メタボとメール

メールってあるじゃないですか。 

あれって普通に使ってますけど、凄い便利なものですよね。

 それこそ、一昔前じゃ、友達と連絡とるのに家に電話をかけなきゃならなかった。 

密かに想いを寄せているあの娘に告白するのにも、家に電話をかけなきゃならなかった。 

いやいや、普通に会って告白したらいいじゃんこのクソメタボとか思うかもしれませんが、皆さんご存知のとおり、僕ってものすごいシャイボーイじゃないですか。 ガラスのハートを三回くらいハンマーで叩いて、ヒビが入りまくってるくらいの小心者じゃないですか。そんな三浦春馬似の僕が、その娘を目の前にして告白なんてできるわけがないってゆーか誰がクソメタボやねん。

 とゆーわけで、家に電話せざるを得ない。 案の定、お父さんなんかが出ちゃって 

「うちの美代とどういった関係で」 

とか野太い声で言われて

 「クククラクラクラスメートです」 

みたいな下手なDJより上手いんじゃねぇか?ってくらいのスクラッチテクニックが出てしまい、「美代はもう寝てます」とか言われて電話切られちゃうじゃないですか。 

しかもその瞬間「あたしに用?誰ー?」とか明らかにその娘の声が聞こえてきて、おもっきし起きとるやんけ、とか思いながら枕を涙でぬらした経験が皆にもあるはずです。
それが今じゃ、「スキ」の二文字を指で押すだけですからね。 ポチッポチッ、送信ポチッで終わりですからね。 もうこんなの犬でもできる。ポチでもできるわ。 とまぁ、全然うまくない事を言いつつ話を進めますけど、このようにメールってのはとてつもなく便利なんですよ。

ついこないだの話なんですけど、僕ね夜寝る前に怖い話を携帯で読んでるんですよ。 

一人でトイレに行けなくなっちゃう状態に陥るクセに、懲りずに読んじゃってるんですよ。 ちょうど午前ニ時をまわったくらいでした。

 丑三つ時とかゆー時間ですよ。

 いきなり僕の携帯が鳴ったんですよ、どうやらメールが届いたみたいなんです。 誰だよこんな時間に、って思いながら、ペロリンっと受信ボックスを開くと内容がないんです。

いわゆる空メールってやつで、誰だよこんな時間に空メールってくる奴は!?とか思いながら差出人を確認すると、なにやら見た事のあるアドレスなんですよ。

 ちょっと考えて、すぐわかりましたよ。 あぁ、これ自分のアドレスだ、ってね。 なぁんだ、僕かぁ、アハハハとか思った瞬間、え??ってなりましたよ。 

いや、だってあり得ないじゃないですか。 今の今まで、携帯で怖い話を読んでたんですよ。 その携帯から、その携帯にメールが来るわけないじゃないですか。 もうものすごいびびって、トイレ一人で行けなくなっちゃうってなりましてね。まぁ、それは元々なんですけど。 時計を見ると、午前ニ時、丑三つ時だし。 

ものすごい怖いじゃないですか、丑三つ時。 怖すぎて、誰だよ丑三つ時とか響きすら怖いネーミングつけた奴は!!とか間違った方向に怒りが向きますわな。


でも、本当にあり得ないわけですから、何回もメールを見ましてね、何か手がかりがあるはずだ、と何回も何回も携帯を確認してますと あれ?これよく見たら、自分のアドレスとちょっと違う。 って事に気付いたんですよ。

 僕のアドレスって某バンドのアルバムのタイトルなんですけどね、それの単語の間が違うんです。

 んーだよ脅かしやがって!と憤慨しまして 

「誰だよこのクソメタボ」

とか、文章だけで頭が悪いってわかっちゃうメールを返したわけです。 

そしたらすぐ返事がきまして

 「〇〇(アドレスにしている某バンド)っていつ新曲でますか?」

 あのね、見ず知らずの方にこんな事言いたかないですけどね。 

絶対アホじゃないですか。

 いやね、百歩譲って僕がその情報を知ってたとしてもね、自分のアドレスをちょっと変えて、この人に聞いてみよう!ってゆう作業するより、ネットで検索かけた方が百パー早いし、確実じゃないですか。 

しかも、僕の質問をおもっきしスルー。 もうさっきの恐怖がまるまる怒りに変わって 

「はぁ?〇〇じゃねぇからわかんねぇよクソメタボ」

 と、文章だけで育ちの良さがわかりそうなメールを送信。

 「そうなんですかー。〇〇っていいですよね」 

って普通に返事きました。

 あっれー?おかしいな、なんか世間話的な感じになってる。 なんでクソメタボの件は無視やねん? 僕がクソメタボだからかって誰がクソメタボやねん。 

でも、こんな事で負けてられないじゃないですか。 みんなの里中パーシーが、どこの馬の骨ともわからん奴にいいように踊らされるとか見てられないじゃないですか。 みんなの里中パーシーてなんやねん。

 そんなわけで押してダメなら引いてみろ 

「いやいやさっきから言ってるクソメタボって僕の事ですからね」 

送信。 んで来た返事。 

「デブなんですね」

 誰もデブとは言ってねぇだろうが!!

 何が悲しくて、どこの馬の骨ともわからん奴にデブ扱いされなあかんねん。

 とまぁ、こんな事がありまして、メールとゆうのがいかに大切かってわかってもらえたと思うんですよ。

 この日記を通して何を一番僕が言いたかったかと言うと、僕はクソメタボじゃないって事ね。 せいぜいメタボレベル、うんクソはつかないな、うんつかない。

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