週記47【電子書籍と本屋とヨロレイヒー】

クリスマス<<<有馬記念。
年末のどこかで2~3日断食でもしようかと考えていましたが、どうやらやらなさそうです。前文、何も言ってないのと同じですね。




・突然だが、この言葉を聞いたことがあるだろうか。


顔赤っか!!!笑笑


私はこの言葉が嫌いだ。
「やっぱ顔赤くなってきたね。大丈夫?」
「酔ってる?二杯目にしてはだいぶ顔赤いけど…」
「酔い回るの早すぎん?笑」
まではまだ許せる。しかし冒頭の言葉は腹が立つのだ。そりゃちょっとアルコール摂取しただけで赤くなる体質だもの。アルコール摂取したら赤くなりますよ、そりゃ。


さて、そんなことは一旦隅に置く。
今回伝えたいのは他でもない。
成人を迎えて早9か月。
私は気付いてしまった。

お酒の席は、とても、つまらない。


私は悩みが無い。正しくは、「人に言うような悩みが無い」。
私が抱える悩みは二種類だ。一つは「世の中への不満」。もう一つは「私自身が頑張ればいいだけの話」。前者は考えたところでどうにもならない、と諦めるのが正解。後者は私が頑張ればいいだけの話。どちらにしても、人に打ち明けるようなことではない、と思っている。
しかしもし今、友人に悩みは無いか、と聞かれればこう答える。
「飲み会で、お酒以外の話、もっとしたいねんけど」。

今、私と同じ年度に生まれた人間は、20~21歳の成人なりたてホヤホヤイヤーを大いに楽しんでいる。お酒もたばこも合法になり、競馬に興じる者も増えた。良い言い方だと、初々しい。悪く言うと、まだまだ浮ついている。


私の脳内辞書には、飲み会という言葉の下に「お酒、という『人間がちょっとトリップできるもの』を嗜みつつ、何ならそれに頼りつつ、普段じゃできない深い話を語り合い、親睦を深める会」と印字されている。
だから、同年齢の友人と飲み会を開くと、不完全燃焼で首をかしげて終了することが多い。


店に入り、皆で席に着き、酒を頼む。ここまではイメージ通り。
酒が着く。乾杯し、一口飲む。ここまでもイメージ通り。
お酒の感想を口々に、届いたおかずに手を付けていく。
お酒の感想を口々に、空いたお皿を廊下側に置いていく。
お酒の感想を口々に、飯の感想を喋り出す。
早くも二杯目が届いた者が酒の感想を口にし、誰かが割り箸を落とす。
「おい、もう酔っぱらってんのー?」と茶化し、店員さんを呼ぶ。
追加のから揚げを注文し、普段どれほど飲んでるか、お酒遍歴を公表しあう。
「顔赤っか!!!笑笑」口数が少ない人を見つけ、いい気になる奴が現れる。
「私もうだいぶ酔ってる」「締め何にしようか、『極上どんぶり』ってのあるけど」「うわ、美味そう!!」「ちょっとトイレ行かせて」「大丈夫?立てる?」「え、締めって、もう2時間経ったの!?」「お冷いる人―?」「いやまだ1時間しか経ってない」「極上どんぶりって何?」「私お茶飲みたい」「トイレ閉まってたわ、ちょっと通して」「なんか卵かけご飯みたいなやつ」「シャンディガフって何?」「お茶って、お茶割り?」「カクテル。ビールにジンジャーエール入れたやつ」「あ、おい、トイレ空いたぞ」「普通のお茶!あったかいやつ!」「え、もう飲み会終わろうとしてるじゃん!笑」「最近サカナクションがシャンディガフって曲出してたよね」「ちょっとトイレ行かせて」「すいません。お冷3つと、シャンディガフ一つと、あったかいお茶一つ」「かしこまりました」「え、シャンディガフ頼んだの?」「何それ」「うん。ちょっとあげよっか?」「これたんたかたん」「あれ、頼んだ食べ物って全部来たっけ?」「あ、いい?ありがとう」「たんたかたんって、名前面白いね笑」「いや、あとだし巻き卵だけ」おい、深い話はー!!!????

ずっと酒の話!ずーっと!ずっと、アルコールと、酒と、ご飯の話!
あれ、俺の解釈違い?俺てっきり「飲み会」って焚き火みたいなものと思ってたわ!
「は?焚き火?」
いや、だから、焚き火ってキャンプの終盤でやるでしょ?火を皆で囲んで眺めてさ。最初は誰も喋らないの。あの規模の火って、日常じゃ見ないから実際目にすると、会話とかいらないんだよね、最初は。みんなで一回見とれてさ。そのあとちょっとしたら誰かがぽつっと「俺さ……」みたいにちょっとトーン落として喋り出すじゃん。普段簡単には出さないような心の奥底を、置いていくように喋るじゃん、みんなで。
「うん。それが、何?」
だから、飲み会って、そういうものだと思ってたの!お酒が入るから、焚き火よりは騒がしくはなると思ってたけどさあ、こうも酒の話ばかりかね?
「別の人が入ったっぽいわ。ちょっと通して」
お前トイレ行きたいなら一番廊下側で待機してろや!席狭いんだから!廊下側の人お前が出たり入ったりする度に立たされて可哀想だわ!
「お待たせしました、から揚げと、シャンディガフです」
でなんだよシャンディガフって!名前で目立とうとするなよ!それで、シャンディガフが話題に上がれば、決まってサブカル野郎が『サカナクションの曲で…』て言うんだよ。もういいよ!
「ああ、シャンディガフってのは、ビールにジンジャーエールを……」
もう知ってるよ!店員にシャンディガフが何なのか尋ねる時は、無い!
てか、まずお冷頼んだんだから最優先でお冷出せや!酒より速く出せるだろ!優先順位的にも!お冷が一番目だろ!
てかだし巻き卵は!?


(咳払い)
大幅な脚色を施してしまった。
でも、マジでこんなのばっか。
みんな飲み会が新鮮すぎて、お酒を楽しむことに精一杯。気づけば皆が顔を赤らめ、「酔った」「酔ってない」の押し問答。そして次会ったときには「覚えてる」「覚えてない」の問答。お前ら成人を履き違えてないか?と呆れてしまう。
確かに、飲み会にはそういう面もある。間違いなく。しかしそれは一面であり、核ではない、と思うんだ。
もし今後もこのような「飲み会(意味:お酒を皆で飲む、だけの集まり)」をするようなのであれば、「飲み会一生不参加宣言」も辞さない構えである。


数多のコンテンツによって、たくさんの大人の嗜みが露呈されてきた。
それを見てきた子供の私たちが、あの頃の彼らと同じステージに達した。
浮足立つのも当たり前だ。はしゃぎたい気持ちは大変共感できる。
でも、恥ずかしくならないか。
憧れに憧れすぎて、物事の本質を見落としてはいけない。どんな事象においても深く考えること。これをやめてしまっては、つまらない。と、私は思う。


かくいう私は、そういうところだけをしっかりと考えすぎて、自分の将来について全く考えられていない。就職活動も未だ始められていない。
進路のことを考えて行動できているが、飲んだ飲まれたでキャッキャする人間か、様々な嗜みの核を突く癖に、人生の核には触れられない人間。貴方はどちらを選びますか?





追伸
これは愚痴ではなく、一新成人の意見に過ぎない。
あと、それが楽しい、と思う私も存在している。
もし、私の友人がこれを読み、次に私と一緒に飲みに行く、となった時は、この記事のことは忘れていただきたい。

と言っても、カリギュラになってしまうので、最後まで読めば忘れるように仕掛けておきました。友人はスクロールしてね。













というわけで今回は、kindleに移行した僕の快適な読書ライフについてお送りしました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?