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119万円で買える量子コンピュータ

株式会社スイッチサイエンスは2022年12月15日、中国深セン市にに拠点を置くSpinQ Technologyが開発したポータブル量子コンピュータ「Gemini Mini」の販売を開始した。NMR(核磁気共鳴)量子コンピュータGemini Miniの価格は118万8000円。量子ビット数は2ビットしかないが、前面のタッチスクリーンを使用して量子コンピュータの基本的な知識と操作を習得できるように設計されている。2018年に設立されたSpinQは、NMR量子コンピュータの販売とともに、さまざまなパートナーと協力してクラウドサービスやアプリケーションの開発を行っている。

古典コンピュータ(従来のコンピュータ)は、電圧の高低を利用して情報を「0か1」という2通りの状態で表す「ビット」を最小単位として扱っているが、量子コンピュータは量子力学の基本性質である「0と1の両方を重ね合わせた状態」をとる「量子ビット」を使って計算を行う。「0と1の両方を重ね合わせた状態」とは、「0であり、かつ1である」という状態のことを言い、この2つまたはそれ以上の状態を同時に表すことができる性質を「重ね合わせ」と呼ぶ。この性質を利用することで、膨大な数のパターンから最適なものを見つけ出すといった計算(新薬開発のために行われる素材の組み合わせや、複数のチェックポイントを経由する交通ルートなど)を瞬時に行え、その速度は古典コンピュータの実に約1億倍と言われている。

※ 見出し画像にはPixabayのフリー素材を利用しています。

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