オンライン囲碁大会実施中

PA会囲碁同好会のnmです。現在当同好会では「囲碁きっず2」上でオンライン囲碁大会を開催しています。これまでも当同好会では毎年1月と7月に市ヶ谷の日本棋院を借りて大会を行ってきましたが、このコロナ禍でリアルでの大会ができなくなったので、オンラインの大会を開こうということになりました。

お互い顔を合わせられないのはさみしいですが、その代わりにオンラインだと大会期間を設定して対局者同士都合がつく日に打てばよいので、初の総当たりリーグ戦を開催することができました(これまでは棋力別にグループ分けしたリーグ戦)。

今回はkat会員と私(nm)との6子局をご紹介いたします。

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 黒8は筋違い。白9から空き三角の愚形を強いられ、後の白の狙いを残すことになった(変化図1)。白26は疑問手。黒を固めただけでなく黒32以下の強襲を許してしまった(変化図2)。黒38まで白2子を飲み込んで成功。白39はやむを得ない転戦。

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黒8では黒1とコスミつけたかった。一見筋悪だがこの方が白に響いていた。

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白26は一路上にケイマした方がよかった。白3を捨て石にしてさばいて中央で競り合いたかった。

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黒56は強手。白59は悪手。さばきになっておらず隅のアジを消しただけだった。この手は保留して左下隅へのアジを残したかった(変化図3)。そんな白の不手際もあって黒の攻めは続いた。白85は防戦一方ではチャンスが来ないとみた頑張りだったが、黒86,88は強手。部分的には右辺が腐るので損な手だが下辺一帯の石を分断した方が得という判断と思われる。黒100は半分本気の取りかけ(変化図5)。

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白59で実戦のように白1と打っていれば、白15まで隅でコウにする手が残っていた。この手を「保険」にして打つべきだった。

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黒94ではこのように眼を奪いに行く手もあった。ただKAT会員は白にしのがれるかもと思って自重したようだ。

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黒100では黒1とつないでおく手もあった。黒7で分断すれば白はかなり大変そう。

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黒10は緩着(変化図6)。白は17までで下辺を地にした。白19以下はかねてからの白の狙いで成果も挙げたが序盤のリードが大きく黒リードは変わらず。

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黒10ではまずはコウを取りたかった。実は白のコウ立ては少なく最終的に白2に回らざるを得なくなるが、黒5以下丸飲みすることができた。

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白59以下はヨセの手筋。黒70は肝要な一手(変化図7)。

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黒70で手拍子で1とつなぐと白2からコウになる。

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242手完。黒11目勝ち。この対局は、細かいミスはあったものの黒番kat会員の攻めの好局と言えると思います。また局所的にはすごく損な手でありながら全局的には有力な手になっているという着手も見受けられました。AI囲碁の影響でしょうか? ちなみにこの対局は1時間程度で終わりましたが検討は1時間以上かけました。色々な変化図を2人で作っていたら1時間を超えていました。「囲碁きっず2」の機能が便利過ぎて検討に熱が入ってしまいました。

この対局の再生機能付き棋譜はこちらでご覧ください。

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