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『海獣の子供』を大切な人に観て欲しい

映画の音声ガイドを完成させて泣いたのは『湯を沸かすほどの熱い愛』以来、およそ三年ぶりだったと思います。

自分で編集してラストシーンに差し掛かった時に、ただただ唇が震えて泣けたんですね。正直言えば三年間ずっと辛かった。さまざまな媒体に取材で取り上げられればられるほど、プレッシャーになってた。

**“でもそれに見合うほどの反響ってあまりなかった” **

オリンピック開催国と決まってから僕はずっと意気込んでいた。映画は娯楽だけではなく、文化として取り入れられるものとして。障害の有無じゃなくて楽しめることが当たり前となっていくことを。

だけど現実は違った。緩やかに不確かだけど進んで行っている水平線を漂うボートに乗ったような孤独感。

みんなで作ってくれた映画館を何とか存続させたい、手段なんて言ってる場合じゃないと思うくらい精神的に思い詰めて、スタッフにも散々迷惑ばかりかけた。その中で続けてきた声優さんによる音声ガイドナレーション。ようやくその想いが実りに繋がってきたような感覚があります。

監督から「映画のひとつの表現方法が増えました」という言葉にほんの少し自分を許す時間をいただきました。

監督が帰ってからホッとしてしまい、今までの事が走馬灯のように駆け巡ると同時に大号泣・・・ 音声ガイドを書くことは何よりも自信がなかったから。

だから今はこの映画を少しでも多くの方に、というより大切な人に観てもらいたいとただそれだけを強く想います。

そして粛々と誠実にパソコンに向かうスタッフの背中を見て、また新たな原稿にペンを走らせる。

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