ちいさいころから女の子だったので
小さな頃から女の子だったので
好きな人がいつもいて
それはクラスメイトのことが多く
ただ、想像の中の王子様は靄がかかって
例えばラブストーリーの映画
恋愛小説
感情移入をするときに
わたしの隣のあの人は
なんとなくただの概念で
明確な顔も声もなく
ただ、いるということになってしまう。
ボンボンベッドを引っ張って砂浜を歩く私と誰か。
ボンボンベッドが似合う人は、
誰も思いつかない。
うそ。
ボンボンベッドの出てくるお話を私に教えてくれた
刺青を入れたヒゲのおじさんだけが
似合う。
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