NFTによってデータは自由を手に入れ、価値を認められるようになる
今回は、「NFT技術を活用することによってデータは解放され自由になる。そして価値が認められる。」というテーマで解説をします。
これまで”閉じた世界”にいた『データ』は、NFTを活用することによって、"オープンな世界"=『ネット』で羽ばたけるようになります。
人類史上初めて、”閉じた世界”の中だけで細々と認められていた存在価値を、より広いインターネット世界でも再現できるようになるのです。
どういうことか?
詳しく見ていきましょう。
デジタル世界は無限コピー可能
いま世界中の人々が利用しているインターネットは、デジタルで表現されるバーチャルな世界です。
デジタル世界では、イラストや動画などの『データ』はコピーが無制限にできてしまいました。
それが、これまでのデジタルなデータの特徴でもあり、欠点でもありました。
無限にデータが増殖するので、『データ』の作り手や持ち主はうやむやになってしまいました。
どれが元データかわからなくなり、カオスな状態になってしまったのです。
「インターネットとは、こういうもの」という誤解
ここで、『データ』を"人"に置き換えて、考えてみましょう。
『ネット上』において、あなたのクローン人間が無限に生まれてしまうカオスな世界です。
自分がオリジナルだ!と主張しても、まったく同じ遺伝子をもつクローン人間の中に埋もれてしまいます。
皆が皆、「自分がオリジナルだ!」と主張します。
まるでSF映画のようです。
このようなカオスな世界では、一箇所の”閉じた世界”にまとめる強力な力が必要でした、『GAFA』の登場です。
1箇所に”閉じた世界”の中では、GAFAの権威に従っていれば、数多くのクローン人間とあなたは区別されます。
そうして、あなたはGAFAプラットフォームの”閉じた世界”の中でなら、オリジナルとしての存在価値を持つことができました。
つまりWeb2.0時代においては、あなたやクローン人間は、GAFAの用意する”閉じた世界”の中でしか暮らせない、不自由の身でした。
GAFAの用意した閉じた世界の中にいるWeb2.0の時代をあまりにも長かったため、”閉じた世界”の中に住んでいたあなたやクローン人間は、「インターネットとはこういうものなのだ」という”勘違い”をし始めます。
本当は、外の世界はもっと広いし、別の場所にも集まっている人たちもたくさんいたのに、交わることはありません。
むしろ、外の世界を求めることが恐怖にもなっていきます。
井の中の蛙大海を知らずです。
NFTの技術により、中央集権管理から解放される
ただ、「GAFAによって支配される閉じたインターネットでのみ、人(=データ)が管理されているのって、何かだか変だぞ?」と、疑問を持ち始める人達も現れます。
そこへ彗星のごとく現れ、人類にとって一筋の光となったのが「ブロックチェーン」技術から生まれたNFTです。
NFTを活用すれば、”閉じた世界”の中ででGAFAの権威がデータを管理する狭い世界から解き放たれることが可能。
データの管理は、GAFAに依存するのでは無く、世界中のみんなで分散して管理することができるようになります。
”閉じた世界”では、信用力の高い権威(GAFA)がルールを決めます。
このデータAは100円
このデータBは500円
といった値付けがされていました。
このようにして、”閉じた世界”の中でも、価値をつけることは出来ていました。
(しかし、価値を認められない存在が圧倒的に多かった!)
権威によるルール整備の結果、『データ』のコピーもしづらくしたり、不正を行った者は”アカウント停止(BAN)”などの厳しい処罰をちらつかせることで、抑止することができました。
権威・権力による中央集権的管理です。
NFTの発祥の地は、イーサリアムです。
イーサリアムでは、従来はこれらの権威が担っていた、”データ”管理やルール作り”を、世界中のどんな人でも関わることができる仕組みで動いています。
「パーミッションレス」(=誰の許可を取る必要も無く)、誰でも参加することができます。
Web2.0時代の従来的な「権威による”データ管理”」と根本的に違う点は、ここです。
イーサリアムチェーンを用いれば、真に『オープンな世界』を実現することが可能なのです。
NFTにも種類がある
一方で、NFTと銘打った別のブロックチェーンも数多く存在します。
それらのチェーンの中には、「限られた人だけが関われる仕組み」になっているチェーンもあります。
NFTと一口に言っても色々な種類があるため、NFTであれば全て「データが完全に自由になる」というわけではないので注意が必要です。
NFTの活用にはさまざまな目的があり、目的によっては必ずしも「データの完全な民主化」が求められるわけでは無いのです。
関連記事:「フルオンチェーンNFT」入門講座
関連記事:NFTの純度について ―フルオンチェーンとパブリックチェーンどちらが良いか?―
NFTを使って外の世界へ羽ばたき、価値を認められるデータたち
ともかく、NFTの仕組みに気づいた一部の『データ』たちは、いま、次々とオープンな世界である『ネット』へ飛び立っています。
NFTの仕組みを使うと、『ネット』上で世界中の人たちが『データ』としての存在価値を認めてくれてるのです。
こんなことは、今までの世界ではあり得なかったことなのです。
GAFA等の権威的プラットフォームの庇護下を離れ、データが単独でオリジナルとしての価値を認めてくれる環境は今まで存在しませんでした。
データの価値を認める役割(=データ管理)は、ブロックチェーンという技術の上に成り立っています。
ブロックチェーンでは、世界中の人々が参加して記録データを分散管理し、情報の確からしさを担保します。
世界中の誰もが参加できる仕組みのため、一部の者達による既得権益化を防いでおり、民主的です。
『データ』がひとたび閉じた世界から解放され自由になると、これまでいた”閉じた世界”の不自由さに気づく人が増えていきます。
よくよく考えてみると、これまでクリエイター達が一生懸命作ってきたデジタルな創作物全般が、『ネット』で存在価値を認めてもらえていなかったのです。
それが、NFTを活用することで価値を認めて貰える。
NFTによって日の目を見るデジタルデータは、まだまだ数多く眠っていることでしょう。
是非、NFTの技術を活用し、大海へ羽ばたかせて頂きたいものです。
余談ですが、いま、そんな”閉じた世界”において、不自由なデータの筆頭格は"個人情報"です。
その話は近うちにまた。
※この記事は、パジ(@paji_a)の発言をベースにかねりん(@kanerinx)が編集して記事化しています。
※この記事の元投稿は、HiDΞで連載中のマガジンです。(JPYCの投げ銭も可能)
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