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私の元旦「4月13日」
もうすぐ「私の年」が幸せと共に幕を閉じようとしている。
そして、それと同時に「私の新年」の幕が上がるのを、今か今かと固唾をのんで待っている。
終焉と始まりの狭間にいる時の、この喩えようのない感覚をこの時期に感じるようになって約3年が経った。
どっちつかずなもどかしさ、
この一年間の自分が歩いてきた道をチラリと振り返ってみたり、
今か今かと、新年を待ちわびる心に少し戸惑いを感じたり、
何か得体の知れない厚い雲のような存在が、あの新しい幕の向こうで時々光を放ちながら私を誘っているような気になったり。
50歳に到達した年、私は何故だか私の家族を強く意識した。
私を生み出して育ててくれた両親。
私達家族の関係は、「暖かい家族」と胸を張って言えるものではなかったが、でも、今となっては私の両親の魂を受け継いでいる自分自身を胸いっぱいに誇りに思う。
異国の地に一人で飛び出し、そこで一から人生を構築してきたこの精神力は、私の両親の魂からの最高のギフトだと胸を張って言える自分を誇りに思う。
私は「血の繋がり」にはほとんど重きを置かない。
「魂同士」で家族として生きている私と私の両親。
父の肉体は私と母が住むこの世界にはもう存在はしないが、
「父を亡くした」あの時以来、私と父との魂の距離はぐんぐんと近くなって、今では私と父の魂は重なり合ってこの世に存在している。
海の向こうで一人で暮らす母との魂とも重なり合う父の魂。
そんな私達3人の魂は、父の魂を土台としてしっかりと重なり合っている。
自分の人生を生きていく上で、これほど頼りになる存在なんて、この世界に存在するんだろうか?
あの幕が上がった時、私は未だかつてないほどの力強い一歩を踏み出すことだろう。
それは私だけが踏みしめる一歩じゃなくて、重なり合う魂が喜びに満ち溢れる「始めの一歩」なんだ。