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『カイバ』オールナイト上映のトークのレポート

4/28に新文芸坐にて行われた、カイバオールナイト上映にて、湯浅監督・アニメスタイルの小黒さんの対談&質問コーナーがありました。その中で話があったものを、覚えている限りまとめました。これは私の頼りない記憶を元に書いたものなので、間違えているところや、端折ったところが沢山あります。なので、温かい目で見ていただきたいと思います。また、間違いや追加事項がありましたら、コメントにて反応していただければ、後々修正したします。カイバ・湯浅監督ファンの皆さんの力が必要です。よろしくお願いします。

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(会場前の看板の写真。SOLD OUTの文字、さすがカイバ!!!会場には男性のお客さんから女性のお客さんまで幅広くいらっしゃってました。新文芸坐では、オールナイト上映中にドリンクバーがあったり、食べ物もネパール料理からお菓子まで揃っていて、とても快適でした!喫煙所も室内にあるし、ルンルンでしたね。意外と、男性トイレが激混みだった。)

トークショーの大きな流れ

・湯浅監督・小黒さんの対談

・質問コーナー

(けっこうな数の質問に対応してくださっていました)

・対談に戻る

という感じでした。

では早速、紹介していきますね!

 ※ニュアンスがわかればいい、というスタンスで書いてるので、言い回しや細かい表現は端折っております!ご注意を!

湯浅さん大黒さんの対談

(名前は呼び捨てで失礼します。)

小黒 湯浅さん緊張してます?喋りにくそう笑

湯浅 そうですね、僕、内容あんまり覚えてないかもしれない。話しているうちに思い出します。多分、笑。

湯浅 あと、あれですね、ネタバレに気を使わないって決めたんですよね笑

小黒 そうそう、気にしてたら話にならないから。

小黒 よし、じゃあまず、カイバが、どうやって創られたのか?

湯浅 いくつか原作のアニメ化を提案されけどイヤイヤって言って、断ったんだ。そしたら、『今じゃあ何をやるんだ!』といわれて、考えた物語です。そのころに流行ったのが『人間は遺伝子のイーグルである』『人間は遺伝子の乗り物である』といった話が盛り上がっていたんですよね。そこで、人間は遺伝子の都合のいいように判断して行動していて、魂というものはないのかもしれない、と思ったんです。そこで、魂というより記憶が入れ替わる、的な話を描こうとしたんです。

小黒 あの、手塚感が強うキャラたちは?

湯浅 そういった難しい話することになるから、キャラは可愛くしようって決めました。それから、提案がいくつかあったんだけど、それが手塚感強かったんだよね。あと、それぞれの惑星の環境にも配慮していました。宇宙に行っても地球と同じようにバーがあって、バーテンダーか酒を入れる、とかそういうものに違和感があって笑。だからカイバは調べ物とか参考にしたものがとても少なくて、すべて想像で描けるものにしました。

 

小黒 じゃあここから、質問コーナーにしますか!

 

質問コーナー

Q. オリジナルのシリーズ物のストーリーは、どうやって考える?

 うーん、僕はお話しってなんだろう?ていうところから始まるなー。

テーマが決まればネタに向かって、最後に向かって作っていく。

シチュエーションが大事なのかなあ。うーーん。難しい。

マインドゲームとかもそうだけど、感情がのったらいいのかな?

僕もよくわからないです!笑

 Q. 記憶?卵の色はなんで黄色にしたのですか?あと色へのこだわりはありますか?

 色の決め方は、なんとなく笑

例えば、赤ならこのキャラクターとか、そのキャラクターごとにイメージカラーを当てる。卵は黄色なのは他のキャラでは使わなかったからかなぁ?笑

あ、でも、タマゴみたいなあったかいようにしたかったんです。

あと、いろいろこだわりはあります。例えば空の色が灰色でも、ある部分だけは空色にしてみたりしています。気付いていただけるかは分かりませんが笑

 Q. カイバは悪役はいるけど悪人はいないですよね

 そうですね。ヒトってすぐにを分からないじゃないですか?あと、僕、誰かに認められるっていう話が好きで。Dreams(※1)っていう映画でさんにんぐみがrocket作って、だんだんマワリに認められていくんですよ。それが好きで。

 ※1 『Dream』多分この映画です。(2017年公開)

映画『ドリーム』オフィシャルサイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント

 Q. 大きなテーマは、人間とか記憶とかのことだと思うんですけど、裏のテーマはありますか?

 うん、いろいろ詰め込んでます。例えば親子のことだったり。

なので、何か感じることがあればそれもテーマになってると思います。

 Q. おばあちゃんと息子2人の話(4話)の時に、プーさんのワンシーンにとても似ている。(なんかティガーがどこかの部屋に入る話らしい...)それを参考にしていたりするのでしょうか?

 その話は三原さんが脚本作画をされていたので、僕にはわかりません。

でも三原さんのキャラクターはすっきりしているのが特徴的です。

話にも出てくるカイバがカバになっているのも、あの感じ、プーさんに似てますよね。

だからそれに影響を受けた可能性はあります。

あと部屋や家が動くのは、星が生きているから動いているという表現にしたかったんです。

 Q. 最近海外でのイベントはたくさんあったと思うんですが、日本と海外ファンの違いってありますか?

 そうですね僕はあんまりファンの方と交流する機会がないのでわかりません。

あ、でも、そういえば、ルーのうたとかの上映後に抱きついてきたヒトもいます笑

日本人はハグしないからもっと僕にハグしてもいいんですけどね笑

あとコスプレする人もとても多い印象ですね。裁判を上映したときにネロの格好している方がいて、髪型を針金でうまく作っていました。あれすごいですよね。

僕の作品ってマイナーなのに、海外で観てくださる方っていうのは、かなり恵まれたというか、限られた環境であると思うんですよ。だから特にクリエイターの方が多いイメージです。

 Q. 忘れた...すいません。

 記憶の形は人によって違っていて、本棚の人もいればレコードの人もいる。

アニメを見たら分かると思うんですけど、本の内容を書き換えたり、本を差し替えたりすることで、その人の記憶も差し替えられてしまう。という設定にしました。

 Q. キャラクターのビジュアルは、手塚治虫さん参考に?

 ストーリーはが難しいから、キャラクターは簡単になるようにしました。手塚さんの初期のような、(ディズニーの初期みたいなね)柔らかいフォルムで直線的でつるっとしているキャラクターにしました。

 Q. 最近、FLASHというソフトを使用しているイメージなのですが、これからもFLASHでのアニメ製作を続けるのでしょうか?

 湯浅 カイバは手書きでやりましたが、最近はFLASHのアニメーションが多いです。

小黒 でも、カイバはフラッシュとよく似ている気がします...

湯浅 そうですね。

小黒 線の感じとか。

湯浅 セットさとか似てますよね。でも海馬は線の入り抜きとか、ガサガサした感じなので、そこは違います。FLASHは、今はそれがいい感じなので使っていますが、もしかしたら変わるかもしれないです。それがいいから使っているだけです。

 

小黒 では、そろそろお時間が。最後は対談にしましょうか!

 

再び湯浅さん・小黒さん対談

 小黒 カイバの進行は、どんな感じでしたか?

湯浅 アフレコで6話ぐらいまで、色がありました。

小黒 おお!!それはなかなか珍しいことです。皆さん、大抵は色がないんですよ?笑

湯浅 カイバは前の作品のスタッフから引っ張ってきているので、みんな慣れていて、スムーズに進めることができました。スタッフも充実していたし、それぞれの個性も大きかったです。例えば、

ヨコヤマ(横山彰利)さん:1.2話(はじめの方カイバが旅を始める話)

           7話(バニラが泣ける回)

ユニオン(CHOI EUNYOUNG)さん:5話(アビパの話。超ハイカラで印象的だった)

小黒 アビパの話は、色が印象的でしたね。

湯浅 そうですね。ユニオンさんの色彩感覚って素晴らしくて。

小黒 なるほど〜、脚本とか絵コンテとかはどうしてたんですか?

湯浅 おおまかなストーリーは決めていたのです。そこから絵コンテと脚本を同時進行していました。脚本は大まかなストーリーが決まっていて、そこからたくさんの細かいテキスト(プロット?)にしてもらって、そこから絞ってシナリオを作りました。だから、細かいプロット→絵コンテでという流れでした。だから、絵コンテと脚本がおんなじ人だったりするんですよ。

 

小黒 ではもうじき時間です。カイバの上映に行きましょうか。

湯浅 僕も改めて、見直したいと思います。

 

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 以上レポでした。

会場には、湯浅監督のサインや、その他アニメスタイルの企画で上映したアニメの監督さんなどのサインが、展示されていました。

コレコレ↓

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まだみてないんですけど、ほら!!ピンポン!!!笑

わからない人ばかりですが、こんなにたくさんのサインがあると、みていて楽しいです。

上映も、映画館ならではの、音響の素晴らしさや、大画面で見て気がつくことがたくさんありました。そして全然眠くならない。むしろ何回も観たのに、1人でボロボロ泣いてしまいました。バニラの回はほんとーーーに何回みても泣ける...大好きです......泣

何より、私自身、漫画を書いているのですが、創作意欲がぐいぐいアップしました。やっぱり本物をたくさん観て、たくさん吸収したいですね。好きを追求して行きたいと思います。

かぁ〜〜〜〜っっっっ!!たまらん!!この色!このフォルム!この情景!!!私もこんな作品を、作りたいなぁ〜って思いました。

これを書いている今も、Netflixでカイバを見ています。

 

改めて、「カイバはいいぞ!!!!」と全人類に伝えたいですね。

カイバについて、語りたいことがあったら、私のTwitterとか、このコメント欄にて思いを振り負けていただければと思います。フフ。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。曖昧な部分が多いですが、一生懸命まとめました。行けなかった方などのお役に立てたら幸いです。

あ、あと、トーク中に話が出ていたのですが、

湯浅監督がカイバ政策当時に連載していたコラムがあるみたいなので、興味がある方はぜひ!!私も追々見ていきたいと思います。

madhouse.co.jp

 

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