被疑者国選報酬のおかしさ

私は,FacebookもTwitterもそうなんですが,こういう作文を同業者以外の方向けに書いてます。

同業者の方にもニヤリとしていただく部分や,その通り!と思っていただく部分や,いや,若造,それは違うぞとご指導いただく部分も織り交ぜてはいますけども,やはり市民の皆様への発信の一環でやってます。

で,同業の先生方にはありきたりな,もしかしたらパクリ?というネタで一本。

被疑者国選報酬の決め方は,絶対におかしいという話。

まず,以前のnoteでも書きましたけども,被疑者(容疑者)の国選弁護のときは面会1回あたりいくらという報酬体系なんですが,20日勾留のときに6回目以降報酬が減るのはおかしいということ。

被疑者国選弁護の主軸は面会です。つまり,面会をたくさんすることこそ熱心な弁護活動です。私はそう思って,結構熱心に面会に行く方です。

熱心に弁護するほど,お金が下がるというのは,熱心にやるなということにつながる。

次の話。

午前,午後と面会すると,2回の面会なのに,午後,午後と面会すると,1回の面会になるということ。

もうね,「決めたやつ,バカなの?」と言うしかない。

午前11時30分に面会に入って,正午頃まで話して,警察署の近くで飯食って「あ,あれ聞くの忘れたわ」って午後0時40分ころもう一度入って,確認した後5分で帰っても,2回の面会。5回目までなら,これで4万円。

午後1時ころ入って1時間面会し,2時に出てきて関係者回りをして,その報告を被疑者の方に午後7時ころ警察にしに行っても1回。2万円。

おかしくね?

極端な話を出しましたよ,ええ。

だけど,やっぱ,おかしくね?

3つ目の話。

不起訴の報酬がないということ。

これに至っては,「刑事弁護やったことない人がルール作ったろ?」って言うしかない。

起訴されないことこそ,最良の捜査弁護。

しかし,報酬面では,起訴された方が得。だって,被疑者国選から被告人国選は通常はスライドだもの。

誰がそんな風にしたの?

私は,お金のために弁護士やってるわけじゃないから,国選でもきっちりやりますよ。

でもね,ルールの方は,そうなってないんですよね。

弁護士の「良心」をアテにしてるかも知れないけど,規則を作るときに道徳頼みにしたら,もう,それは,規則として終わってんだけどね。

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