ボクらがプロに勝てるもの

はじめに、こんなことは勝ち負けの問題ではなく、先人に対しての敬意を示せてるかどうかの問題かもしれない。
世の中にはプロとかアマとかよく言われる。
舞台に関しては如実に、そんな区別があるのかもしれない。
それでもプロはプロ並みに、アマは破天荒に無邪気にそんな世界を踏み躙ってたりもするかもしれないが、そんなことを気にしてもね。
今度、佐賀県民200人以上でミュージカルを、8000人キャパの出来立てホヤホヤの佐賀アリーナで上演する。
出演者募集をしたら200人以上が手を上げてくださった。
2歳から92歳まで、いろんな方々が参加してくださることになった。
ミュージカル舞台を作るのだが、中にはミュージカル俳優みたいなプロの方はいらっしゃらないみたいだが、それなりに齧ってる方や、それこそ演劇をプロ並みに頑張ってる方、歌をプロでやられている方、ダンサーの方もいらっしゃったりする。
そんな人がいる中で、全く舞台とは無縁だった、とにかくミュージカルが好きだからとか、歌うこと、踊ることが好きだからと言うだけで、舞台に立ちたいと手を挙げて、、とりあえずオーディションを通過した人たちもいる。

オーディションの応募規定はやる気があれば誰でも手をあげてくださいだった。
そしてオーディションに関しては、音を外さない、リズム感があるというラインで当落を決めさせていただいた。
だから、よほどやる気がないプロは落ちたが、そこそこ落ちた人はいなかったと思う。

さて、練習を始めて3ヶ月を超えて、見えて来たものがある。
ものづくりがわかってる人は、これで間に合うのか?という不安。
何もわからない人は、練習しても中々上手にならないという焦り。
で、これはどうすることもできない。
ものがわかってる人は、舞台にも何回も立って来た人たちで、舞台作りのなんたるかも大体わかるだろうし、俯瞰で見た時の進行状況などを見て、いろんなことを考えてしまうのだろうけど、そこで不安になるのは、プロではないと思う。
プロはどんな時でも冷静に判断し、できることを自分でやっていく。
それがプロのあるべき姿で、自分がいることで、そのモノづくり団体に不安の種を撒き散らかすようなら、参加しなければいいし、邪魔になるだけだと一番わかってるはずだ。
しかし、プロの認識があり、首を突っ込んだからには、プロとしての意地?知識と経験で、いい舞台をつくることが、ほんとのプロではないだろうか?
プロとはそんなものだ。
一歩先ゆく先輩は、後輩にそんな背中をこそ見せるべきだ。
できないと言って途中で投げ出す自称プロは、アマよりタチが悪い👎
さて、練習を重ねても中々上手くならないと焦る初心者の方。
そんなのは当たり前。
歌だって、ダンスだって、演技だって、少し練習したからって上手くなったりはしない。
そんなに簡単に上手くなってもらったら、プロたちの商売あがったりだ‼️と、俳優の村井國夫さんが言われていた。
それでいいのだ。
まずは頑張って練習する。
そして、与えられた課題を出来るだけ上手くこなせるようになるようになることだ。
完璧はありえない。
でもね、甘えてはいけないとは言わないけど、そんな人たちにも経験はあるはず。
好きな人の歌はソラでちゃんと歌えるでしょ?
好きなタレントのダンスの振りなんか、本物より上手く踊れたりするし、振り付けなんて、結構覚えてる。
そこなんです。
自分に与えられた歌やダンスはちゃんと覚えよう✌️
ただそれだけ。
場づくりが始まると、ここで舞台に立って、そんな動きをして、声を出して、このタイミングで舞台を降りる。
そんな決められたことを覚えてくれたらいい。
それはプロもアマも一緒。
でも、違うのが技術力。
歌のプロ、長年やってた人は、声の出し方まで違って、楽譜も読めて、見ただけで振りが覚えられたり、慣れてるからできたりします。
初心者は、ちょっと時間がかかる。
で、そんなことを承知の上で、全部ひっくるめていい舞台を作ろうとしてるのが、プロの歌の先生だったり、ダンスの先生、振付の先生だったり、演技の指導者だったりするわけで、そして、それを束ねて、最終的に演出家という方が、、全責任を背負って、多くの人に見てもらえる作品にするということだと思います。
演出家もそうだけど、振付師、声楽家も、いい舞台を違う意味で作ろうと思うなら、プロのミュージカル俳優を連れて来た方が、また違った意味でいい舞台が作れるでしょう。
もちろん、それもありだけど、今回の企画は違う。
アマもプロも、幼児もお年寄りの方も、老若男女入り乱れての、舞台創作。
初心者でもドキドキワクワク、プロでもドキドキワクワク、そんな状況で一つの舞台を作っていくには?
最初に呼びかけた時の、『やる気』を最後の最後まで無くさないこと。
あとは、集まった人たちへの信頼関係。
ただでもいろんな欲望や自我が渦巻くこの世界。
一歩でも二歩でも先行く人は、手を差し伸べればいいし、わからなければ教えを乞えばいい。
そしてありがとうと言えばいい。
自分のこだわりは自分の世界の中で発揮すればいい。
プロでも学ぶべきことは無限にある世界。
初心者はこんな素敵な世界があるんだと、感じて欲しいし、続けて欲しい。
そんな自分だけの足がかりを、一つの創作を通して学んでくれたらいいし、もちろん、力を合わせるべきは合わせて、成功へと導いて欲しいと思う。
プロとかアマとかの次元より上の気持ちを持てた時に、どんなプロよりも勝る生き様ができると思う。
技術は未熟でも、そこらの自称プロよりも素敵なプロに違いない。
そんな人が集まって一つの舞台を作れれば、最高に素晴らしい舞台が作れるはず👍

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?