コミュニケーションという宝探し
Support worker として、オーストラリア、シドニーのグループホームで活動をしています。
私のクライアント達は皆さん、「精神障害」を持っています。
そんな私のクライアント達は、個性豊かな楽しい私の仲間たち。
スタッフとおしゃべりするのが大好きなクライアント、
自分の部屋で一人の時間を楽しむのが好きなクライアント、
寡黙なクライアント、
スタッフの注目を引きたいクライアント、
母国語の東南アジアの言葉で独り言を語り続け、ほぼ全く英語を理解できないクライアント、
などなど、クライアントによってwants とneedsは様々。
そして、そんなクライアント達の人となりを知るのに欠かせないのが、クライアントとのコミュニケーションです。
くずり続けるクライアントに、何が不満なのかを聞いてみたり、
滅多に言葉を発しないクライアントに話しかけて、会話を試みたり、
英語でのコミュニケーションが困難なクライアントと、彼の母国語の歌をYouTube で一緒に聴いたり。
それはまるで、彼らが発する言葉や表情の端々に散りばめられている「宝石」を発掘していくプロセスのよう。
コミュニケーションの方法は決してひとつではないけれど、
どんなコミュニケーションの方法をとろうが、そこに共通する重要なポイントとは、
「あなたのことを知りたい」
「私の意思を伝えたい」
という、意欲。
この、Support worker という活動、
クライアント達の中部に埋もれている、キラキラと輝く石を、コミュニケーションというツールを使って、ひとつひとつ掘り起こしていく作業を行っているような気分になることがあります。
私達の誰しもが携えている光輝く石たち
きっと私は、彼らの中にその石を見つけた時の喜びによって、一歩一歩前に進めているのかもしれません。