R-1グランプリ2023追記

このnoteでは、R-1グランプリ2023についての様々な補足的な感想を書いていこうと思う。

※R-1グランプリ2023の感想はこちらから。

放送時間

つぶやきにも書いたけど、イタズラ×ジャーニー枠欲しかったなぁ。最低でも2時間半あったら、最終決戦3組・ファイナリスト9~10組に出来たやろ。個人的には、ファイナリスト8組・最終決戦3組、ネタ時間4分が良いと思う。

司会者

結局、霜降り明星司会というのが、R-1の軽さの原因の一つになっているように感じる。これは司会が上手い下手以前の問題。正直、ここまで霜降りの売れ方が停滞するとは…賞レースのMCをさせるなら、もっと自分たちの城(MCの番組)を構えさせ、MC芸人のイメージを植えつける必要がある。そうなるとオトラクションがコケたん痛いよな。
広瀬アリスに関しては、ENGEIグランドスラムのMCまで、本当にお疲れ様でした。

ENGEIグランドスラムとのコラボについて

これねぇ…もっとやりようがあったと思うんですよ。R-1新王者のネタ披露は良いですけど、MCの霜降りと審査員のバカリズム・ザコシショウにネタをさせるって…飯尾進行の楽屋コーナーもファイナリストをフリにして架空芸人で遊びたいだけ感がなぁ…

コンビネタ問題

今回、コットンきょんが1本目に披露したネタが、過去に賞レースでコンビバージョンで披露したネタであるということが物議を醸している。コンビバージョンのネタも見たが、個人的にはコンビバージョンの方が面白かったし、「あげすぎ注意」のセリフもピンバージョンより意味をもたらしていた。
この問題に関しては、過去に博多華丸が大吉先生考案のネタで優勝したことや、かが屋賀屋もコンビネタを披露したことがあるし、そもそもルールで禁止されてはいない。
ただ、華丸にしろ当時の賀屋にしろ、目指す賞レースがR-1しかなかったのに対し、きょんはキングオブコントがあるやん。さらに、煽りVの時点で西村があんだけ出てたらさぁ…
さらに、別の賞レースで勝ったネタというのも問題。サンドウィッチマンがキングオブコントで街頭アンケートやってたら、流石にそれは…ってなるしね。
まぁ結論としては、キングオブコント頑張って下さいということ。別に今回の問題とそれは関係ないからね。

審査員

今回も様々な指標から審査員の傾向を探っていこうと思う。まずは、各審査員の採点から。※カッコ内は実際の順位。

陣内智則

ファーストステージ
1 コットン きょん 95点(2位)
2 寺田寛明 94点(3位)
3 こたけ正義感 93点(4位)
4 田津原理音 92点(1位)
5 サツマカワRPG 91点(5位)
6 Yes!アキト 90点(7位)
7 ラパルフェ 都留 89点(8位)
8 カベポスター 永見 88点(6位)
ファイナルステージ
田津原理音

ファーストでは、きょんを最高評価し、寺田・こたけを高評価。その一方で、田津原・永見の関西勢を低評価。ファイナルではファースト低評価の田津原に投票。余談だが、審査員で唯一全ての組に異なる点数をつけていた。

バカリズム

ファーストステージ
1 寺田寛明 92点(3位)
2 こたけ正義感 91点(4位)
3 コットン きょん 90点(2位)
3 サツマカワRPG 90点(5位)
5 田津原理音 89点(1位)
6 Yes!アキト 88点(7位)
7 ラパルフェ 都留 87点(8位)
8 カベポスター 永見 86点(6位)
ファイナルステージ
コットン きょん

陣内同様、寺田・こたけを高評価(寺田は昨年ブービー→今年最高評価)した一方、田津原・永見の関西勢を低評価。陣内との違いはきょん低評価気味のサツマカワ高評価気味。ファイナルでは陣内と違ってきょんに投票。

小籔千豊

ファーストステージ
1 田津原理音 97点(1位)
1 カベポスター 永見 97点(6位)
3 コットン きょん 96点(2位)
3 サツマカワRPG 96点(5位)
5 寺田寛明 94点(3位)
6 Yes!アキト 93点(7位)
7 こたけ正義感 92点(4位)
8 ラパルフェ 都留 90点(8位)
ファイナルステージ 
コットンきょん

陣内・バカリと真逆の田津原・永見最高評価。サツマカワも高評価だった一方、寺田低評価気味のこたけ低評価だった。ファイナルではファーストとは違いきょんに投票。

野田クリスタル

ファーストステージ
1 田津原理音 96点(1位)
1 カベポスター 永見 96点(6位)
3 寺田寛明 94点(3位)
3 Yes!アキト 94点(7位)
5 こたけ正義感 93点(4位)
5 サツマカワRPG 93点(5位)
7 コットン きょん 92点(2位)
8 ラパルフェ 都留 91点(8位)
ファイナルステージ 
田津原理音

小籔同様、田津原・永見を最高評価。アキトも高評価だった一方、きょんは低評価。昨年最高評価のサツマカワは順位通りに。ファイナルでは田津原に投票。

ハリウッドザコシショウ

ファーストステージ
1 田津原理音 96点(1位)
2 コットン きょん 95点(2位)
3 ラパルフェ 都留 94点(8位)
4 こたけ正義感 93点(4位)
4 カベポスター 永見 93点(6位)
6 サツマカワRPG 92点(5位)
7 Yes!アキト 91点(7位)
8 寺田寛明 90点(3位)
ファイナルステージ
田津原理音

5人の中で唯一、1位2位評価が全体順位と一致していた。興味深いのは、都留高評価の寺田最低評価。この2人が逆ならばほぼ順位通りの採点になる。ちなみに、ファーストワースト3評価が決勝進出経験者3人だった。

ファイナリスト側から見ると、

田津原→小籔・野田・ザコシから最高評価。陣内・バカリからは低評価気味。
きょん→陣内からは最高評価。野田だけ低評価。
寺田→バカリ最高評価、陣内からも高評価も、ザコシからの最低評価が響いた。
こたけ→陣内・バカリからは高評価も、小籔からは低評価。
サツマカワ→バカリ・小籔からは高評価気味も、ザコシからは低評価気味。
永見→小籔・野田から最高評価も、陣内・バカリからは最低評価。
アキト→野田からは高評価も他4人は低評価。
都留→ザコシは高評価。小籔・野田は最低評価。

平均順位

ファーストステージ
1 田津原理音 2.4位(1位)
2 コットン きょん 3.2位(2位)
3 寺田寛明 3.8位(3位)
4 こたけ正義感 4.2位(4位)
5 カベポスター 永見 4.4位(6位)
6 サツマカワRPG 4.4位(5位)
7 Yes!アキト 5.6位(7位)
8 ラパルフェ 都留 6.6位(8位)

上位陣に大変動があった昨年と異なり、永見とサツマカワが入れ替わったのみ。永見の割れ方の大きさを再確認した。

冬季五輪式採点

バカリズムの基準点が低いから、正直あまり意味を成さない冬季五輪式採点。今年はどうなるのか。※カッコ内は500点満点換算と実際の順位

1 田津原理音 284点(473点)(1位)
2 コットン きょん 282点(470点)(2位)
3 寺田寛明 280点(467点)(3位)
4 こたけ正義感 278点(463点)(4位)
5 カベポスター 永見 277点(462点)(6位)
6 サツマカワRPG 276点(460点)(5位)
7 Yes!アキト 274点(457点)(7位)
8 ラパルフェ 都留 270点(450点)(8位)

平均順位同様、永見とサツマカワが入れ替わったのみ。ちなみに、両者とも小籔最高点のバカリ最低点。バカリがサツマカワ高評価の永見低評価が浮き彫りに。

相関係数

審査員同士の審査傾向の違いを表す相関係数。
ちなみに、昨年は

陣内バカリ 0.191
陣内小籔 -0.267
陣内野田 -0.160
陣内ザコシ 0.053
バカリ小籔 0.267
バカリ野田 0.407
バカリザコシ 0.268
小籔野田 0.603
小籔ザコシ 0.592
野田ザコシ 0.755

という結果に。左3人の一致率が高かった一方、陣内は独創的な審査。そして、KOCでは一度もない相関係数マイナスが、陣内小籔・陣内野田で発生。

では、今年の相関係数は、

陣内バカリ 0.876
陣内小籔 0.125
陣内野田 -0.214
陣内ザコシ 0.058
バカリ小籔 -0.010
バカリ野田 -0.184
バカリザコシ -0.281
小籔野田 0.667
小籔ザコシ 0.251
野田ザコシ 0

トップ3は、陣内バカリ、小籔野田、小籔ザコシ。永見の評価はもちろん、田津原やこたけの評価も込みで、陣内バカリグループと小籔野田グループに別れた印象。今年の独創的審査員枠はザコシ。
ワーストはバカリザコシ。バカリは陣内以外の3人とマイナスに。陣内野田は2年連続のマイナス。そして、野田ザコシは賞レース相関係数史上初のゼロ。ちなみに、ゼロは相関がないことを表す。

ちなみに、私の採点と審査員の採点の相関係数は

陣内 0.661
バカリ0.760
小籔 0.512
野田 0.311
ザコシ 0

一番近かったのはバカリズム。ザコシとは無相関という結果に。

そして決選投票について。最後陣内の票で優勝者が決まる展開となった時、陣内が立ち上がってリアクションしていた件、個人的には、「バラエティーとしては100点、賞レースとしては論外」と言わざるを得ない。こちらとしては陣内だけの一票で決まる訳ではないことも理解してるし、そもそも審査員として信頼をおいているのだから堂々と審査して頂きたい。

やらせ問題

最後に、追記noteでこの問題に触れない訳にはいかないだろう。
経緯としては、トップバッターのYes!アキトの点数発表時、サブリミナルのように「田津原理音 470点」という表示が一瞬写った。実際の田津原の点数も470点だったことから、やらせではないかという指摘がなされている。

これについては、あの審査員達がやらせに加担する訳がない、優勝させるなら無名かつ平場が弱い噂のある田津原は一番ないなどの意見に全面的に賛成である。だが、20年以上かけて賞レースが培ってきた、ガチンコ審査にケチをつける形になったのが非常に残念。審査員の忖度はあってもやらせは絶対にない。
だからこそ賞レースは面白いのだから。
R-1運営は、次回大会を開催する前にお祓いに行ってきた方が良いと思う。今回の視聴率で次回があるかは分からないけどね!

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