マダミスの面白さ考察

自分が過去に面白いと思ったマダミスについての考察。
自分がこれからマダミス作るときに参考にする用にまとめておく。
ネタバレは含まずに書いていくので、ご安心を。


楽しかったシナリオたち

まず、ログを漁って記憶に残っているものをいくつか挙げる。
パン田が好きなシナリオの傾向が分かるかもしれない。
ただ、下記の面白い要素分析に必ずしも当てはまっているわけではない。

ちなみに、ここにあるものならいつでもGM承る所存。

・J・モリアーティの暗躍
・アンノウン
・籠の燕は夜、夢を見る
・夢を喰む月
・忌み名は鬼録に二度登る
・702の碧玉
・ゆっくりと苦しみをもって
・エンドロールは流れない
・マーダーミステリーゲーム
・ヒマワリの咲く季節
・モンストギュー青春の像殺人事件
・鬼哭館の殺人事件

マダミスにおける面白いの要素分析

心に残っているシナリオたちを、いろんな角度から思い返していく。
MECEには分類出来ないが、思いついた要素ごとに、思いついたことを書いていくことにする。

推理

一番最初に思いつく要素。
マダミスの定義に含まれるかもしれない。
これの質が高ければ当然楽しい。
ただ、簡単すぎても難しすぎても、犯人側の楽しさが犠牲になる側面がある。

駆け引き

アイテムの取り合いなんかに代表される要素。
情報を渡すからアレが欲しいとか、投票しないから教えてくれとか。
これが楽しいと、予定をわざわざすり合わせてまで人と集まって遊ぶ甲斐があるなぁって気持ちなる。
ただ、プレイヤー次第でゲームの進行が変わりすぎるので、システム設計やテストが大変な部分でもある。

エモ

皆が好きなやつだし、パン田も普通に好きな要素。
しかしこれも単純に実装が難しい。特に私は製作者の顔が浮かぶと冷めてきちゃうため、エモを楽しむためには可能な限り作品に没頭しなければならない。
しかし推理がある都合上、入り込みすぎて視野が狭まってもいけないので、プレイする側としても塩梅がすごく難しい。
私としては、せっかく人が死んでるスタートなんだし、死んだ人の報われなかった感情とかにフォーカスを当ててくれると大きい感情を受け取りやすくなって入り込みやすい気がする。
PC間でのエモも楽しいとは思うものの、PL同士の関係性やRPに大きく左右される都合上、シナリオの骨子とするにはブレが激しそうとは思う。

ヒキ・コンセプト

少なくともシナリオを思い出すにあたってはこれが一番大事かも。
ヒキがあって期待値が高ければワクワクしてる期間も長いし、実際にプレイして面白ければ素材の味以上に印象を残すことが出来る気がする。
ちなみにアンノウンのあらすじがマダミス界で一番ヒキあると思う。ホントに。いや当然中身も伴ってるから好きなんだけども。
https://booth.pm/ja/items/2836406

いずれにせよ、コンセプトの通ったシナリオは大抵面白い。
何がやりたくて形にしたのかが明確なシナリオは満足度高い気がする。
いっぱい例に挙げたいシナリオがあるけど、未プレイの方が邪推する材料になっても悪いので書かないことにしておく。
箱を開けるまでどんなコンセプトなのか分からないのも、マダミスのキモかもしれない。

悔しさ

地味にパン田が重要視しているのがここ。
初マダミスで遊んだ「J・モリアーティの暗躍」が悔しすぎたが故にマダミスにどっぷりハマったので。
犯人が推理出来ない、アイテムが回収出来ない、その他目標が達成出来なければ、PLは悔しく感じるはずではある。
しかし、これも実装が難しい。単純に完成度が高くないと、「いやこれはシナリオがおかしいでしょ」という感情になって悔しさよりも不満が残る気がする。
ぐうの音も出ないほど練られた理屈で叩き潰されたときにしか得られない成分があるんすよ。ホントに。

プレイ時間

必要な分だけの尺があるのは当然なので良いけども、特にあらすじに関係しない時間(アニメで言う水着回みたいな)は出来れば短いと嬉しい。
ただここで重要な伏線があったりすると激アツなので、これもまた塩梅が難しい。
ただやはり長時間のシナリオだと、感想の上に疲労感が乗っかった状態で記憶されてしまうのでもったいない気がする。
もしパン田が5時間とかのシナリオ作りそうになったら、二部制を検討する気がする。5時間は怪しいけど、6時間超えたら絶対分ける。

没入感

映画や小説よりもマダミスにおいて強く感じられる、大きな長所だと思う。
プレイ時間が長くなりがちなのは、この没入感を引き出そうとした結果なんだろう。ハンドアウトが長いのも、読み合わせが多いのも、作品の世界観に引き込む意図であることが大半な気がしている。

ただ懸念しているのが、個性的なキャラクターと没入感はトレードオフになる面もあることだ。
プレイヤーにハマる役であれば問題ないものの、ハマらない役を引いた時のノれなさは結構つらい。
なので、あえてキャラクターを深掘りせず余白を多くして、プレイヤー側で補完してもらった方がかえって没入感が感じられるのでは、と最近思う。
また、補完してもらうやり方はマダミス以外の形式では難しいことな気がするので、うまく活用していけると強い武器になると思う。
そのためには、多少のことでは破綻しない強靭なシナリオが必要だけど。

2024/05/28、後から思いついたので追記した。
他の項目と被る部分も多いけど、これらをレビュー観点として見直すときのことを考えて、立項した方がいい気がしたので。

まとめ

つらつら書いたが、別にこれらの要素に全然当てはまらないのに面白かったシナリオもある気はするので気にしなくてもいいのかもしれない。
ただ、これからシナリオを作るにあたって多分いろいろブレる気がするので、どうするか悩んだときにはこの基準で考えれば、少なくともパン田が納得出来るシナリオにはなるんじゃないかと思い、備忘録として残すことにする。
誰宛の文章ってわけでもないが、何か思考のとっかかりにでもなれば幸いだ。

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