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母と一緒シリーズ🍀トイレに間に合わない( >Д<;)

電話の向こうの声が険しい
その声のトーンで
電話の度に口論になった過去を思い出し、
一瞬緊張した

どうしたの?

聞けば
久しぶりに妹が訪ねて来て
ショッピングセンターで一緒に食事をしたけれど
その後トイレに間に合わず
妹の前で服を汚すほど粗相をしてしまったらしい
妹が家まで送ってくれたけど、
そのまま帰してしまった
さぞショックを受けたに違いない
と心配している

妹は私より10歳若く
母としては
守るべき永遠のかわいい末娘

「あの子は私のことを年寄りと思っていないから…さぞショックだったと思うわ。かわいそうなことをした」
と言って
落ち込んでいる

妹も驚いただろうが
母自身のショックも相当なものだったに違いない

母のショックに寄り添って話を聞いていると
時々トイレに間に合わなくなることが増えていることを話してくれた

「(妹は)大丈夫
ちゃんとお母さんが年取ってること
知ってるからね」

そう言うと
ようやく少し声を立てて笑った

妹に様子を聴くと
母はトイレからなかなか出てこれず
そうとうの大惨事だったらしい

妹は
気丈だった母の
老いの姿を目の当たりにして
やはり戸惑いを感じたようだった

母自身の失禁対策はどうなっているのか
私達としてできることは何なのか
いろいろ知恵を出し合って話し合った。

妹は
母のプライドを傷つけないよう
今までの通り
頼りない末娘のままでいる方がいい
と言う

施設入所中の父のオムツ購入や差し入れは
妹が担当してくれているので
介護用品の情報を教えてもらい
母には私から
いくつかの提案をすることにした

翌日私は
ドラッグストアの介護用品コーナーに
初めて立った

様々な種類の尿ケア用品があり
ありがたいことに
サンプルまでぶら下げてあって
実物を手に取って大きさや手触りを確認できた
その中から
試しに2種購入してみた。

渡し方も決まってないのに😅

そして
今日の母との電話でのはなし

今日はすっかり元気で明るい声が聞こえる
お天気の話などした後で

「ところでさ
この間トイレに間に合わなくなること増えたって言ってたけど
尿ケアパットとか使ったことある?」

と単刀直入に切り出してみた

すると意外にあっさりと
「もちろんよ」
と返ってきた

ちょっと意気込んでた力がふっと抜け
そこからはざっくばらんに
尿ケアの実際の話になった

先日の大惨事は
妹の急な来訪で、大喜びしすぎてしまい
尿ケアの準備をしないで出掛けてしまったためらしい

私の介護売り場初探訪の話も加えて
大いに盛り上がり
フライングして購入した商品も
近々送る了解もとりつけた(;・∀・)

「私もいずれやって来ることだから
いろいろ教えてね
今度一緒に尿ケア用品選びしよう」
そう言ったら
母は高々と笑った

とりあえずまたひとつ
母とできることが増えた

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