本当にあった怖い話

ずいぶん間が空いちゃったんですけど、書きかけのやつが仕上がったので久しぶりの更新です。
もうほんと難産だった!
全然忘れてたとかではないです!
ほんと産みの苦しみ!
念の為もう一度言いますけど、本当に忘れてたとかではないです。

で、これ本当にあった怖い話なんですけどね。
我が家は片田舎のやっすい戸建てに住んでいるんですけど、当時不動産屋の『家に長く居る奥さんが過ごしやすい場所が良いですよぉ〜』という余計なアドバイスのせいで、嫁の地元に居を構えてるんですよ。

当然、嫁の実家がすぐ近所になるんですけど、それだけでなく、嫁の妹家族、従兄弟家族まで徒歩圏内に住んでいるという、こっちからしたら暗黒大陸みたいな環境に住んでおりまして、まぁ早い話が詰んでるんですわ。
僕は今の家に住んでちょうど10年くらいなんですけど、義妹と従兄弟家族が後から移り住んで来たので、どう足掻いてもかわせない。
これ無理ゲーなんすわ。
家を買ったら嫁親族が近所に引っ越してくる。
誰が想像出来ようか
俺は…そう俺は…
詰んでいたのだ…
初めから…

で、この環境での生活のしにくさというのはXでもたまに言ってるんですけど、この思いの丈は140文字程度では到底書ききれないんですよ。
本気出して書いたらなろうでちょっとした小説が書ける。

『転生したら嫁親族がいた件』
略して転嫁。
転生した主人公(俺)が異世界で嫁親族に巻き込まれる話。
いつか書いて投稿したい。
書籍化も狙いたい。
でもちょっとまって?これ転生も異世界もいらねえな?

なろう小説はいいんですけど、家ね。
こんな感じで家周辺を嫁親族に囲まれてるので、完全に嫁のテリトリーが出来上がっているんですけど、これを俺は勝手に「魔の三角地帯(バミューダトライアングル)」と呼んでいまして、この地区は毎年行方不明者が出るとか出ないとか。

で、この魔の三角地帯が完成してから、地元では常に警戒を怠れなくなった。
なんせ全員徒歩圏内に住んでるので、普通に近所で遭遇する。
俺が駅からハナクソほじりながら歩いていたら目撃されている可能性がある。
その目撃情報は、嫁が構築した通信ネットワークシステム、通称グループLINEによって拡散され、瞬く間に嫁に伝達される。
何も知らない俺は帰宅した後、嫁からきついお仕置きを喰らう。
結論から言うと鼻フックを喰らう。
「フハハハハハッ!お前の鼻の穴をひとつにしてやろうか?」とか言われながら鼻フックされる。
まさに世は世紀末!

なので、地元では警戒心を怠れない。
いつどこで目撃されているか分からないので、最寄駅で電車を降りてから常に周囲を警戒!
駅周辺は人が多いので判別にも困難を極める。
なのでここはそそくさと人気のない場所に抜け出すのがベター。
ここまですれば最後にもう一度周囲を見渡して、嫁親族がいないことを最終確認する。
この一連の流れを得て、俺はようやく安心して鼻をほじることが可能なのだ。

や、鼻はいいんだけど、嫁親族ね。
ご存知の方もいるかもしれませんが、Xでスロ垢を自称していますけど、実は俺スロット打ってるのが嫁にバレたらアウトな御仁でして。
嫁にバレたらアウトなくせに鍵もかけずにXで稼働ポストとかしているわけですが。
ここら辺が生粋のギャンブラー。
人生ヒリつかないとね!

で、さらに言うと毎月27日はわざわざ有給をぶち込んでマイホのイベントに行っているんですけど、これも当然バレたらアウトなので、有給取ってる事は黙って仕事に行くフリをして家を出るんですわ。
ただ、普通の出勤時間に家を出ると、抽選時間とか諸々考えると少し早すぎるんで、何かと理由をつけて遅く家を出るんですよ。
(寝坊したとか10時の会議までに会社に着けばいいとか)

先月もいつものように27日に有給ぶち込みまして、いつもより少し遅い8時過ぎに行ってきます、いや、逝ってきますといって家を出たわけなんですが、最寄り駅に向かっていると目の前に嫁の従兄弟がおったんですわ!
もうドッキーンっ!!て。
心臓飛び出た!
なんでかって俺は職場と逆方向の電車に乗ってマイホに向かうわけですよ。
これが従兄弟に見つかった瞬間に嫁が構築したグループLINEに拡散される!
今度は鼻フックでは済まされない。
確実に命を取りに来る。
そして生命保険で家のローンの返済に充てる。
もうここまでの未来が一瞬で見えた。
これが予見眼というやつか。
ヤバい!未来見えるようになってもうた!

ただ、ここが俺の悪運の強いところというか、もうギャンブラーの成功者としての器というか、従兄弟はまだ俺に気付いていなかったんですわ。

俺はゆっくり深呼吸して、1度だけ目を閉じてそっと気配を消した。
そして一定の距離を保ったまま、従兄弟が電車に乗ったのを見届けた。
従兄弟は最後まで俺に気付くことなく、気怠そうな顔をして電車に乗っていったのだ。
もう従兄弟に気付かれる心配はない。
俺は安心して反対方向の電車に乗ってマイホへと向かった。

こんなに上手くいくことがあるんでしょうか。
一歩間違えてたら海の底に沈んでいたわけですが、神は俺を見捨てていなかったのです。
まさに人生の勝者。
もう何やっても負ける気がしねえぜ!!
俺は意気揚々とマイホへと足を進めたわけです。

結果、からくりサーカスの456をツモってタコ負け。
おい、ギャンブラーの器どこ行った!!

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