パッチ14.7bの環境解説 ー14.6との違いについてー


1.はじめに

 前パッチ14.6で構成に関する記事を書きましたが、今パッチ14.7bでもプレイできる構成の選択肢自体はそこまで変わりないと思います。しかし、環境全体として見ると結構変化があり、それぞれの構成を目指す基準などをきちんと考え直す必要が出てきました。今回は、パッチ14.6との違いに焦点を当てていきたいと思います。

2.全体的な環境変化

 パッチ14.6から最も大きく変化したのは、カイサのバフにより、ブル4トリックショット4の形がメジャーになった点です。この構成は、以前はほぼ行われることのなかったlv8タイミングでリロールします。ステージ4ではカイサ☆1でもかなりパワーが高く、当たると体力が大きく削られるおそれがあるため、カイサに対して不利な構成や5コストキャリーの構成をプレイするハードルが上がりました。
 
一方で、自分自身がカイサキャリーの構成を目指しやすくなったともいえます。このように、特にカイサを中心とした環境変化への理解が求められるパッチであるといえるでしょう。

3.各構成について

(1)ブル4トリックショット4

 前パッチでは5コスト構成を目指せない場合の妥協点でしたが、今パッチでは最初から目指しても良いほど主流の構成となりました。SET11の最初期では見ることのなかった待望(?)の4コストキャリーであり、lv8リロールで整えます。また、ザヤもバフされて使える強さになったので、引いたらバードと入れ替えましょう。

 1位率は少し低く順調でも2~4位に留まることが多いですが、オーグメントや5コストの充実度によっては1位も狙えなくはありません。集まりが良ければいずれかの4コスト☆3も視野に入れたいところですが、競合率が高いためひとまずはlv9にしてウディアを引き、墨影を出す立ち回りの方が多くなると思われます。

 アイテムの持たせ先が豊富にあるのが自慢で、AD系はカイサとザヤ、
AP系はティーモとサイラス、タンクはガリオとウディアが受けてくれます。
サイラスやウディアは盗賊のグローブを持たせても優秀なので、アイテムや盗賊をもらえるオーグメントも積極的に取ることができます。

 物理防御低下はアイテム(イーブンシュラウドまたはラストウィスパー)に任せて、ケイルはAS増加を選びたいところです。

 なお、すでに広く知られてはいますがカイサはグインソーを受けられないので十分注意してください。

<前パッチとの変化>
 ・妥協ではなく、積極的に目指しても良い構成となった
 ・ザヤも使える強さになった


(2)5コスト

 イレリア, フェイ, アジールに加え、カイサとザヤをキャリーにする形
(画像3枚目)が新たに登場しました。

 フェイがナーフされたもののの、5コスト構成は完成さえすれば依然として最強格です。しかし、敵がlv8リロールでトリックショット4カイサの盤面を整えてくると進行途中で大打撃を食らう危険があるので、目指す場合は十分注意しましょう。また、たとえlv9まで到達できたとしても、5コストを重ねきることができず中途半端な盤面になってしまうとlv8リロールカイサ構成の劣化になります。「こんなことなら早めにlv8で回しておけばよかった」と後悔のないように、体力とお金にどれくらい余裕があるのかを慎重に見極めるようにしましょう。

<前パッチとの変化>
 ・lv8リロールが増えたことで目指す基準が厳しくなった
 ・カイサとザヤもキャリーの候補になった


(3)ヘブンリー(ヨネ, ケイン, ウーコン, リーシン)

 SET11の最初期ではアンブラル6型のヨネが有名でしたが、終盤ではいくらシールドが多くてもあまり意味をなさず失速することが多くなり、代わってヘブンリーとリーパーを伸ばす形が主流になっていきました。それに伴い、ヨネ以外にもヘブンリーにキャリーを添える形が注目されはじめ、ある程度フレックスに構成を組み立てることが可能になりました。

 パッチ14.7に入ってからはヨネがあまりに猛威を振るったためbパッチでナーフされたものの、依然として強力ではあります。しかし注意すべきなのは、ヨネ☆3をつくるだけでは完成せず、ケイン☆2とウーコンがいないと終盤まで勝ちきれません。lv7で回し続けてヨネ☆3を狙おうとするとケインとウーコンまで引くお金が足りなくなってしまうので、ヨネを☆2にしたらいったんlv8にしてから、ケインウーコンと同時にヨネを集める立ち回りの方が無難です。完成さえすれば非常にポテンシャルが高く1位を狙えます。

 さらに注意すべきなのは、構成が完成していないステージ4ではカイサなどに体力を削られるようになったので、ヨネを☆2にするためにお金を使いすぎると、ケインウーコンを引きにいく段階まで間に合わなくなるおそれがあります。したがって、ヨネが自然に☆2になるなど寄りが良い場合はヨネをキャリーにし、そうでない場合はlv8までスキップしてケインを☆2にするなど、柔軟に立ち回ることが求められます。この辺りの話は言語化が難しいので少し乱暴な言い方をすると、「どうせステージ4で体力を削られるのならダリウス☆2などを使っていてもさほど変わらないので、お金を消費してまでわざわざヨネを使う意味はない」ということです。もちろん強さとしてはケイン☆2>ヨネ☆2なので、無理にlv7でヨネを集めるくらいならlv8でケインを引きにいった方が良いこともあります。ヨネに固執しすぎず、様々な可能性を視野に入れておきましょう。

 目指す基準として、少なくともステージ3-6までは勝ち進行したいです。序盤の強い形としてはダリウス☆2にアイテムを持たせるアンブラルデュエリストなどが定番となっています。血剣や巨人の誓いといったファイター向けのアイテムをつくると後に引けなくなるので、敵の盤面をよく観察して勝ち進行できそうか確認してから目指しましょう。

 なお、lv8でケインが集まらない場合は代わりにリーシンを使う(画像2枚目)のも手です。サモナーズリフトでリーシン使用回数JP5位のらいるるるさんは、TFTでもリーシンを好んで使っています。

<前パッチとの変化>
 ・ステージ4で以前よりも体力が大きく削られるようになった
 ・ヨネの集まりが悪い場合は、ケインなど他のキャラをメインキャリーに 
  した方が良い


(4)フェイト7

 ヤスオとスレッシュにナーフが入ったものの、セトさえ引ければ依然として強力です。セト☆2やリサンドラの伸びしろがあり、1位も狙っていける構成です。体力に余裕がないとセトを引くまでに倒されてしまう可能性があるので、最序盤にヤスオが☆2になるなど勝ち進行できるときに目指した方が良いでしょう。

<前パッチとの変化>
 ・大きな変化はなし


(5)コグマウ&チョガスリロール

 コグマウがナーフされましたがプレイ可能です。ただし、敵盤面との相性や完成度次第では下位に落ちる危険もあるため、ある程度お金を温存しておく必要があります。無理にやるのではなく1コストが全体的に寄ってきているときに目指しましょう。前パッチと同様1位を取るのは結構難しいです。

 コグマウとチョガスだけでなくケイトリンの装備も欲しいので、アイテムがもらえるオーグメントは嬉しいです。

<前パッチとの変化>
 ・大きな変化はなし


(6)シェン&セナリロール

 シェンとゴースト特性にナーフが入りましたがプレイ可能です。セナの装備はそのままカイサにも持たせられるので、試合の展開次第では自然とカイサに移行できます。なお、1位を狙うのは結構厳しいです。

<前パッチとの変化>
 ・大きな変化はなし


(7)ボリベア&トリスリロール

 構成のパワー自体はほぼ変わっていませんが、ボリベア☆2の段階ではカイサが非常に苦手であるため以前よりも目指すリスクが高くなりました。あくまで個人的な感覚になってしまいますが、デュエリストのキャラが大量に寄ってくるなど何かしら明確な基準がない場合はヘブンリー型の方が無難ではあるため、プレイする機会は減ったように思われます。

<前パッチとの変化>
 ・カイサが苦手なため目指す基準が厳しくなった


(8)バード&タムケンチリロール

 パッチ14.7が入った直後はバードナーフによりほぼプレイ不可能になっていましたが、bパッチで変更が取り消され再び目指せるようになりました。

 ただし、グインソーをつくってしまうと同じトリックショットであるカイサに逃げられなくなる点に注意してください。むしろカイサを目指した方が難易度が低くわざわざバードを集める意味が薄れたため、この構成をプレイする機会は自然と減りました。

<前パッチとの変化>
 ・カイサを目指す試合の方が圧倒的に多いためメジャーではなくなった


(9)ナー&キンドリロール

 SET11最初期ではナーリロールの構成はセナとケイトを後衛にする形が主流でしたが、現在はドライアドとゴーストを主軸にするのがメジャーです。
ドライアドヘラがあるとアジールで6まで伸ばせます。

 キンドレッドのバフも相まって完成時のポテンシャルが非常に高く1位も狙えますが、完成前に倒されて8位に落ちるリスクもある諸刃の剣のような構成です。目指すときは十分注意しましょう。

<前パッチとの変化>
 ・サブキャリーにキンドレッドを使う形が主流になった


(10)磁器

 前パッチではほとんど目指すことはありませんでしたが、アッシュやラックスにバフが入ったことで選択肢には入るようになりました。とはいえメジャーな構成ではなく、沸点や磁器+1などオーグメントの後ろ盾があるときに目指すことが多いです。特に沸点はかなりパワーが高いので積極的に取れるオーグメントになりました。また、ヘラが2つ必要ですが磁器6まで出せれば非常に強く、十分に1位を狙えるポテンシャルがあります。

 アイテムや序盤の引きによってはラックスをメインキャリーにし、アルカニストを伸ばしていく立ち回りも考えられます。

<前パッチとの変化>
 ・磁器に関連するオーグメントがあるときにプレイされるようになった


(11)エーテルブレード(シェンヒーローオーグ)

 シェンのヒーローオーグ限定の構成です。アイテム要求値が高く、グインソー2本が必要になります。残り1枠はガンブレ, ハンジャ, 血剣, ジャイスレ, その他タンクアイテムから選びます。

 終盤になってもそこまで失速せず、ウーコンやウディアなど5コストの伸びしろもあり1位を狙っていけるので、弓やロッドがある場合は積極的に取って良いヒーローオーグです。(もちろん競合には注意)

<前パッチとの変化>
 ・大きな変化はなし


(12)幸運のおてて(コブコヒーローオーグ)

 コブコのヒーローオーグ限定の構成です。bパッチでコブコのバフが取り消されてしまいましたが、それでも強力です。

 カイサのバフで後衛キャリーが強くなった点が嬉しいです。

<前パッチとの変化>
 ・後衛キャリーにカイサを使いやすくなった


(13)その他ヒーローオーグ

・真夜中のサイフォン(ヨリック)
  ⇒ ベヒーモスを伸ばすと終盤の失速が激しく下位落ちの可能性が高い
   アンブラルを伸ばしてヨネやアルーンをキャリーにした方が良い

・歴戦のチャンピオン(ガレン)
  ⇒ ストーリーウィーバー7を目指す
   統計上の数値はかなり悪いのでほぼ取る機会はないと考えて良い

・ドロップブロッサム(ニーコ)
  ⇒ 未検証




 



 



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