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NFTは”電気”に似ている

今回は、「NFTは”電気”に似ている」という話をします。

現代社会は、もはや”電気”なしでは生活が成り立ちません。
みなさんがこのブログ記事を見られるのも、”電気”があるからです。
私たち現代人は、ありがたみを全く感じないくらい強烈に電気に依存していますが、ほんの数世紀前までは、”電気”の存在は決して当たり前ではなかったのです。

電気に感動する現代人は居ない

黎明期の様子は、映画「エジソンズ・ゲーム」で、1880年代の直流派エジソンvs交流派ウェスティングハウス(&テスラ)の電気の「レイヤー1」の戦いが見られておすすめです。

関連:エジソンズ・ゲーム(Amazon Prime Video)

これがブロックチェーンのパブリックチェーンvsプライベートチェーンのようであり、イーサリアムvs非EVMのようにも見えます。

史実通り、映画内で戦いに破れた「直流」ですが、実はスマホやパソコンなど大半の電気機器は直流が主流なのです。
「レイヤー1」で直流と交流が激しくバトルした結果、双方の品質が向上しました。
その結果、電気は直流交流の区別無く、現在では日常生活に広く浸透し、子供からお年寄りまで電気生活は考えられないほどになりました。

ここで大事ポイントは、
「大多数の現代人たちは、電気とは何なのか?をよくわかって居ないにもかかわらず、日常生活で普通に電気を使えてしまっていること。」
です。

”電気”が、これまでにどのような歴史を経てたのかなんて、多くの人々は知らないでしょう。
電気の歴史には、”電気”のインフラ面での戦い繰り広げられ、品質向上のための熾烈な競争があったことは、ドラマ性はありますが、社会へ浸透した後となっては、誰にも見向きもされない”どうでもいい話”なのです。

電気の歴史において、
・陰謀がうずめき
・死者が出るほどの激しい戦いの末
・世界万博で交流型の”電気”をお披露目する
といった、電気が”キャズム超え”を果たす、この一連のエピソードは感動的で、歴史的瞬間に違いありません。

しかし、その当時の時代に生きていない私たちからしたら、大した感慨もありませんよね。
それほどまでに、電気というものは「現代社会にはあって当たり前」の存在になっているのです。
水や空気と同じように、現代人の身近には電気があるのです。

NFTにも、将来の電気と同じことが起きる

現代では、電化製品を売り出すときに「直流の”電気”を使います!」などとPRしませんよね。
直流か交流かなんてどうでもいいし、そもそも多くの人々にとって、何が違うのかすらよくわからないのです。

それと同様に、現在のように、
「NFT活用!」
「○○チェーン使用!」
ということを声高にアピールする時代は、近い将来に無くなります。

近い将来、「データはすべてNFT化されている」が当たり前の世の中になります。
データベースよりブロックチェーンのほうがデータの取り扱い上優位なので、今後はあらゆるデータがブロックチェーンに刻まれていくでしょう。

そうなると、NFTであることは当たり前過ぎて、いちいち言う必要も無くなるのです。
何の「チェーン」を使っているのかということも、一般ユーザーにとって使用感に違いがなければ誰も気にしなくなるのです。
電気と同じく、「仕組みとか違いがよくわからなくても、便利に使えるのだからそれでいいや」ということになるのです・

そう考えると、私も関わらせていただいている『NFT発のアニメ化プロジェクト』などは、今はまだまだNFTが物珍しさがあって話題になりますが、今後はどうなるでしょう。
「直流電気を使っている冷蔵庫!」という物言いをしないのと同じく、そういった謳い文句は無くなることでしょう。
わざわざ宣伝する必要が無いくらいに当たり前のことになるからです。
そう考えると、黎明期のいまが一番、「NFTが楽しい時期」なのかもしれませんね。

電気やNFTの、本質的な価値とは?

「NFT化」すること自体が本質的な価値ではないことを、”電気”にまつわる歴史からも学べます。
”電気”を使うと、こんな便利な電子機器(例えばスマホ)ができて、世界中の人々の暮らしが変わった、という感じです。
「NFTを活用するから△△△ができる」という付加価値こそが、重要なのですね。

電気が生まれ、その後「電気の活用方法」が膨大に広がり、発電所や送電線、様々な電化製品が生まれてきました。
電気は、当初実験室で生まれたときには想像だにしなかったような汎用的な利用用途を生み出しました。
それと同様に、ブロックチェーンもNFTも、近い将来、気がつけばこれらの技術の上で様々な発明がどんどん生まれ、いまはまだ見ぬ、想像すらできないような使い方が出てくるのだと思います。

すでに「電気」は、これ以上新しい領域が生み出せないほど擦られ続けているので、99.9%開拓されているかもしれません。
しかし、NFTはどうかというと、まだ20%にも満たない(もしかしたら10%くらいかも?)くらいの段階だと思います。
ですから、「こんなこともできる」「あんなこともできる」という様々な革新的発明が、これから数年間で次々に生み出されていくことでしょう。

電気の黎明期と違うことは、インターネットによって先人たちの知識を共有しあえる世界線にいるということです。
私たちは、当時のエジソンや、テスラ級の生産性を持つ人類が世界中にたくさんいて、しかも地球の裏側にいても、宇宙からでさえもすぐに連絡が取れる時代に生きています。
ですから、技術を活用し発明を生む進化のスピードが、電気黎明期の時代とは比べものにならないくらい早いと思われるのです。

さらに、マッチポンプのような話ですが、ブロックチェーンのもうひとつの大発明「DeFi」(=金融の仕組み)が、そうした新しい技術活用の活動をマネーパワーで後押しして、よりスピードを早められる時代です。
経済が動けば、技術発展の進化が早くなるのです。

NFTを支えるブロックチェーンも、稼働させるためのマイニングマシーンも、それを広めるインターネットも、”電気”なしでは成り立たない・・・。
「NFTすごい!の前に”電気”はもっとすごい」と叫びたくなります。
あなたは、NFTを使って、どんな風にみんなの暮らしを変えてみたいですか?


※この記事は、パジ(@paji_a)の発言をベースにかねりん(@kanerinx)が編集して記事化しています。
※この記事の元投稿は、HiDΞで連載中のマガジンです。(JPYCの投げ銭も可能)

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