思います。
「暴れる」「大声を出す」とかいった[押し]の怒りの行動も身につけていきたいけれども、役者の先輩に言われた「怒りの本質を見つけて強く出せるには、いわゆる”シングルマザー”や”障がい者”に比べて、君の経験した逆境では弱いのかもね。努力しなよ」といった言葉は、今後の引き出しを増やす時には刻んでおきたい言葉でした。
とりあえず、おかげさまで終わりました。
アキレス腱の手術、今日の15時から行ってきます。
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