コロナウイルスで浮き彫りになる日本の問題

 毎日のようにニュースでは感染者が何人、どこで感染者が出たと報道される。
最初は専門家でさえもワイドショーなどで楽観的な意見が多く、政府も含めて初動を間違えたせいで世界的に多くの感染者を出してしまった。
これは覆しようのない事実ではあるが、時間は戻らない。
そのことを批判しても意味がないため、今現在抱えている問題を私なりに書いていこうと思います。

1.不要不急のマスコミ

 不要不急の外出を高らかに叫んでいるものの、「感染者の出たショッピングモールから中継です」とか、「外出する人にインタビューしてみました」などど、明らかに感染するリスクを軽視している。
現場から中継する意味は?
対面でインタビューする意味は?
本当に疑問しかない。
また写真週刊誌でも、お笑い芸人の宮迫博之さんに対して、「1キロ800円のセレブ米を買い占め」という低俗極まりない記事を出している。
宮迫さんは自身のYouTubeチャンネルで、あきたこまちであること、買い占めという量ではないことなどを反論しているが、わざわざ宮迫さんの写真を撮って捏造まがいの記事を書くことは、緊急で重要なことだったのだろうか。
マスコミが不要不急をどのように考えているのか、疑問で仕方がない。

2.行政の自粛要請の無責任さ

 飲食店やイベントに対して、自粛を要請する。
もう散々見てきたニュースだし、それに対して「自粛と補償はセットだろ」という考えが多くある。
私も補償あっての自粛要請だと思います。
家賃もかかる、従業員の生活もある、イベントのキャンセルのお金もタダじゃない。
コロナで死ぬか、飢えで死ぬか。
究極的に言えば、この2択を突き付けられています。
ステーキ券の配布はどうか、マスク2枚を配布してはどうか、こんなことが議論に上る時点でおかしいのです。
「最初の対応を間違えました、ごめんなさい。全力でコロナの対策に取り組みます。すぐには無理だけど、最低限の生活を守るので、どうか自粛をお願いします。」
政治家たちはこのように言うべきではないでしょうか。
連日流れる会見では、どうも責任を転嫁して、高圧的に自粛しろ、と脅しているだけのように感じます。

3.政府の緊急事態宣言の不適切さ

 デーブ・スペクターさんがTwitterで、「緊急の割に緊急事態宣言は明日か」と皮肉ったように、日にちも遅く、また決まってから発表のタイミングも遅いです。
本当に緊急なのか?とすら感じてしまいます。
また、7都府県に限定していることで、都心から地方へ避難する、コロナ疎開が活発化され、東京からホストクラブ従業員が名古屋に来る、「出稼ぎ」の動きも出始めた。
感染経路不明者が多数出ている中、地域を限定して非常事態宣言を出すことに意味はないし、また緊急事態宣言の出ていない地域へ移動する人が出るのは当然ともいえる。
はっきり言ってかなり詰めが甘いと言わざるを得ない。
もはやコロナの撲滅ではなく、政治家が頑張っていますアピールをしているだけのようにも感じてしまう。

4.それでも通勤させる企業

 2.自粛要請の無責任さとも関連する話であるが、飲食店は自粛要請にも関わらず、一般企業は当たり前のように電車に乗って毎日職場へ向かっている。
病院関係者や電力会社など、生活に不可欠な仕事をしている人は仕方がないと思うし、感謝しかない。
しかし、一般企業に勤める人でなぜ溢れかえっているのか。
飲食店の人たちは、「なぜ自分たちだけ自粛しなきゃいけないんだ」と不満に思う気持ちはとてもよくわかる。
しかもそんな人たちがいるせいで感染拡大を完全に防ぐことができず、自粛の期間が長くなる。
真面目に自粛している人にまでしわ寄せが来ます。
もちろんみんな生活がありますから、仕事をするなとは言えません。
しかし今の時代、リモートワークもできます。
通勤しなくてもできる仕事はたくさんありますし、従業員を感染のリスクにさらして、命の危険を伴ってまでさせなければいけない仕事などあるのでしょうか。
従業員は会社の大切な財産です。
通勤させている企業の経営者たちの感覚が本当に理解できません。

<終わりに>

 中途半端な政策と、意識の低い企業のおかげで、当分感染はなくならないだろうと思っています。
下手をすると、さらに感染が拡大してしまうかもしれません。
企業と政治家の甘い見立てのせいで、これ以上感染者を増やさないよう願うばかりです。

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