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P!的充電器レビュー 「SkyRC MC3000」

みなさんこんにちは、P!MODEL LABOのぽらりんです。

今回のレビューは、単セル系マルチ充電器「SkyRC MC3000」のレビューをしたいと思います。

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入手性 ★★★★☆

コスパ ★★★☆☆

携帯性 ★★★☆☆

機能  ★★★★☆

【単セル充電器のメリット・デメリット】

単セル系充電器は、初心者から上級者まで本当に現在では幅広く使われています。

*ISDT C4evo系はまた別記事でアップするので省略

使用のメリットとしては

①小さい、コンパクトなので持ち運びが便利

②給電方法がACアダプターやUSBなので安定化電源がいらない

③単セルで充放電でき、操作がわかりやすく使い勝手がよい

といったところが挙げられると思います。

反面デメリットとしては

①コンパクト、手軽さを引換に、充電、放電スペックが弱い

②充電・放電の細かい設定ができない

③充電に関してはカット方法がほぼ「電圧カット」のため満充電にならない

④トリクル充電をOFFにできない

①、②に関してはほんとに取り回し、使い勝手がいいこととのトレードオフなので仕方ないかなあと個人的に思います。

③に関しては、だいたい1.55V〜1.6V付近になると充電が終了します。これは内部抵抗が高い電池だと、一気に電圧が上がってしまって、本来の充電容量よりも入り切らずに自動で充電終了してしまいます。

④に関しては充電完了後から電池は自己放電を行います。その際に微量の電流を流して満充電状態をキープするのがトリクル充電です。

しかしことにネオチャンプ(ニッケル水素電池)でこの機能っていうのは実はいらなくて、充電完了から耐えず電流が流れ続けるため、結果として過充電になり発熱…など電池を傷めやすくなる=寿命が短くなる機能です。

なので、できるだけ充電完了したらオン/オフができない充電器なら即電池を外して上げるのがおすすめです。

※トリクル充電はニカド、鉛電池等、自己放電が大きい電池には効果的です。

特に③、④に関しては電池にとってあまりいいことではなく、その辺をカバーした機能を搭載しているのが

また以前はHITECからも発売しておりました。

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SkyRCのOEMでしたが、こちらの説明書だと全部がカバーされておらず…結局SkyRCの方のサイトから英語版の説明書を見るしかなかったというアレ。ただ機能的には全くおなじものです。(当たり前)

以下説明書(英語版)

https://www.skyrc.com/files/94

【充電・放電などスペック】

充電に関しては0.05A ~ 3.00Aの間0.01Aピッチで充電できます。放電に関しては0.05A ~ 2.00Aの間で0.01Aピッチで放電できます。

充放電プログラムについても、充電、放電、サイクル、リフレッシュ、ブレークイン、アナライズなど、この辺はごく一般的な単セル系充電器と同じようなプログラムです。

ではなぜ、P!的にこの充電器を推すかというと

・電池のスロットがバネ式のため、余計なテンションが掛かりづらく、電池端子を傷めにくい

・充放電プログラムの電流値やカット方式など細かい設定ができる(⊿ピークの設定、トリクル充電のON/OFF、サイクル回数など)

・絞り放電機能がある

・セルごとの電圧と電流のキャリブレーション(校正)ができる

・PC出力も可能なので、充放電データのグラフ化が可能

と、ちょうどかゆいところに手が届くようなスペックなのが最高なのです。

内部抵抗も測ってくれますが、まぁまぁガバガバなので信用はしてないです。(そもそも電池温度上昇すれば内部抵抗は下がる)

【電池スロットがバネ式】

このようにマイナス端子側がスライドバネ式の端子になっております。以前某メーカーさんから出てたチャージャーの端子の接点圧が高すぎなため、電池の端子が凹んでしまうってことがありまして&あるという話が。

ですがこれはバネ式なので大丈夫なはずだったんですが、製造時期によってバネの、スライドの硬さと接点部分の形状が実は違います(笑)

こちらは現行モデル

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旧端子

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あ、写真撮って思いましたが

以前

とのツイートを拝見しましたが

充電器も端子磨いてあげると幸せになれるかもしれません。

電気の通り道って表面です。その通り道に微細な傷や凸凹があると・・・?

通電効率が高くても、通り道がアスレチックだとどうでしょう。

掃除しよ…

【詳細設定がちゃんとできる】

すごく重要なことで、だいたいの単セル充電器はモードのセレクトと電流値、容量くらいですが、MC3000は外部電源がいるマルチチャージャー並の詳細設定ができます。

※選択したプログラムによって弄れる設定は変わります(たまたま自分がしてた放電設定画面での写真になります)

電圧カット

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⊿ピークの設定

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カット容量

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トリクル充電のON/OFF

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一応温度も…

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サイクル回数なんかも決めれます

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とこの大きさでここまでの設定ができるのはとてもありがたい。

私のような無精な方向けで、「設定だけしてボタン押したら放置できる」というのがものすごく楽です(笑)

【絞り放電】

これは前回書いた

の中の絞り放電の機能の欄を参照してください。

設定方法は

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を設定すればOK。最小電流値まで絞ってくれます。

【電圧と電流のキャリブレーション(校正)】

実は単セル系充電器のセルごとの端子って流れてる電流や電圧にばらつきがあります(汗)気にしないでも本当はいいんですが、おもしろい機能なので(笑)

デジタルノギスなども、定期的に校正してないとずれたりしますよね。あれと同じで、充電器もつかってるうちに…ということがあるそうです。そんなときにテスターを使ってキャリブレーション(校正)を自分でできるという機能がついてます(なんでこんな突っ込んだ機能を…

キャリブレーションに関しては本当はサーキットテスターとかを用意してするのがいいんですが、結構な知識がいるのであまりおすすめはしません。なので記載だけしておきますね。

じゃあ簡易的な他の充電器でもできる方法(プログラム上いじれないのが普通)なんですが、一本基準になる電池を用意して、「いくら入っていくら抜けるか」の値を事前に調べておきます。それをもとに各スロットごとに、できるだけ環境(室内温度、電池温度など)を整えた上で充電・放電を行い、終了時の容量・電圧を記載しておきます。そうすればスロットごとの誤差がわかるので、それを筐体にメモ等で貼り付けた上で運用していけばいいかと。

まぁこんなこと気にしたらほんと頭おかしくなるのでやめといたほうがいいです(笑)

ただこれ調べてらっしゃる方がいらっしゃいまして、MC3000についてはほとんど誤差がなかったとのこと(個体差もあるかもしれませんが)でそのまま使っても問題はなさそうです。

PC出力で充放電データ可視化

前回記事の

106B系と同様に放電グラフをPC出力できます。

ダウンロードソフトはこちら

https://www.skyrc.com/files/132 (Winのみ)

これも使ったことないんですけど笑

【かゆいところに手が届いて使い勝手も◎】

以上が目立ったところの特徴です。

その他にもBluetooth連携での携帯アプリでの操作とかもできますが、僕はめんどくさいのでやってません。特に筐体側でできれば問題は無いことばかりなので。

あとファームウェアのアップデートもありますので

おそらく最近のものに変わっているとは思いますが、もし中古等で手に入れた場合はファームウェアアップデートするに越したことはありません。(特に問題なかったです)やり方等は調べてください。

https://www.skyrc.com/files/203 (MAC用)

あと価格的にはちょっと割高にも感じるかもしれませんが(現在12,000〜19,000円くらい)同価格帯の似たような単セルチャージャー系としては機能的には十分なスペックかと思います。個人的に数台所有しており、レースが近いうちにない場合の管理充電用として主に使っています。レース等に持ち運びには問題ないと思いますが、ちょっと大きいのがネックかなと思います。

あと電池の育成管理の初期段階に、低電流値でやる分には放置もできるので◎

以上が私の使用レビューと解説になります。導入する際の参考にしていただければと思います。


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