二年前に渡せなかった手紙

奥さんのいるあなたへ

わたしたちはずっと、なかよしだったね。

今もきっとなかよしだと思う。

なにもかもぴったりで

わたしは奥さんのいるあなたが好きだった。

奥さんがいないあなたのことは、きっと好きにならなかったと思う。

あまりにもぴったりすぎて、

前世は私達二人で一人だったんだろうな、と思うくらい。

そんなあなたと

ずっと一緒にいられないことはわかっていて

なので私から離れました。

近くに住んで、毎日一緒にご飯を食べて毎日一緒にお酒を飲んで毎日一緒に眠る。

あなたの体は暖かくて大きくて柔らかくて

いい匂いがして何もかも好きでした。

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