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子連れフライトで気を付けている7つのこと

「子連れの海外フライトは大変じゃありませんでしたか?」というご質問を頻繁にいただくので、実体験を交えつつ個人的に気を付けていることを共有します。以下、卒乳してオムツも外れている子を想定して記載しています。

1.まずは新幹線や国内線で練習を

当たり前ですが子供によってフライトの難易度はかなり変わりますし、年齢によっても大きく変わります。同じ公共交通機関でも新幹線→国内フライト→海外フライトの順で難易度が高くなっていきますから、いきなり海外に行くのではなくてまずは新幹線や国内線で我が子の特性を見極めるのが吉です。新幹線でさえ難しいようなら国際線はもう少し待っても良いかもしれません。我が家の場合、新幹線は問題なかったので、その次に羽田→名古屋という超短距離で国内線も試してみて問題ないことを確認しておきました。気圧の変化に耐えられる体質かというテストも兼ねています(後述)。これは同時に親にとってのリハーサルにもなります。

2.機内の席は通路側を確保

機内の席は、子供にとって楽しいのは窓側ですが、しかし何かと通路を使うことが多くなる親子にとっては通路側の席の確保が断然有利です。通路側の席に巨体の他人が寝ていたりするとトイレにも行けなくて悲劇です。何とかして予約段階で通路側を確保しましょう。できれば窓側から通路側まで親子で占められるとベストですね。

3.動画コンテンツのダウンロードは必須!!

これですこれ。我々が子供だった時代とは大きく異なる現代っ子のアイテムはスマホ/タブレットです。1980年代は飛行機の中に個別のモニターさえなく、10時間以上におよぶ国際線はまさに退屈の地獄でした。時計を見るたびに「まだ1時間しか経っていない…」「あと10時間もあるの…」と思わなければならないのは本当に辛い。私の場合は飛行機酔いも重なっていて、国際線は拷問この上なし。

それが今では機内エンターテイメントが充実しているのみならず、スマホ/タブレットで動画を見られるという全く異なる時代になりました。普段は子供のスマホ中毒を心配してしまう動画コンテンツですが、しかし機内だけは特別扱いで無制限で動画を見てよいことにしましょう。どうせ大人だってずっと機内エンターテイメントを見ているんですから子供にだけコンテンツ視聴を禁ずるのは非合理というものです。

子供にも機内エンターテイメントを見せればよいのでは?と思うじゃないですか。違うんです。(1)機内エンタメは子供用コンテンツが少ない(2)子供用コンテンツを子供が気に入るとは限らない(3)そもそも機内ディスプレイがないことがある&壊れていることがある、という問題があります。なお我々家族がグアムに行く時に使ったユナイテッド航空では、私のディスプレイは壊れて使えず、妻子のディスプレイは「隣の人と画像が連動してしまう」とうい謎エラーが起きていました。さすがユナイテッド。

というわけで、動画のコンテンツは事前にダウンロードしておく必要があります。アマゾンプライムでもYoutubeでもU-NEXTでもなんでもいいので、ふだんお子さんが気に入っている動画をダウンロードしておきましょう。無料で見られるコンテンツもダウンロードだと有料になることもありますが、背に腹は代えられません。地上では高く感じるダウンロード代は機内ではとても安く感じること請け合いです。

なお、機内WiFiがあるからといって機内で動画を見せればよいと考えてはいけません。(1)機内WiFiは遅すぎて動画向きではない(2)機内WiFiは頻繁に使用できなくなる(3)視聴できるコンテンツは場所に紐づいて変わるため、日本では視聴・ダウンロードできたコンテンツが機内では見られないことあがる(4)機内WiFiの料金の方がダウンロードより高いことさえある、という事情によります。

我が家の場合には、子供のリクエストに応えて、SSSSグリッドマン、TOKYO MER、スーパーマリオブラザーズ劇場版、ミッキーのクラブハウスをダウンロードして臨みました。グアムまでのわずか3時間半のフライトはこれで余裕でしたし、シドニーまでの9時間のフライトもこのうち5時間は動画視聴で潰せています。

なお、長時間の使用中に必ず電源が切れるので、充電コードまたは充電器を手持ちの荷物に入れておく必要があります。たまにチェックインした荷物に充電器一式を入れてしまっていて機内ではスマホやタブレットが電池切れになってしまう場合も。

4.子供用ヘッドホンが大活躍

スマホやタブレットで動画を見せるにしても、音声の問題があります。ジェット音にかき消されて通常の音量では聞こえませんし、大音量にすれば周りに迷惑です。機内で配られるイヤホンやヘッドホンは自分のスマホに繋げるとは限りませんし、大人用の大きさなので子供の耳に合わなかったりします。

というわけで、子供用のヘッドホンが必須です。最近はデザインがかわいらしいものがたくさん出てきているので、事前に子供に選ばせればきっと飛行機に乗るのを楽しみにしてくれるでしょう。たとえばこんなの。


5.念のためオムツも持っていこう

オムツが外れた子を想定して書いてはいますが、それでも万一の時のために一応オムツは持っていきましょう。

子供との旅行を考える際に、特に乳児だとオムツ問題が親の腰を重くしてしまうということはあるのではないでしょうか。我が子が乳児だった時にも、妻はオムツ周りのお気に入りの設備やグッズ一式が旅行先にはない(あるいはすべて持っていくのは重すぎる)という理由で旅行が億劫でした。

オムツが外れるとこういった問題はなくなるのですが、しかし排泄というのはそれでもクリティカル。機内の場合、行きたいときにトイレに行けないということが新幹線と比べた時に大きく難易度が上がる一因です。離着陸時に行けないのみならず、気流が不安定な時にも使えませんし、そして他の人が使っていて並ぶことも頻繁にあります。エコノミーなら猶更です(※ビジネスクラスやファーストクラスの隠れた利点の一つはトイレに行きやすいこと)。

搭乗前にトイレを済ませておくのは必須としても、機内で何時間も座っていたら当然トイレに行きたくなることはあるので、万一漏れそうになった時のために念のためオムツは持っていきましょう。大人の脱糞・失禁はコンテンツになりますが子供のそれは悲劇です。

6.食べ慣れたものを持ち込もう

機内食は昔と比べると劇的に美味しくなったとはいえ、あくまで昔の機内食と比べた話であり、地上の食事と比べればイマイチなのは否めません。それは子供にとっても同じです。機内食が口に合わないけれどもお腹がすいた、というときのために、普段から食べ慣れているものを少し多めに持ち込みましょう。機内のみならず、旅先での食べ物が口に合わなかった時などにも重宝します。なお、液体物だと機内に持ち込めないため、必ず固形物である必要があります。

なお、保安検査後の空港内で買うという手もあるのですが、特に羽田空港だと最近の込み具合は半端ではなく、店内が長蛇の列ということがあるため、食べ物に限らず空港内で買っていくことを前提にするプランはややリスクがあります。

7.体調は万全に

たまに、機内で子供を寝かせるために前日に寝かせずに睡眠不足にしておくという人がいますが絶対にやめましょう。これは大人も同様なのですが、時差ぼけは体力や体調が芳しくないときに悪化するので、睡眠不足でふらふらの状態で機内に乗ったところで熟睡はできませんから結局疲労がたまるだけです。大人でも子供でも、時差ぼけを最小限にしたいなら体調を万全にして搭乗するのが結局最も疲れが溜まりません。子供の場合、眠たいのに騒音で眠れなくて余計にぐずるという地獄絵図まで想定できます。親子ともども、体調は万全にして臨みましょう。

その他、役に立つかもしれないし立たないかもしれないアイディア

・空港の子供用プレイコーナーで事前に遊ばせておけば疲れて機内で寝るという話もありますが、逆に興奮して寝られないという話もあってよくわかりません。我が家はとりあえず動画コンテンツで乗り切っているのでこの案は採用しませんでした。

・100円ショップで大量に絵本や塗り絵や小さなおもちゃを買っておくというアイディアも聞いたことがあり、これも選択肢にあって良いと思います。機内で配られる子供用のオモチャってそれこそ100円ショップ並みのショボさですが、それでも機内においては貴重なエンタメなわけですよ。それを事前に100円で準備できるなら安いものです。機内でなくしたり壊れたりしても100円で済みますしね。ただ、荷物が嵩張りがちだとは思います。

・人によっては、気圧が急激に下がる時の耳抜き(耳の内外の気圧を調整するために空気を抜くこと)が不得意で、ずっと耳に違和感が残ったり、耳が痛くなったりすることがあります。冒頭の「国内線で練習」というのはまさにこの気圧の変化にどれだけ子供が敏感なのかを見極めるテストでもあります。ほとんどの子は何か食べていれば自然に耳抜きができるので、離着陸時に軽くお菓子などを与えれば何とかなりますが、何とかならなさそうだった場合には耳鼻科に相談すると良いと思います。

(以上)

今でも簡単ではないとはいえ、昔よりは子連れフライトの難易度が下がったのは間違いありません。昔は機内エンタメがなかったのみならず、機内が喫煙可能だったために機内の空気は最悪で、私は飛行機酔いとのコンボでずっと吐いていました。さぞかし親も大変だったでしょう。我が子は一切体調を崩す様子もなくひたすら動画を楽しむ空旅になっていますので羨ましいものです。

皆様の空の旅が少しでも楽に、楽しくなるようご参考になれば幸いです。


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