パラッツォ•カナル

ここ、パラッツォカナルは、美しい運河のある街
水の都、ヴェネツィアがモチーフとなっています。
ヴェネツィアとは、イタリア北東部、アドリア海に面した街。
150近い運河が流れており、車の乗り入れができず、運河を使った水上バスやゴンドラでの移動がメインとなっています。



○地形

運河沿いに道、反対側にレストランやゴンドラ。
パッサジョミンニ=ミニー通り。
ミニー通り沿いの運河=カナーレデッラモーレ(愛の運河)
細い水路=カナーレデルリド(リドの運河)
真ん中にある孤島=リドアイル
リドとはイタリアにあるリード島という孤島をモチーフにリドアイルと名前がつけられた。

○5つの橋

ラ•ドルチェ•ヴィスタ=美しい眺めの橋
ポンテ•デル•リド=リドの橋
ポンテディベンヴェヌーティ=歓迎の橋
ポンテデッラルチスタ=芸術家の橋
イゾラデルゴンドリエーレ=ゴンドリエの橋
ヴェネツィアは街中を運河や水路が走る水の都。
橋がこんなにたくさんある理由は水の都ヴェネツィアならではヴェネツィアには400を超える橋がある。

○壁にある白い2本線 海水が上がったライン

大潮での高潮位や低気圧による海面上昇などが重なることにより、ヴェネツィア全体が浸水してしまう「アクア・アルタ」が起こる。壁にある白い2本線はその浸水の跡。
水上都市ならではの悩み

○ミニー通りショーウィンドウ

操り人形 ピノキオの舞台がイタリアだから。

仮面 鉄格子がしてあるのは?
仮面はとても価値が高いものだから、盗まれないように鉄格子さらには他のショーウィンドウよりも高めにある。

パドルや帽子が置かれてある。
ゴンドリエの休憩所

モナリザの絵 画家さんの部屋

○ミニー通りの壁の中にある柱

当時のイタリアでは柱があった通路を建物の柱として壁で埋めて使う建築方。その名残。
その壁が剥がれてくると表面化してくるため、壁の中に柱が見えてくる。

○円盤 

元々水飲み場。20世紀ごろのイタリアの井戸
海上に街があるので普通の井戸はなく、少し変わった井戸となっている。イタリアの井戸は穴ボコを掘って雨水を貯めて砂や粘土質のある泥で濾過させて綺麗な水を作っていた。

○レストランテ•ディ•カナレット

18世紀イタリアを代表する画家カナレットさん(ジョバンニ•アントニオ•カナルさん)の絵を飾っているレストラン。
風景画を得意とし、ヴェネツィアの街を描いていた。
カナレットは透視図法を使ってヴェネツィアの建物・広場・運河を精密に写真のように描いており(ヴェドゥータ(都市景観画))それだけではなく、「景観画の見栄えをよくする工夫」
たとえば「人物の光と影を描く」「建物位置を少しずらす」「実際の景色を少し変更する」などの効果を取り入れたりしていた。
さらにまた「実際の景色を少し変更する」だけでなく、「景観画の一部に空想景色を少し加える」、さらには「景観の全てを空想で描く」という「カプリッチョ(=奇想画)」をも描いていた。

そこのレストランにかかっている橋が
「芸術家の橋=ポンテ•デッラルチスタ」

○レストランの前には運河から生えている2本の棒

ゴンドラを停泊させる為の棒=ボラード
ボラードは綺麗な模様が入っているものと古めの棒がある。
綺麗な模様=私用のもの
(カナレットのレストランが自分たちで建てたボラード)
古めの棒=公共のもの
(街がお金を出したり国がお金を出したりして建てたボラード)

○ゴンドラ

ゴンドラの船体はなぜ黒いのか。
20世紀初頭のイタリアの時代。それより300年くらい前に
贅沢禁止令というような奢侈禁止令というものがあった。
キリスト教が贅沢はあまりしない方が良いという教え。
国民はフランスから流行を取り入れてオシャレにフォーマルにしようとしていた。
国としては海外のものを取り入れてしまうと自分たちの土地の中のものが売れなくなってしまうので、贅沢禁止になった。
その時の名残でゴンドラも黒で質素に。。。

○ゴンドラの建物

煉瓦造りのゴシック様式、ネオゴシック様式
ヴェネツィアの魚市場をモチーフにした建物。
グランドカナルという実際にヴェネツィアにある建物がモチーフになっている。

○翼の生えた金のライオン

Qラインには十字の旗や翼の生えた金のライオンの旗がある。
翼の生えたライオンはヴェネツィアの守護聖人、聖マルコを象徴しており、ヴェネツィアを象徴するものでもある。

聖マルコはアレクサンドリアという教会を作った人。
アレクサンドリア総主教
828年、ヴェネツィアの人たちは『できるだけ地位の高い守護聖人が、欲しい』と思っていた。そんな時、聖マルコの遺骸が、アレキサンドリア(エジプト)で手に入り、ヴェネツィア商人はマルコの遺体をヴェネツィアに運んだ。そして聖マルコはヴェネツィアの守護聖人となった。

これは、ヨハネの黙示録の中で翼の生えたライオンの姿で表現されていることに由来している。

また、ゴンドラ付近にワニ(ドラゴン)を仕留めている人のレリーフ。

このレリーフは守護聖人テオドール。
イタリアに実在するグランドカナルには、聖マルコの円柱と一緒に守護聖人テオドールがいる。
テオドールはマルコが来る前の守護聖人で、とても崇められていた。
また、聖テオドールはギリシャ出身だったため、当時、ヴェネチアと対立していた東ローマ帝国(ギリシャ支配下)は、聖テオドールを信仰することにより、敵対する東ローマに屈することと解釈し、それから聖マルコの支持が増していった。

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