何と比較してる? 日本は小さい?

”Japan is a huuuuuuuuge country.” (日本は、おお〜〜〜〜きい国だ。)

と言ったのは、留学先、ロンドン大学SOAS(東洋アフリカ学院)の先生。

授業は日本美術史入門。先生はイギリス人。



先生は続けた。「日本より大きい欧州の国は、
フランス、スペイン、スウェーデンだけ。
ドイツより少し大きい。」

「気候も熱帯から亜寒帯まで、南北にも東西にも長い。」



大学4年夏からの交換留学前まで、
一般的な日本の教育を受けてきた私には、
「日本が大きい」という言葉は
衝撃的だった。

日本人は常に、米国や中国、ロシアや豪州と比較しているが、
日本の国土面積は194カ国中61位。
日本は大きさで上位3分の1に入っている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E3%81%AE%E9%9D%A2%E7%A9%8D%E9%A0%86%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88



自分の立脚点のサイズと、
何を比較対象とするかで、
見る目が大きく変わることを実感した。

また、何をテーマとするかで
比較対象が変わってくる。

アート?経済?資源???



この比較による心象の違いは
「アンカリング効果」と名づけられていることを昨日知った。

15分する!のグループへの投稿を
転載させてもらいます。



ダニエル・カーネマン
『ファスト&スロー』
第2部ヒューリスティックとバイアス 第11章アンカー
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アンカリング効果=ある未知の数値を見積もる前に特定の数値を示されると、それに影響を受けて数値を見積もってしまう。

これは、未知の数値を見積もる時の調整能力ということだけでなく、全くでたらめの数字でもプライミング効果としてアンカリングが起きる。
1何も提示せずに見積もる場合、2極端に高い数値を見てから見積もる場合、3極端に低い数値を見てから見積もる場合だと、見積もる数値は2-1-3の順になることが、多くの実験で示されているし、そういう暗示を受けていることすら気づかない。
これは、心理学の実験だけてなく、価格設定や刑の長さなど様々なところでその影響が示されている。
この影響を避けるためには、そういう数値が出てきたら反対の答えを考えるなど、システム2を適切に働かせたり、答えることを放棄する。



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太平洋でのタンカー原油流出事故による環境汚染を調査中だとして、被害を食い止めため又はタンカー所有者が賠償金を払うまでの当面の措置として、太平洋沿岸の海鳥五万羽を救うための寄付を募る時
場合1:いくら寄付しますか
場合2:あなたは400ドル以上寄付するつもりはありますか
場合3:あなたは5ドル以上寄付するつもりはありますか
と聞き方が変える。
場合1の時の見学者の寄付額平均が64ドル、場合2は143ドル、場合3は20ドルになった
場合2は高い方に、場合3は低い方にひっぱられる(アンカリングされる)。
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つまり、人はベースとして置かれた数字に簡単に引っ張られて判断しがちということです。

(引用おわり)



値引きって、そういう心理なのね〜

ということで、

今日の「よく生きる」へのお題は、

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  何と比較してる?

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さあ、きょうも、しっかり生きよう〜


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