生殖能力

28歳。概ね健康。
生活リズムもだいたい標準。
生理も順調。
子供を作るリミットまで、あと７年（正確には６年と半年）

まだまだ時間があるように見えて、きっと６年半なんてあっという間にすぎてしまう。

医者になった女友達は会うたびに焦らせてくる。
子供生むなら35歳までだよ。
いつだったか、TVでこれが話題になった時があった気がする。
女を消耗品扱いするな。みたいな。
うろ覚えだけれど、そのとき確かに私も不安な、悲しいような、腹立たしいような複雑な気持ちになった気がする。

久々に会う人に、結婚した？って聞かれるのは慣れた。
お年頃だからね。うん。
してないですよー、相手も今居なくて。良い人いたら紹介して下さい。
までの返しも慣れた。すらすら言える。というか何も思わず条件反射で言える。
子供は育ててみたいんですけどねえ。なんてアドリブも入れて。

久々に飲んだ大工さん。結婚してて子供もいる。確か１０歳くらい。
「子供ならさ、俺の子供でもいいわけだよね。」なんて。
違うんですよ！生むところからやってみたいんですよ！
熱弁する私にあっさりと返された言葉は
「そう、だから俺の子供を作るところから。」
ええええいやいや...えええ...
「様々な大きな問題を全て無視すればできるよ。」とか言って、
ビールを飲み干す大工さんは、セクハラとかでは全くなく
単純に「子供を育ててみたい」という要望に答える最短ルートを教えてくれたようだ。

この一件以来、子供を育ててみたいと不用意に言わないようにしている。

子供を育ててみたい、ただし自分の好きな相手と（出来れば初婚、私との間の子供、満足のいく収入と実家との普通程度に良好な関係etc..）という後半の条件が、どうしてもまだ妥協できないことに気付いてしまったから。

どうしても「子供を育てたい」と純粋に思える日が来たら
孤児院から子供を引き取って養子を育てよう。

それまで少し待っていて、私の将来の子供。
いつか出会えたら仲良くやろう。