【FX】基礎講座②

・移動平均線

移動平均線は過去何日(週)分かの株価の平均値を計算して線で表したものです。期間のとり方により、短期線、中期線、長期線があります。(移動平均線はMovingAverag頭文字をとってMAと表記されることもあります。)

たとえば、10日移動平均線の場合、毎日の終値を10日分合計して10で割ったものを平均値とし、2日目以降は最初の日のデータを除外し直近のデータを加えて10で割るという計算を繰り返し、その値を線で結んだものが、10日移動平均線となります。つまりこの場合、ある時点の移動平均値は、過去10日間の平均コストに準じた値とみることができます。

たいていのチャートツールには期間の設定を変えるだけで、自動的に画面上に移動平均線を表示してくれる機能がついていますので、トレーダーは自分の好みで期間設定を行います。

移動平均線は単純な指標ですが、そのメッセージを理解すると、勝ち組トレーダーにとっては重要なトレーディングツールとなります。

・移動平均線の特徴

「トレンドと強さを教えてくれる」
移動平均線の向きはその設定期間における「トレンドの方向」を表しています。つまり移動平均線が上向きならば上昇トレンド、下向きなら下降トレンドと見るわけです。そしてその傾きの角度は「トレンドの強さ」を表すと考えることができます。つまり急角度で上向きの移動平均線は「強い上昇トレンド」と考えることができ、今後もそのトレンドが継続する可能性が高いと判断します。

「エントリーのタイミングを教えてくれる」
移動平均線と現在価格の位置関係によって売買を判断する、グランビルの法則などに沿って売り買いのエントリーのタイミングを計るツールとして利用が出来ます。

「サポート、レジスタンスとして機能する」
移動平均線は上昇トレンドでのサポートラインとして機能したり、下降トレンドのレジスタンスラインとして機能することがありますので、押し目買いや戻り売りのポイントとして利用する

ゴールデンクロスとデットクロス


チャートの中で、短期移動平均線が長期移動平均線を上に突き抜けた局面をゴールデンクロスと呼びます。今後の上昇期待が大きい状態です。買いのチャンスが出現しやすい期間となります。

反対に長期移動平均線が短期移動平均線とクロスする局面をデッドクロスと呼び、今後も値下がり期待が大きい状態を示します。売りの指標になります。

移動平均線のゴールデンクロスとデットクロスはトレンドが長期にわたって形成される場合に有効に機能しますが、移動平均線自体はトレンドフォロー指標(値動きに遅行する、追随する指標)ですので、レンジ内での小幅な値動きに対しては不明確という欠点があります。

移動平均線のクロスで中長期的な流れを判断し、短期的なトレードでは移動平均線のクロスに加え、ローソク足、グランビルの法則や他の指標と組み合わせてタイミングを計ることになります。



グランビルの法則


移動平均線は米国のJEグランビルが考案したものです。グランビルは価格と移動平均線の位置関係によって売買のポイントを次の8つにまとめました。いわゆる「グランピルの法則」と呼ばれるものです。

グランビルの法則は、分足や時間足、日足や週足の終値と、それぞれの短期移動平均線や中期移動平均線との関係で、売買サインを読み取ります。グランビルの法則に従った売買ポイントは、他のサインと併用して複合的に用いる事によって、基本的な売買の指針になります。トレードの基本知識として「グランビルの法則」を理解しておきましょう。

買いサイン
①移動平均線の長期下落が終了し、横ばいや、上昇に転じ、価格がその移動平均線を下から上へ突き抜けるときは重要な買いサイン
②価格が移動平均線を下回った場合でも、移動平均線が上昇中の時は一時的な調整と見て押し目買い信号。基本的には、価格(ロウソク足)が移動平均線を上回ったら買い。
③移動平均線の上方にある価格が足踏み状態のまま、上昇中の移動平均線に近づいてきたが、移動平均線を割り込むことなく再び上昇したときほ買いのせ局面の信号利動形線にうれても
④下向きになっている移動平均線よりも、さらに価格が大きくかけ離れて下落した場合、すなわち下降中の移動平均線との下方が大きくなった場合は自立反発する可能性が高いので買い信号

売りのサイン
⑤上昇してきた移動平均線が横ばい、または下落に転じた場合、価格が移動平均線から上から下へ割り込むと売りの第一段階信号
⑥下降中の移動平均線を価格が下から上に突き抜けても移動平均線の下落が続いているときは戻り売り信号
⑦移動平均線を下回っている価格が保ち合いのまま、あるいは一時的に上昇し下落の移動平均線に接近してきたものの、移動平均線をうわまられずに再度下落に転じた場合は売りのせ信号
⑧上昇中の移動平均線から価格が大きく上に離れすぎた場合、つまり上昇中の移動平均線と上方が大きくなった場合、価格は高値警戒感から自律反落する公算が大きいので売り信号


・相場の天井(レジスタンス)

レジスタンスラインとは抵抗線という意味です。チャート上にある過去の高値から、真横に引いた線がレジスタンスラインになります。レートがどこまで値上がりするかの目安になります。レジスタンスラインにより、相場の天井とも言える高値目処がわかります。レジスタンスラインは「売り」のタイミングの目安になります。

何故このような、目安ができるのかといえば、それは、投資家の心理にあります。必営家は誰でも、損失を出したくないため、「もうこれ以上は上がらない」という時に「買い」を行なうことは絶対に避けたいものです。相場の天井(高値付近)で「買い」は行ないたくないわけです。

また、安値で「買い持ち」出来たときは、利益を出すために出来るだけ高値で決済(売り)をしたいと考えます。相場の天井(高値付近)で「売り」をしたいと思います。どちらにせよ、「どこまで上がるのか」を世界中の投資家が常に探っているわけです。そのときの1つの基準となるのが、過去の高値です。

天井を避けたい投資家は過去の高値をみて、「このレートから下落に転じた」と判断するため、レジスタンスでは心理的に「買い」を避けます。

「買い持ち」している投資家は、過去の高値をみて、「ここまでしか上がらなかった」と判断し、レジスタンスを心理的に「高く売る」ための決済の目安とします。(上値目標値)新規で「売り」を狙っている投資家は、過去の高値まで相場が値上がりするのを待ち構え、場の天井」として、心理的にレジスタンス付近で「売り」を行ないたくなります。

こうして、レジスタンス付近では値下がりを始める可能性が高くなります。つまり、レジスタンスでは決済にせよ、新規注文にせよ、「売り」をすれば、それだけ利益が得られる可能性につながります。

・相場の底(サポート)

サポートラインとは支持線という意味です。レートがどこまで値下がりするかの目安になります。サポートラインにより、相場の底値とも言える安値目処がわかります。サポートラインは「買い」のタイミングの目安になります。

何故このような、基準ができるのか、やはり投資家の心理を確認してみましょう。レジスタンスと同様に投資家は誰でも、損失を出したくないため、「もうこれ以上は下がらない」という時に「売り」を行なうことは絶対に避けたいものです。相場の底つまり安値で「売り」はしたくないのです。

また、高値で「売り持ち」出来たときは、利益を出すために出来るだけ安値で決済(買い)をしたいと考えます。相場の底(つまり安値)で「買い」をしたいと思います。

どちらにせよ、「どこまで下がるのか」を世界中の投資家が常に探っています。そのときの1つの基準となるのが、過去の安値です。

成値を避けたい投資家は過去の安値をみて、「このレートから上昇に転じた」相場の底として、サポートでは心理的に「売り」を避けます。

「売り持ち」している投資家は、過去の安値をみて、「ここまでしか下がらなかった」と判断し、サポートを心理的に「できるだけ安く買う」ための決済の目安とします。(下値目標値)新規で「買い」を狙っている投資家は、過去の安値まで相場が値下がりするのを待ち構え、心理的にサポートで「買い」を行ないたくなります。

こうして、サポートでは売りが減りやすく買が増えやすいのでレートは値上がりを始める可能性が高くなります。つまり、サポートでは決済にせよ、新規注文にせよ「買い」をすれば、それだけ利益が得られる可能性につながります。

過去のレジスタンスがサポートとして機能することも確認してみましょう。反対に、過去のサポートがレジスタンスとして機能することも確認しましょう。

サポートを下抜けても「どこまで下がるか」の目安は、さらに安値から引いた、いずれかのサホートまでとなる場合がほとんどです。レジスタンスを上抜けても、「どこまで上がるか」

の日安は、さらに高値から引いた、いずれかのレジスタンスまでとなる場合がほとんどで。レジスタンスは「相場の天井」、サポートは「相場の底」として、売買タイミングに利用できるのです。

・アウトライン

トレンドラインを平行に移動させたものをアウトラインといいます。例えばチャートが以下のような形のとき、まず、①と2の安値同士を結んでサポートラインを引くことができます。このサポートライン(トレンドライン)を平行移動することで、レジスタンスの代わりに使用する線が引けます。ここでは、サポートラインを、高値に合わせて平行移動して引きます。このラインを(アウトライン)といいます。


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