Web3の未来になにが起こるか

今回は、「Web3の未来になにが起こるか」について考察します。

NFTや暗号資産を支えるブロックチェーン技術は、これまでより”データを強くする存在”です。
”データが強くなる”ときに、これまでは「信用」のある国家や企業が必要不可欠でした。
ところが、これらの「信用」は、ついにシステムが代行してくれるようになりました。

国家の役割をシステムが担う

中央集権的かつ既得権益が発生するような箇所は、システムによって分権化され、自動執行されるように変わります。
システムは、オープンでかつ検証ができ、コミュニティのみんなで民主主義的手段により良い方向に調整していくことができます。
過度に中央集権的でペインがある”権益”は、より民主的に分権されます。

いま現在、中央集権的な振る舞いをしている国や企業でも、分権化を起こします。
競合が出てくると、個人情報や顧客情報は、本来の持ち主に所有をさせることにならざるを得ないでしょう。
ブロックチェーンによる「既得権益」へのカウンターパンチが作用し、より世界はフラットになっていきます。

Web2時代の巨大企業は、表面的な立ち振舞いで時間を稼ぎつつ、”既得権益”を保とうとします。
しかし、ブロックチェーンの根幹思想による対抗馬が出てくると、そのWeb3水準の分権化に従わざるを得なくなります。
この流れに無理に逆らおうとすると、1企業 vs 世界 という構造になり、いずれ村八分にってしまうからです。

国家も例外ではありません。
現状で民主主義の国は、国民のリテラシーが高まっていけばいくほど、国家の”既得権益”化していた箇所はブロックチェーンで人々に分権化されていきます。
国ごとに閉じたシステムへの試行錯誤もなされますが、ここも1国 vs 世界となるので、パブリックにせざるを得ません

グローバル企業も国家も、特に強い権限を持つ箇所から分権化せざるを得なくなってくると、どうなるでしょうか。
より一般の庶民やコミュニティとの距離が縮まって、共感を得られるような立ち振舞いに変わっていきます。
ひとつの国の力も相対的に弱まるため、国同士の連携がより必要になってきて、ガバナンスが効きやすくなります。

これまでの人類の歴史通り、一般庶民がより力を持っていく世界線。
上から統治するような、”持つもの”と”持たざるもの”を隔てるようなことが、やりたくてもできなくなっていくのです。
現代の私たちが、江戸時代の士農工商時代を知り”きつい世界”だと思うように、未来から見た現代社会も間違いなく”きつい世界”なのです。

AIに支配される人類

これらは、見方によると「システムに統治される社会」とも映るでしょう。
AIやロボットが社会に充分浸透した未来では、"より良い社会"の実現を目指すために、AIが判断を下します。
AIのサステイナブルやグリーンエネルギーなどの計算結果（思惑）によって、「地球の生態系にとって最適であって、人には都合が悪い選択」に誘導をされる可能性もあります

人より遥かに高度な知性を持つAIが誕生した時、なにが起こるかは未知数です。
人に理解できない「AIの一手」により、AIという”大人”に守られている「ゆりかごの中の赤子」のように生活を営むことになるのでしょうか。
はたまた、それに対抗し、人をAIの手から守るためのAI・ロボットも同時に発達したSF世界かもしれません。

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※この記事は、パジ（@paji_a）の発言をベースにかねりん（@kanerinx）が編集して記事化しています。
※この記事の元投稿は、HiDΞで連載中のマガジンです。（JPYCの投げ銭も可能）