10/6 夏と秋の間

女の子が今いる自分の環境に満足せず、
上へ上へ
もっと遠くへ
ずっと向こうへ
憧れ続け
走り続けるドラマを見た

彼女のことを私はずっとかわいそだと思っていたけれど
ふと気づけば自分のことのような気がする

最後に彼女は画面の向こうの私に向かって話しかけた
これはあなたの物語
10年前の私があなたで
10年後のあなたが私

彼女の故郷、秋田には自分の手に入らないものはなくて
東京にはほしいものがたくさんある

私は東京で育ったものだから
東京に欲しいものはなくて
世界にはきっとほしいものがあると信じてる

でももしかしたら世界にほしいものなんてないのかもしれない

けど見てみないとわからない

お金を貯めるのがクセになっていて
いくら貯まったら会社を辞める、と思いつつ
先延ばし先延ばしにしてしまう。
外の世界に興味がある臆病娘なんだろう、自分は。
もう娘なんて言ってられない年になってきた、とおもう。
親からしたらいつまでも私は娘だし
会社のおじさんたちからしても娘。
でも単独で見たら全然娘ではなく、お姉さんになる。

お姉さんなんだから
そう言われたことはないけれど
自分で思うときはある。

お姉さんなんだから、自分で全部決めなくてはならないよ。

私の心の中の魔法使いがささやく。

いつになったらコンクリートジャングルから抜け出せるのか。

日々に飽きてきた、幸福難民再び現る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?